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少しずつ水が流れるトイレは何が原因?軽度から重度の原因まで徹底解説

トイレの水が少しずつしか流れない場合、症状に気づきにくいことがありますが、早めの発見と対処が大切です。

スタッフ

水がゆっくり流れる際の特徴や、考えられる原因、そしてつまりの程度を判断するための方法について解説します。

これらの知識を理解することで、トラブルの早期対応が可能になり、問題を悪化させずに解決できます。

この記事の概要
  • 軽度のつまりなら、ラバーカップやお湯を使った方法で解決できる可能性あり
  • 重度の場合は、無理をすると悪化する恐れがあるため専門業者への依頼が必要
  • 修理費用や作業時間の相場はケース・バイ・ケース

ちなみに、業者に依頼する場合の相場は下記です。(詳細は業者に確認しましょう)

  • トイレットペーパーによるつまりの除去は6,000円から2万5,000円と幅広い(原因が複数ある可能性があるため)
  • 排水管のつまり除去は1万1,000円から2万円が相場
  • 尿石の除去は1万8,000円から2万5,000円が相場
  • タンクの修理も必要な場合、外部品交換で5,000円から8,000円内部品交換で3,000円から1万円程度が相場
書いてあること

トイレの水が少しずつ流れる原因と症状を理解しよう

トイレの水が流れにくくなる症状に気づくことは、トラブルを未然に防ぐために重要です。ここでは、トイレつまりの初期症状や原因、つまりの程度を判断する方法を紹介します。

少しずつ流れる症状の特徴

トイレを流した際、下記の症状である場合は「軽度のつまり」が発生している可能性があります。

  • 水がゆっくりと渦を巻いて減っていく場合
  • 便器内に水が長時間残る場合
  • トイレットペーパーが一部流れるが、完全に流れない場合
  • タンクから便器に水が流れる際に「チョロチョロ」という音が聞こえる場合

これらの症状を放置すると、完全なつまりに発展することがあります。

そもそも、つまりの主な原因とは?

がっつりとしたトイレ詰まりの場合は、配管内にトイレットペーパーや固形物が詰まることが多いです。

携帯電話は最近多い事例
携帯電話は最近多い事例

また、水圧が低下するとトイレが正常に流れなくなり、タンク内のフロートバルブやボールタップが劣化している場合も同様に問題が発生します。

トイレタンク内の水トラブル

これらの原因により、トイレの流れが悪くなることがあるため、早期の対処が必要です。

つまりの程度を判断する方法

トイレつまりの程度を判断するには、水の流れ方に注目しましょう。

軽度の場合、水は少しずつ流れますが、重度になると全く流れません。簡単なチェック方法として、トイレットペーパーを2~3枚流してみてください。すぐに流れれば軽度、長時間残るなら重度の可能性が高いです。

また、便器の水位も重要な指標です。通常より高ければ、つまりが進行している証拠です。さらに、異臭がする場合は深刻な状態かもしれません。

軽度のつまりであれば、自分で対処できることが多いですが、重度の場合は専門家に依頼するのが賢明です。特に、状況が判断しにくい場合や、放置すると状態が悪化しそうな場合は、早めにプロに相談することが大切です。

自力でできる対処法を試してみよう

トイレが少しずつ流れる場合、軽度のつまりが原因であることが多いです。ここでは、家庭で簡単に試せる対処法を紹介します。ラバーカップ(すっぽん)を使う方法、お湯と洗剤を使う方法、重曹とクエン酸を活用する方法など、さまざまなアプローチがあります。

ラバーカップ(すっぽん)を使う解消法

すっぽん

ラバーカップ(すっぽん)を使用する方法は、トイレつまりの解消において最も一般的です。まず、ラバーカップ(すっぽん)を便器にしっかり密着させます。水が少ない場合は、ラバーカップ(すっぽん)が隠れる程度まで水を追加しましょう。その後、上下に素早く押し引きする動作を繰り返します。この動きで水圧が変化し、つまりを押し流す効果が期待できます。

作業のコツは、最初にゆっくりと押し、徐々に力を加えることです。急激な動きは水はねを引き起こすため、注意が必要です。また、ラバーカップを引く際には、勢いよく引き上げることで効果が高まります。

この動作を5〜10回繰り返し、トイレの水の流れを確認しましょう。改善が見られない場合は、一旦作業を中断し、再度挑戦してみましょう。

お湯と洗剤を活用した対処法

まず、40℃〜50℃のぬるま湯を便器に注ぎ、20~30分ほど放置します。

お湯でトイレ詰まりが解決できるのは固形物以外

ぬるま湯は、トイレットペーパーや排泄物を柔らかくし、つまりの原因が流れやすくなる環境を整えます。ここで熱湯を使用すると便器を破損するリスクがあるため、必ず適切な温度のお湯を使用してください。

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また、アルカリ性のトイレ用洗剤を使うことも効果的です。

150mlほどを便器に注いでから、20~30分間放置しておくことで、つまりの元となっている物質を分解しやすくします。

洗剤を使用する際には、必ずゴム手袋を着用し、しっかりと換気を行うことが安全対策として重要です。

洗剤を投入した後は、再び水を流し、つまりが解消されたか確認しましょう。

重曹とクエン酸で挑戦する方法

重曹とクエン酸を使った方法は、環境に優しく、軽度のトイレつまりに有効です。

クエン酸やその他を使って清掃する方法

まず、便器内の水位が高すぎる場合は、適量まで水をくみ出しておきます。その後、重曹を大さじ2~3杯程度、クエン酸を大さじ1杯ほど便器に投入し、40~50℃のぬるま湯を便器の半分まで注ぎます。発泡が始まり、化学反応によってつまりが解消されやすくなります。この状態で約1時間放置し、その後、少量の水をゆっくりと流してつまりが解消されたか確認しましょう。

なお、この方法はトイレットペーパーや水溶性の異物によるつまりに特に効果的ですが、オムツや生理用品などの水に溶けない異物には効果がありません。効果が見られない場合は、無理せず専門家に依頼することを​おすすめします。

注意すべき対処法と放置のリスク

トイレつまりの対処には注意が必要です。誤った方法で解消しようとすると、かえって状況を悪化させる可能性があります。また、つまりを放置することで、予想以上の問題が発生するかもしれません。ここでは、トイレつまりに関する重要な注意点を3つ紹介します。

やってはいけない対処法とその理由

トイレつまりの解消を試みる際、やってはいけない対処法があります。

まず、熱湯を大量に流すのは避けましょう。便器や配管が急激な温度変化で破損する恐れがあります。

また、強力な薬品を使用するのも危険です。一時的に効果があるように見えますが、配管を傷めるだけでなく、他の化学薬品と混ざった場合、有害なガスを発生させることもあります。

さらに、ワイヤーハンガーや金属製品を使ってつまりを無理に取ろうとすることも避けてください。

ワイヤーハンガーを使って無理やり解消するのはNG

便器や配管に傷をつけ、問題をさらに悪化させるリスクがあります。トイレブラシで強引に押し込むのも効果がないどころか、つまりを悪化させる恐れがあります。

トイレブラシも使い方によっては意味がない

水を何度も流し続けるのもやめましょう。水があふれ出す危険性があります。

つまりを放置することのリスク

トイレつまりを放置することは、想像以上に深刻な問題を引き起こす可能性があります。まず、衛生面での悪化が懸念されます。汚物がたまることで悪臭が発生し、細菌の繁殖による健康被害のリスクも高まります。

水漏れや浸水の危険性も無視できません。つまりが悪化すると、便器からの水漏れが起こり、床や壁を傷つける恐れがあります。最悪の場合、階下への漏水も発生し、高額な修理費用を招く可能性もあります。

また、長期間放置すると、つまりが硬化して配管に固着し、除去が困難になります。この結果、キッチンや浴室など、家全体の排水システムに悪影響を与えることも考えられます。

結果として、初期対応で解決できた問題が、放置によって大規模修理を必要とする事態に発展するケースも少なくありません。トイレつまりに気付いたら、迅速な対応が重要です。

自力対処と業者依頼の見極め方

トイレのつまりに対処する際、状況に応じて自力で解決できる場合と、専門業者に依頼すべき場合があります。まず、トイレットペーパーや排泄物など、水溶性のものが原因であれば、短時間で水位が下がり、流れが改善することもあります。

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通常、数分から2~3時間以内に水が自然に流れる場合は、軽度のつまりが解消された可能性が高いです。

しかし、それ以上時間が経過しても改善が見られない場合、水に溶けない異物が原因となっている可能性が考えられます

水に溶けない異物、例えばオムツや生理用品などが詰まっている場合は、自力で対処しようとすると、配管を傷つけてしまう恐れがあるため、無理に試みるべきではありません。特に、異物が配管の奥深くに詰まっている場合、専門の機器や技術が必要となるため、早急に業者に依頼することが賢明です。

汚水漏れや悪臭が発生している場合は、トイレのつまりが深刻であり、放置すると家屋全体に影響を及ぼす危険があります。水があふれると、床や壁に浸水し、修理費用が高額になる可能性もあるため、こうした場合はすぐに業者に連絡しましょう。

プロによる修理:費用と時間の目安

トイレつまりの修理を専門業者に依頼する際、気になるのが費用と時間です。つまりの原因や程度によって大きく変動するため、一概に言えない部分もありますが、一般的な相場や目安を知っておくことで、適切な業者選びや予算の見積もりに役立ちます。ここでは、トイレつまり修理にかかる平均的な費用や時間、さらに保険や補償についても触れていきます。

トイレつまり修理の平均的な費用

トイレつまり修理の費用は、つまりの原因や場所によって大きく変動します。

  • トイレットペーパーによるつまりの除去は8,000円から2万5,000円が相場と幅広い(原因が複数ある可能性があるため)
  • 排水管のつまり除去は1万1,000円から2万円が相場
  • 尿石の除去は1万8,000円から2万5,000円が相場
  • タンクの修理も必要な場合、外部品交換で5,000円から8,000円内部品交換で3,000円から1万円程度が相場
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例えば、子供のおもちゃが排水管の奥で詰まっているような場合、便器を取り外す大掛かりな作業が必要となり、高額になることがあります。

対応エリア、無料見積もりの有無、追加料金の発生リスク、説明の丁寧さ、会社の信頼性などを確認しましょう。

トイレつまりの修理にかかる時間の目安

トイレつまりの修理時間は、トラブルの内容によって大きく異なります。簡単な部品交換なら15分程度で済みますが、便器の脱着が必要な場合は2〜3時間かかることもあります。

つまりの解消は、ラバーカップを使用する簡単なケースなら10分〜1時間程度で完了しますが、異物除去のために便器を取り外す必要がある場合は、3時間以上かかることもあります。

高圧洗浄が必要な場合は、準備を含めて2〜3時間程度かかります。高圧洗浄車の手配に数日かかる可能性もあります。

部品の取り寄せや、10年以上前の製品の場合は修理に時間がかかったり、困難になることもあります。トイレリフォームの場合、便器交換と床・壁の張り替えで1日、和式から洋式への変更は2〜3日程度が目安です。

トイレつまりに関する保険や補償

トイレつまりが原因で水漏れが発生した際、火災保険の「水濡れ補償」が適用されることがあります。

ただし、この補償は主に建物の損害に対して適用され、トイレ自体の修理費用は対象外です。例えば、水漏れによって床や壁が損傷した場合、その修理費用が補償される可能性があります。

家財も補償の対象となる契約であれば、家具や家電などが水漏れによって損傷した場合にも補償が適用されます。ただし、すべての火災保険が家財をカバーしているわけではないため、契約内容を確認することが重要です。

一方、経年劣化や故意による損傷、温水洗浄便座の故障は補償の対象外となることが多いです。また、地震による損害は火災保険では補償されないため、地震保険の加入が必要です。

まとめ

トイレの水が少しずつしか流れない場合、固形物や排水管の汚れが原因であることが多いです。軽度のつまりなら、ラバーカップやお湯を使って自力で解消できますが、重度の場合は専門業者の助けが必要です。放置すると水があふれるリスクがあるため、早めに対応することが重要です。

つまりを予防するには、トイレに流してはいけないものを守り、定期的に適切な量の水で流す習慣が効果的です。

スタッフ

また、状況に応じて自力で対処するか、業者に依頼するかを見極めることも大切です。最近では、環境に優しい対処法や製品も注目されています。

トイレつまりの修理費用や所要時間は、つまりの原因や状況によって異なりますが、専門業者に相談することで適切な対応を得られます。