トイレつまりにパイプユニッシュは使ってもいい？ 正しい対処方法解説

トイレがつまってしまい、排水管のパイプクリーナー「パイプユニッシュ」を使うかどうか考え中の方もいるのではないでしょうか。

しかし販売元のジョンソン株式会社は、「トイレのつまりの原因となるペーパーなどをパイプユニッシュで分解するのは難しい」と公表しています。

この記事では、自分で試せる対処法に加えて、専門業者に依頼する場合のメリットについても解説します。

トイレつまりにパイプユニッシュは効果がない理由は？

ここでは、パイプユニッシュの成分や用途を調べた上で、どうしてトイレつまりには向かないかを解説します。トイレつまりに効果的だと考えられるアイテムと対処法も見ていきましょう。

パイプユニッシュの用途と成分

パイプユニッシュは、キッチンやバスルームの排水管に溜まった油汚れや髪の毛などの有機物を分解するために設計された塩素系の洗浄剤です。

主成分として次亜塩素酸ナトリウムが含まれており、強力に汚れを分解します。

製品にはジェルタイプや液体タイプ、粉末タイプがあり、特にジェルタイプは粘性が高く、特定の場所にとどまりながら作用するのが特徴です。

結論、パイプユニッシュはトイレつまりに向いていない（用途が違う）

パイプユニッシュは、排水口のつまり（特に油汚れや髪の毛）を解消する効果が高いですが、トイレのつまりにはあまり向いていません。

トイレのつまりの原因となるペーパーなどは、「パイプユニッシュ」／「パイプユニッシュ プロ」で分解することはむずかしいので、ラバーカップ（棒の先にゴム製のお椀状のものがついたもの）等で物理的に取り除いた方が効果的です。

ジョンソン株式会社

トイレのつまりの原因の多くは、主にトイレットペーパーや異物であり、パイプユニッシュではこれらを分解しにくいためです。

また、パイプユニッシュは塩素系の成分を含んでおり、アンモニアと混ざると有毒なガス（クロラミン）が発生する危険があります。非常に危険なので、絶対に混ぜないようにしましょう。

トイレつまりに適した製品とは？

トイレのつまりを解消する方法として、ラバーカップ（すっぽん）が最も一般的です。水圧を利用してつまりを物理的に取り除くため、多くの場合に効果があります。

重曹とクエン酸の組み合わせも、発泡による化学反応で軽い汚れやつまりを解消することがありますが、トイレットペーパーや異物が原因のつまりには効果が薄いことが多いです。

これらの方法で解決しない場合は、専門業者に依頼するのが安全で確実でしょう。

トイレのつまりを解消する具体的方法

トイレがつまった際に、適切な方法で対処することが重要です。以下に、代表的な方法であるラバーカップの使用方法、重曹とクエン酸を使った対処法、自力で解消できない場合の対処法について解説します。

ラバーカップ（すっぽん）の使用方法

まず、ラバーカップ（すっぽん）を効果的に使うためには、ゴム部分が水に完全に浸かるようにすることが重要です。トイレの排水口とラバーカップの間に空気が入ってしまうと、十分な効果を得られません。

水の量が少ない場合は水を足し、多すぎる場合は水を取り除きましょう。便器内の汚水を取り除く際には、給水ポンプやひしゃくを使うと便利です。また、ラバーカップ（すっぽん）を使う際に水はねが気になる場合は、ごみ袋の中央に穴を開けてラバーカップ（すっぽん）に通すと周囲を汚さずに済みます。

次に、ラバーカップ（すっぽん）を排水口にしっかりと密着させ、ゆっくりと押し込みます。押せなくなったら、一気に引き上げる動作を繰り返してください。

この動作によって、つまりが解消されやすくなります。最後に、バケツで水を流して、トイレが正常に流れるか確認しましょう。

重曹とクエン酸を使った対処法

重曹とクエン酸を使ったトイレのつまり解消法は、環境に優しく手軽に試せる方法です。まず、重曹を1/4カップ、次にクエン酸または酢を1/2カップを排水口に入れます。この組み合わせにより、炭酸ガスの泡が発生し、つまりの原因となる汚れやぬめりを効果的に分解します。

この間に化学反応が進み、つまりが自然に解消されることがよくあります。時間が経過したら、バケツに水をくんで高い位置から少しずつ流して確認しましょう。

ただし、固形物がつまっている場合には効果が期待できないため、専門業者へ依頼することをおすすめします。

自力で解消できないときの対処法

特に、水を吸って膨張する異物（紙おむつやペット砂など）が原因の場合、無理にラバーカップを使うと、状況が悪化する可能性があります。

また、歯ブラシやメガネのような水に溶けない異物が深くつまってしまった場合も、無理に取り除こうとすると、排水管を傷つけてしまう恐れがあります。

さらに、排水管の勾配が悪かったり、屋外から木の根が配管に侵入してつまっていたりする場合は、専門的な機材や知識が必要です。このようなケースでは、国家資格を持つ技術者が在籍する信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。

トイレつまりの原因特定と予防方法

トイレのつまりをしっかりと解消するためには、まずその原因を特定することが重要です。また、予防策を講じることで再発を防ぐことも可能です。それぞれの具体的な方法について詳しく見ていきましょう。

原因1.トイレットペーパーの大量使い

トイレットペーパーは水に溶けやすいものの、あまりにも大量に流すとつまりの原因になります。適量を心がけることが大切です。

原因2.水に溶けない異物の流入

ティッシュペーパーや流せるシート、生理用品などは水に溶けないため、排水管でつまるリスクが高いです。これらの異物はトイレに流さないように注意しましょう。

原因3.尿石の蓄積

定期的に掃除をしないと、尿成分が固まり、排水管の流れを悪くすることがあります。尿石は長期的なつまりの原因になるため、こまめな掃除が必要です。

これらの原因を理解し、適切な対策を取ることで、トイレのつまりを未然に防ぐことができます。

トイレつまりの予防方法

トイレのつまりを予防するためには、日常の使い方に注意を払うことが大切です。 前述の通り、大量のトイレットペーパーを一度に流すのは避け、必要な水量でしっかりと流すことを心掛けましょう。もちろん、水に溶けない異物を流してはいけません。

特に、おむつや生理用品などは排水管内で膨張し、深刻なつまりを引き起こす可能性があるため、必ずゴミ箱に捨てるようにしましょう。

パイプユニッシュを使ってしまったときの対処法

パイプユニッシュをトイレで使用してしまった場合、特に注意すべきなのは有毒ガスが発生するリスクです。

有毒ガスは、特に密閉された空間では危険性が高まり、呼吸困難や中毒症状を引き起こすことがあります。

例えば、トイレ掃除中に誤ってパイプユニッシュを使用し、他の洗剤と混ざるケースが一般家庭でも起こりうる危険なシナリオです。必ず換気を行いましょう。

専門業者への依頼の重要性とメリット

専門業者に依頼することでトイレのつまりを迅速かつ着実に解消できるでしょう。ここでは、専門業者を利用する具体的なメリットや、緊急対応が可能な業者の特徴、そして緊急時に取るべき適切な対応について解説します。

トイレつまりを専門業者に依頼するメリット

トイレのつまりを専門業者に任せる最大のメリットは、迅速で確実な解決が期待できることです。

専門業者はトイレや排水管の構造に精通しており、原因を的確に見つけ、適切な工具と技術で問題を解消します。
自分で修理を試みると、つまりを悪化させたり、便器を破損させたりするリスクがありますが、プロに任せれば安全です。さらに、業者は作業後の再発防止策やアフターフォローも提供してくれるため、安心して依頼できる点も大きな利点です。

まとめ

パイプユニッシュはキッチンやバスルームの排水管には有効ですが、トイレットペーパーや異物が原因のトイレつまりには効果を期待できません。

ラバーカップや重曹とクエン酸を使った解決法が推奨されており、それでも解決できない場合は専門業者へ依頼しましょう。

専門業者であれば、迅速かつ的確に問題を解消し、再発防止策やアフターフォローも提供してくれます。

確かな技術力でトイレつまりを解決いたしますので、お困りの場合はぜひご連絡ください。