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洗濯機の蛇口を交換する方法とは?選び方や手順を解説

洗濯機の蛇口を交換する方法とは?選び方や手順を解説

洗濯機の蛇口は、長年使用していると経年劣化し、不具合が出てくることがあります。放っておくと水漏れなどのトラブルにつながることもあるので、不具合や老朽化が目立つ場合は蛇口を交換しましょう。なお、洗濯機の蛇口には複数の種類があるので、ニーズに合ったものを選ぶことが大切です。

本記事では、洗濯機の蛇口の種類と選び方のポイント、取り付け方法、蛇口に関するトラブルとその対処法、メンテナンス方法などについて解説します。

この記事の概要
  • 洗濯機の蛇口には万能ホーム水栓やワンタッチ水栓、オートストッパー付きなど複数の種類がある
  • 蛇口は元の水栓のタイプやニーズに合わせて選ぶのが基本
  • 新しい蛇口を取り付ける際はシールテープの巻き方やシール材の塗り方に注意
書いてあること

洗濯機の蛇口の種類と選び方

洗濯機の蛇口には複数の種類があり、それぞれ形状やサイズ、機能などに違いがあります。種類ごとの特徴をよく理解した上で、自宅に適した蛇口を選ぶようにしましょう。

ここでは洗濯機の蛇口の主な種類と選び方のポイントを解説します。

一般的な蛇口の種類

洗濯機の蛇口の種類は、主に4つに分けられます。

  • 万能ホーム水栓
  • ワンタッチ水栓
  • オートストッパー付き水栓
  • 古いタイプの蛇口

1は小学校の校舎や校庭などの水飲み場でよく見られるタイプで、吐水口が付いた部分(スパウト)を360度回転できるところが特徴です。洗濯機に使う場合、給水ホースを設置する際にジョイントの設置が必要になりますが、老朽化によって緩んでくると水漏れの原因になります。

古くから見られるタイプですが、新しい住宅ではほとんど見かけないため、今から交換する場合には不向きです。

2はその名のとおり、ワンタッチで簡単に給水ホースを取り付けられるタイプです。ビスやアタッチメントが不要なので手軽に使えるところが特徴ですが、そのぶん地震などの衝撃を受けると弾みでホースが外れる可能性があります。

3は万一給水ホースが外れた際、自動で給水が止まるタイプです。「知らない間に水漏れしていた」というトラブルがないため、万が一に備えたい方に適した蛇口です。

4は、1~3以外に分類される古いタイプの蛇口で、主なものにはスパウトが固定されている横水栓や、給水ホースとの取付に用いられるカップリングという部品が付いたカップリング水栓、一つの吐水口からお湯と水を同時に出せる2ハンドル水栓などがあります。

このうち、2ハンドル水栓に関しては、古い蛇口がもともと混合水栓であるかどうかがポイントになります。お湯と水のいずれか一方しか出せない単水栓の場合、混合水栓に変えるには別途工事が必要になるためです。

また、ドラム式洗濯機のように洗濯機そのものにお湯を作り出す機能が付いているケースでは混合水栓は不要とされています。機種によってはお湯洗いすると故障の原因になる場合もあるので、ドラム式洗濯機を設置する場合は混合水栓にするのは控えた方がよいでしょう。

蛇口選びのポイント

前述のとおり、蛇口は単水栓と混合水栓の2種類に区分されますが、基本的には同じ種類の蛇口を選ぶことになります。単水栓から混合水栓、あるいはその逆にする場合は工事が必要になるので注意しましょう。

蛇口の種類が決まったら、機能や洗濯機との位置によって製品を絞り込みます。例えば、手軽に取り付けたいならワンタッチタイプを、水漏れを防止したいのならオートストッパーが付いたものを選ぶと便利です。

一方、洗濯機と蛇口の距離がどれだけあるかによって蛇口の選び方が変わってくることもあります。
十分なスペースがある場合は問題がありませんが、蛇口が洗濯機のすぐ真裏にあったり、真上に位置していたりする場合、蛇口の形状やサイズ、スパウトが動くか否かによって取り付けが難しくなることも考えられます。

洗濯機の真上に蛇口が来る場合はスパウトが動くタイプを選ぶなど、洗濯機との位置関係に合わせて蛇口を選択することも大切です。

洗濯機の蛇口の取り付け方法

洗濯機の蛇口を取り付ける際に必要な工具や材料、古い蛇口の取り外し方法と新しい蛇口の取り付け方を説明します。

必要な工具と材料

洗濯機の蛇口交換には、以下のような工具と材料が必要になります。

  • タオルまたは雑巾
  • モンキーレンチやパイプレンチ、ウォーターポンププライヤー
  • カッターナイフ
  • シールテープ
  • 金属配管シール材
  • カッターナイフ
  • 使い古しの歯ブラシ
  • ビニールシート
  • 新品の蛇口

ビニールシートは床の養生用、タオルや雑巾は古い蛇口を取り外す際に出てくる配管内の水を受け止める際に使用します。蛇口の取り外しにはモンキーレンチかパイプレンチ、あるいは水道工事などに使われるウォーターポンププライヤーを使用します。

また、配管接続時には、シールテープと金属配管シール材が必要不可欠です。使い古しの歯ブラシとカッターナイフは、配管の掃除や古いコーキングの除去に使用します。

古い蛇口の取り外し手順

古い蛇口を取り外す際の基本的な手順は以下のとおりです。

  1. 元栓を閉める
  2. 給水ホースからストッパーを外して引き抜く
  3. モンキーレンチなどの工具を使って古い蛇口を外す

元栓は、戸建ての場合は屋外の地中に埋め込まれています。一方、マンションなどの集合住宅では各室の玄関横にあるパイプスペースの中にあるバルブを閉めましょう。

4では、反時計回りに回すと蛇口本体が緩んで外れます。素手でも可能ですが、難しい場合はレンチなどの工具を使いましょう。このとき、配管内から水が出てくるので、タオルで受け止めます。

新しい蛇口の取り付け手順

古い蛇口を外したら、以下の手順で新しい蛇口を取り付けます。

  1. 配管まわりを清掃し、コーキング材を除去する
  2. 新しい蛇口の接続部にシールテープを巻く
  3. テープの上から金属配管用シール材を塗る
  4. 新しい蛇口を取り付ける
  5. 元栓を開け、水漏れが起こらないかチェックする

古い蛇口を外した部分は、ゴミやホコリ、古いコーキング剤などが付着しているので、使い古しの歯ブラシやカッターナイフなどを使って清掃・除去しましょう。汚れが付いたまま新しい蛇口を取り付けようとすると、余分な隙間が生まれて水漏れなどの原因となるので要注意です。

清掃を終えたら、新しい蛇口の接続部分にシールテープを隙間なく巻き付けます。シワが寄ったり、隙間が空いたりすると漏水する可能性があるので慎重に作業しましょう。テープを巻き終えたらネジ山をなぞってテープをなじませ、上からシール材をまんべんなく塗りつけます。

下準備を終えたら、古い蛇口を取り外したときと逆の手順で新しい蛇口を取り付けます。

最後に、元栓を開けてきちんと通水するか、途中で水が漏れたりしていないか確認しましょう。

水漏れしている場合は接続不良の可能性があるので、一からやり直しになります。シールテープやテープ材も一度除去し、新しく巻き直し・塗り直ししましょう。

洗濯機の蛇口に関するトラブルと対処法

洗濯機を長年使っていると、以下のようなトラブルが発生することがあります。もしものことが起こっても慌てずに済むよう、どのようなトラブルが起こるのか事前にチェックしておきましょう。

蛇口からの水漏れ

最も多いトラブルは、蛇口からの水漏れです。具体的には、蛇口とホースの接続部(ニップル)、ハンドル部、吐水口付近のナット、蛇口と給水管の間などから水がぽたぽたと漏れてくることがあります。

このうち、接続部やハンドル部、ナットからの水漏れは、ニップルやパッキンの劣化、ナットの緩みが主な原因です。ナットの緩みはレンチなどで締め直せばすぐに解消されます。

一方、ニップルやパッキンが劣化している場合は、ビスやナットなどの取付金具を取り外し、それぞれのパーツを交換する必要があります。

蛇口の詰まり

蛇口と給水ホースの接続部はゴミやホコリが溜まりやすく、詰まりが発生するリスクが高い傾向にあります。蛇口が詰まったままだと給水に時間が掛かる上、蛇口に余計な負荷が掛かって劣化が進み、水漏れなどを引き起こす要因になることもあります。

詰まりに気付いたら、蛇口と給水ホースを一度外し、接続部をきれいに掃除して汚れを取り除きましょう。

水圧が低い場合の対処法

水漏れも詰まりも発生していないのに洗濯槽への給水に時間が掛かるという場合は、水圧が低くなっている可能性があります。

その場合、まずは洗濯機用の水栓のハンドルを回して水圧が改善されるかどうか確認しましょう。それでもだめなら、蛇口のパッキンが劣化によって硬くなり、水の流れを悪くしている可能性があるので、内部のパッキンを交換します。

上記の方法を試しても改善されない場合、家全体の水圧が弱い可能性があります。水道メーター近くにある止水バルブを回し、水圧を調節してみましょう。

以上の方法を実践しても直らない場合は、自力で原因を突き止めるのは難しいので、業者に依頼して点検してもらうことをおすすめします。

洗濯機の蛇口のメンテナンス方法

蛇口からの水漏れや詰まりといったトラブルを未然に防ぐには、定期的なメンテナンスが必要となります。

ここでは洗濯機の蛇口のお手入れ方法を紹介します。

定期的なチェックと清掃

蛇口からの水漏れや詰まりは、パーツの劣化や汚れなどが主な原因です。特に取り付けから数年が経過している蛇口は各種パーツの劣化や汚れの付着が進んでいる可能性が高いので、定期的にニップルや給水ホースなどの取り外しを行い、パーツが劣化していないか、ゴミやホコリが詰まっていないか確認しましょう。

汚れが付着している場合は使い古しの歯ブラシなどを使って掃除すると水漏れ・詰まり防止になります。

蛇口のパッキン交換方法

パッキンの寿命はおよそ10年とされているため、水漏れや詰まりなどのトラブルが起こる前に新しいものと交換するのがおすすめです。

パッキンの交換方法は部位によって異なりますが、蛇口ハンドル部のパッキンは以下の手順で交換します。

蛇口ハンドル部のパッキン交換方法
  1. 元栓を閉める
  2. ハンドル上部のカラービスをレンチで取り外す
  3. ハンドルを取り外し、三角パッキンを新しいものと交換する
  4. カラービスを閉めてハンドルを取り付け、元栓を開ける

一方、吐水口の接続部にあるパッキンを交換したい場合は以下の手順で作業します。

吐水口の接続部にあるパッキン交換方法
  1. 元栓を閉める
  2. レンチを使ってナットを外す
  3. 内部にあるパッキンを新しいものと交換する
  4. レンチでナットを取り付け、元栓を開ける

なお、パッキンはハンドル部と吐水口の接続部でそれぞれ形やサイズが異なります。また、蛇口の製品によってもパッキンのサイズが異なるので、事前に適合するサイズや形状をチェックしておきましょう。

洗濯機の蛇口に関するよくある質問(FAQ)

洗濯機の蛇口についてよくある疑問や質問を3つご紹介します。

どの蛇口が洗濯機に最適ですか?

基本的には元の水栓と同じ種類の蛇口を取り付けるのがおすすめです。単水栓を混合水栓にするなど、タイプを切り替えるには別途工事が必要になるので注意しましょう。

また、古い蛇口が万能水栓の場合は、洗濯機用の水栓に切り替えるのがおすすめです。洗濯機用の水栓ならワンタッチで簡単に取り付けられる他、ストッパー付きタイプなら水漏れ防止にも役立ちます。

蛇口から水漏れが止まらない場合の対処法は?

蛇口から水漏れが止まらないときは、どこから水が漏れているのか確認した上で、まずは元栓を閉めましょう。その後、水漏れしている部位を点検し、必要に応じてナットの締め直しやパッキンの交換などを行います。

それでも改善されない場合は自力で対処するのは難しいので、業者に依頼して点検・修理してもらいましょう。

蛇口の水圧を改善する方法は?

蛇口の水圧が弱いと思ったら、給水ホースと蛇口の接続部の清掃を行いましょう。詰まりが原因でない場合は、洗濯機の蛇口や、水道メーター付近にある止水バルブを回して調節すると改善する場合があります。

さまざまな方法を試しても水圧が弱いままという場合は、原因の追求も含めて業者に点検を依頼した方がよいでしょう。

まとめ

洗濯機の蛇口は年数が経過すると劣化や不具合が起こる可能性があります。放っておくと水漏れなどのトラブルにつながるので、老朽化が目立つ場合は蛇口の交換を行いましょう。

蛇口はモンキーレンチやシールテープなどの工具・材料があればDIYできますが、古い蛇口の取り外しや、新しい蛇口の取り付け方法に不備があると給水が滞ったり、水漏れを起こしたりする原因になる場合があります。

自力で作業してみて、「難しい」「やり方が合っているか分からない」と感じたら、無理をせずプロの業者に依頼することをおすすめします。

なお、蛇口の不具合はパッキン交換やナットの締め直しだけで解決することもありますが、原因が不明な場合や作業に不安がある場合は、やはり業者の力を借りた方が安心です。