一軒家で水圧が弱い原因は？原因と自分で試せる解決策、修理の必要性を解説

シャワーや混合水栓などの水圧が弱く、困った経験がある方もいるのではないでしょうか。一軒家に住んでいる場合、水道の水圧低下は水回りで起こりやすいトラブルのひとつです。

場合によっては住宅設備が要求する水圧に達しないなど、日常生活に支障をきたすこともあります。水道の水圧が弱くなる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。トラブルを解決するには、原因を追求して適切に対処することが必要です。

一軒家で水道の水圧が弱くなる原因

水道の水圧が弱くなる原因には、いくつかの要因が考えられます。代表的な例として、止水栓のめすぎ、配管の詰まり、使用時間帯の影響、そして節水型器具の使用などが挙げられます。

水圧の低下に悩んでいる場合、原因を特定し、適切な対策を取ることが大切です。ここでは、一軒家で水圧が弱くなる主な原因について解説します。具体的な内容を確認し、ご自宅の状況に当てはまるものがないか見てみましょう。

止水栓の閉めすぎ

止水栓が閉まりすぎていると、水道管を流れる水の量が減り、水圧が低下します。水栓を開けても水の勢いが弱いと感じる場合、まず止水栓が十分に開いているか確認しましょう。

止水栓は、水道メーターの近くや、キッチンのシンク下、洗面台の下などに設置されています。止水栓が閉まっている場合、ハンドルを反時計回りに回して開けると水の流れが改善することがあります。

新築住宅の場合でも、施工時に止水栓が完全に開いていないケースがあります。水圧が弱いと感じたら、まず止水栓を確認することがトラブル解決の第一歩です。

配管の詰まりや老朽化

配管の詰まりや老朽化は、水圧低下の原因のひとつです。長年使用することで、水道管内にさびや水あかが溜まり、管が狭まることがあります。特に古い住宅で水圧が弱くなる場合、このような経年劣化が原因となりやすいです。

新築住宅でも、施工不良によって接着剤が剥がれ、配管を詰まらせることがあります。特定の場所だけ水圧が弱い場合、その箇所の配管に問題がある可能性が高いでしょう。

配管の詰まりや老朽化を放置すると、劣化が進み、破裂や水漏れといった深刻な問題につながる恐れがあります。異常を感じたら、早めに専門業者に点検してもらうことが重要です。

時間帯や使用箇所による影響

時間帯や使用場所によっても、水圧が低下することがあります。特に朝や夕方の忙しい時間帯は、近隣の家で同時に水を使うため、水道本管の圧力が下がりやすくなります。

また、上層階の水栓は下層階よりも水圧が弱くなることがよくあります。これは、水を上に押し上げるために多くのエネルギーが必要なためです。

さらに、複数の水栓を同時に使うと、それぞれの水圧が下がることがあります。限られた水量が分散されるためです。

こうした水圧の問題が特定の時間帯や場所で発生する場合、使用時間を調整したり、節水型の器具を導入することで改善できる可能性があります。

節水型器具の使用

節水型の水栓やシャワーヘッドを使うと、水圧が弱く感じられることがあります。これらの器具は、水の使用量を減らすよう設計されているため、流れる水量が少なくなるのが特徴です。

一部の節水型器具では、水の出る範囲が狭くなることから、さらに水圧が弱く感じられることもあります。

ただし、工夫された製品もあり、シャワーヘッドの出口を小さくすることで、少ない水量でも強い水圧を実現するものもあります。こうした製品は、節水効果を維持しながら快適な使い心地を提供します。

自宅の水圧に合った器具を選ぶことが大切です。水圧が気になる場合は、低水圧対応の製品を選ぶことで、快適さと節水の両立が可能になります。

一軒家で水圧が弱い場合のリスク

水圧が弱い状態を放置することには、多くのリスクがあります。配管内の詰まりや汚れが原因の場合は、放置することで配管の劣化が加速し、状況が深刻化することが考えられるでしょう。これは、水道管内部のさびや蓄積物が悪化し、完全に詰まったり水漏れが発生したりする可能性もあります。

目に見えない場所での水漏れを放置した場合、漏水が拡大して建物内部に深刻なダメージを与えかねません。これにより、壁や床の補修が必要になるだけでなく、カビの発生や建物の構造上の問題に発展することも考えられます。

加えて、排水口の詰まりや水の流れが悪い状態を放置すると、汚水の逆流や悪臭の発生など、衛生面での問題が生じる恐れがあるため注意が必要です。上記のリスクを回避するためにも、水圧の異常を感じたら早めに対処しましょう。

一軒家の水圧が弱いときに試せる改善方法

水道の水圧が弱い場合、原因によっては自分で解消できる可能性があります。止水栓の調整、器具の清掃・交換、蛇口エアレーターのメンテナンス、配管の洗浄などが主な例です。

それぞれの対処法や具体的な手順について、以下で詳しく解説します。

止水栓を調整する

水圧の異常を感じたら、まず止水栓の調整を試してみましょう。以下は具体的な手順です。

1.止水栓の位置を確認
水道メーター付近や洗面台の下に設置されています。

2.道具の準備
マイナスドライバーを用意します。ハンドル式の場合は手で回せます。

3.止水栓の調整
マイナスドライバーを溝に合わせ、反時計回りにゆっくり回します。ハンドルがある場合は手動で回します。

4.水圧の確認
蛇口を開けて水圧を確認し、適度な水圧になるよう調整します。

5.混合水栓の場合
給水管と給湯管の止水栓を同じように調整し、温度調整がスムーズになるようにします。

水圧を強くしすぎるとウォーターハンマー現象が発生し、水道管に負担がかかる恐れがあります。適度な水圧に調整することが大切です。

器具を清掃・交換する

シャワーヘッドなどの器具が詰まったり破損したりすると、水圧が低下する場合があります。代表例として、シャワーヘッドの目詰まりが挙げられます。

1.40度程度のぬるま湯にクエン酸大さじ1杯を溶かします。
2.シャワーヘッドを1〜3時間つけ置きします。
3.つけ置き後、水の出口をブラシでこすり、目詰まりを取り除きます。

清掃後も効果がない場合は、器具の交換を検討しましょう。交換する際は、水圧を強化できるものや、穴の大きさが調整できるタイプ、低水圧対応製品を選ぶと効果的です。

蛇口エアレーターを清掃・交換する

エアレーターは、水に空気を混ぜて水の使用量を抑える役割を果たします。しかし、長期間使用すると目詰まりを起こし、水圧が低下することがあります。

1.エアレーターを取り外します。
2.内部のフィルターや網を分解します。
3.ぬるま湯につけて、ブラシで優しく洗います。
4.頑固な汚れには重曹水で洗浄します。
5.清掃が終わったら組み立てます。

清掃しても改善しない場合は、エアレーターの交換が必要です。交換時には、水圧調整が可能なタイプを選ぶと良いでしょう。交換後は、定期的にメンテナンスを行うことで、水圧低下を防ぎ、快適に使用できます。

配管を洗浄する

配管に汚れやさびなどが付着していることが考えられる場合は、洗浄が必要です。市販の配管洗浄剤を使用すれば、自分である程度清掃できます。配管洗浄の手順は以下の通りです。

1. 洗浄剤の説明書を読み、適切な量を排水口に注ぎます。
   2.お湯を流して、洗浄剤を配管内に行き渡らせます。
   3.15分ほど放置します。
   4.お湯を流し、洗浄剤と汚れを洗い流します。

この作業を繰り返すことで、配管内の汚れを効果的に除去できます。ただし、頑固な詰まりや老朽化した配管の場合は、自力での清掃が難しいこともあります。その際は、専門業者による洗浄を依頼するのが安心です。

水圧が弱い状態が改善しないときはプロに任せよう！

自分で試せる方法を実践しても水圧が改善しない場合、プロによる診断・対処が必要な状況が考えられます。配管の老朽化や深刻な詰まり、水道本管の問題など、対処するのが困難な原因が潜んでいる可能性があるためです。

例えば、異常な音や振動を伴っていたり、濁りや異臭が発生したりしている場合が該当します。これらの症状は、単なる水圧低下だけでなく、衛生面でも危険な状態を示唆している可能性があるため注意が必要です。

プロの水道業者であれば、専門的な知識と最新の診断機器を駆使して、正確な原因特定と適切な解決策を提案できます。水圧問題が長期化すると、配管の損傷や水漏れのリスクが高まるため、できるだけ早く相談しましょう。

プロによる水圧改善の流れ

専門業者による水圧改善は、原因調査から修理・調整、そして代替策の提案までさまざまです。状況に応じて適切に対処することで、多くの問題を根本的に解決できるでしょう。

以下では、プロによる水圧改善の具体的な流れを3つのステップに分けて詳しく解説します。依頼する前に一通り確認し、どのように作業が進むのかイメージしておきましょう。

1.原因の調査

一軒家で水圧が弱い原因を特定するには、徹底的な調査が求められます。配管の老朽化や詰まり、漏水などさまざまな要因が考えられるためです。

例えば、水道メーターの数値が動いていないのに水が流れている場合、漏水の可能性が考えられるでしょう。次に、各水栓やシャワーの水圧を確認し、問題箇所を絞り込みます。配管の経路を辿り、異常な音や湿気がないか注意深く観察することも大切です。また、止水栓の位置を確認して適切に開いているか確認します。

上記の調査で原因が特定できないときは、専門家に詳細な診断を依頼しましょう。水圧低下は快適な生活に支障をきたすだけでなく、深刻な問題の前兆である可能性も考えられるため、早めの対応が重要です。

2.原因箇所の修理・調整

原因を特定したら、修理や調整を実施します。配管の詰まりが原因の場合、専門業者による高圧洗浄が必要です。

配管の老朽化が著しい場合は、全面的な更新を検討しましょう。止水栓の調整不良が原因なら、開き具合を調整すると改善します。シャワーヘッドや蛇口の目詰まりは、分解清掃や交換で改善可能です。給湯器の不具合による水圧低下は、専門業者に修理や交換を依頼します。

漏水が見つかった場合は速やかに修理することが大切です。修理後は、水圧が適切なレベルに回復したか確認し、必要に応じて微調整します。

専門業者であれば状況に応じて適切に対処してくれるため、異常を見つけたら悪化しないうちにすぐ依頼することが大切です。

3.代替策の提案

水道本管に原因があるなどの理由で水圧改善が難しい場合、代替策を検討する必要があります。例えば、低水圧に対応した住宅設備に交換することで、少ない水量でもきちんと動作するようになります。

また、必要に応じて増圧ポンプを設置するのも効果的です。これにより、水道本管からの水圧が弱くても、建物内に供給するときの水圧を高められます。代替策にはさまざまなものがあるため、プロと相談しながらコストと工期を考慮して選びましょう。

まとめ

一軒家で水圧が低下する原因には、止水栓の閉めすぎや配管の詰まりなど、さまざまなものがあります。水圧の低下は生活に不便をもたらすだけでなく、大きなトラブルにつながる可能性もあるため、早めの対処が大切です。

改善策としては、止水栓の調整やシャワーヘッドの清掃・交換が効果的です。それでも改善しない場合は、専門業者による調査や修理を依頼しましょう。

その際はぜひ「お急ぎ水道屋」をご検討ください。「お急ぎ水道屋」では、十分な技術を有するプロのスタッフが状況を確認し、最適な解決策を提案します。