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トイレのタンクの交換は10年が目安!初心者でもできる交換方法と注意点も併せて解説

トイレタンクの交換

トイレのタンクは頑丈な造りになっていますが、経年劣化が進むとヒビが入ったり、汚れやカビが発生したりすることがあるため、「新品と交換したい」と考えている方も多いでしょう。

スタッフ

トイレのタンクは個別に交換することも可能なので、不具合や劣化が気になったらタンクの交換を検討してみましょう。

本記事ではトイレのタンクを交換する前に知っておきたいことや、交換の手順、交換時の注意点、トイレタンクの交換時によくある質問をまとめました。

この記事の概要
  • トイレタンクは、内部パーツが劣化してくる10年あたりが交換のタイミング
  • タンクの品番は便器に適合するものを選ぶ
  • タンク交換は自力でも可能。ただし作業ミスをすると水漏れなどのトラブルが起こるので注意
書いてあること

トイレのタンクを交換する前に知っておくべきこと

トイレのタンクを交換する前に、交換に適したタイミングや必要な工具と材料、タンクの選び方についてチェックしておきましょう。

交換のタイミングは10年

トイレのタンクは陶器製と樹脂製の2種類がありますが、いずれも耐久性に優れているため、簡単にひび割れすることはありません。ただ、タンク内部にあるパーツ(ボールタップや浮き球など)は消耗品であり、10年ほど経過する頃には徐々に劣化し始めます。

それぞれのパーツを単体で交換することも可能ですが、すべてのパーツが劣化していたり、タンク内部に頑固なカビや汚れが付着したりしている場合はタンクごと交換した方が手間を省けるので、劣化が始まる10年目くらいを目安に交換を検討しましょう。

また、交換するタンクの品番は基本的に同じものを選びますが、製造から10年が経過すると廃番になっている可能性があります。タンクの選び方については後述しますが、廃番になる可能性を考慮すると、10年目を一つのボーダーラインとした方がよいでしょう。

もちろん、10年が経過しなくても、硬い物を落としてタンクにヒビが入ってしまった、などのトラブルがあれば、年数にかかわらず交換を検討することをおすすめします。

必要な工具と材料

トイレ修理に必要な工具

トイレのタンク交換に必要な工具と材料は以下のとおりです。

  • 新品のタンク
  • モンキーレンチ
  • 新品のパッキン
  • マイナスドライバー
  • ビニールシート
  • 軍手

ビニールシートはトイレ周りを養生するのに使用します。作業の際は止水栓を閉めますが、タンク内には水が残っており、作業中に水が床にこぼれる可能性があるのでしっかり養生しましょう。

マイナスドライバーは止水栓の開け閉めに使用しますが、なければ10円硬貨などを使ってもOKです。

交換するタンクの選び方

交換するタンクを選ぶ際、必ずチェックしたいのが便器とセットになっている品番であるかどうかです。トイレは基本的に便器とタンクがセットになっているものなので、便器に適合したタンクでなければ取り付けることができません。

異なるメーカーのタンクが使えないのはもちろん、同じメーカーのタンクでも、その便器に適合しないものであれば取付不可となるので要注意です。そのため、タンクを選ぶときは古いタンクの品番をチェックし、同じものを選びましょう。

品番はタンクの正面や側面などに貼られているシールで確認することができます。タンクの品番が分からない場合は、便器の品番から逆引きするという方法もあります。どちらも分からない場合は便器とタンクの写真を撮影し、メーカーに問い合わせてみましょう。

もし該当のタンクが廃番になっていて新しいものが手に入らなかった場合は、便器ごと新しいものに交換することになります。

トイレのタンクの交換手順

トイレのタンクを交換する手順は、古いタンクを外す→新しいタンクを取り付ける→接続部と配管をチェックするの3ステップとなります。

ここではそれぞれのステップについて詳しい手順を解説します。

古いタンクの取り外し

トイレタンクの不具合

古いタンクを取り外す前に、下準備としてマイナスドライバーを使って止水栓を閉めます。時計回りにすると閉まるので、抵抗を感じるまでしっかり回しましょう。閉め方が緩いと作業中に水が漏れてくるおそれがあるので要注意です。

また、止水栓を閉めるときは後で開けるときに備え、ドライバーで回転させた回数を覚えておきましょう。止水栓を閉めたら、トイレの床や壁などにビニールシートを敷いて養生します。作業中にずれてしまうこともあるので、テープなどで仮留めしておくと安心です。

準備を済ませたら、以下の手順で古いタンクを取り外します。

  1. タンクのフタを外す
  2. モンキーレンチを使って給水管を外す
  3. 給水管に付いているパッキンを新品に交換する
  4. トイレのレバーを使ってタンク内の水を抜く
  5. タンクと便器を固定している密結ボルトをモンキーレンチで外す
  6. 古いタンクを持ち上げ、安全な場所に置く

4でタンクの底に水が残っている場合は、タオルや雑巾などを使って吸い取っておきましょう。5の密結ボルトの場所はタンクの下です。タンク内から覗き込むとボルトの位置を確認できます。

また、6でタンクを外すときは、真上に持ち上げてから移動します。陶器製のタンクは非常に重いので、無理だと思ったら二人以上で作業することをおすすめします。

新しいタンクの取り付け

古いタンクを外したら、新しいトイレタンクを設置します。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 新しいタンクのフタを外しておく
  2. 新しいタンクの密結ボルトを便器の穴に通して設置する
  3. モンキーレンチを使って密結ボルトにナットを取り付ける
  4. 給水管を取り付ける
  5. 止水栓を開ける
  1. タンクのフタを閉め、トイレのレバーを使って水が流れるか確認する

1でタンクのフタを外すのは、重量が軽くなって作業がしやすいためと、作業中にフタが落下するのを防ぐためです。2でボルトを便器の穴に通すときは、タンクをゆっくり垂直に下ろしましょう。

3では、密結ボルトを均等に締めることが大切です。いずれかの締め方が緩いと地震などで衝撃を受けたときにタンクが動き、ひび割れする原因となるので要注意です。

5では古いタンクを外す前に回した数だけ、反時計回りに回転させて止水栓を開けます。

接続部と配管の確認

接続部と配管の確認

最後に、新しいタンクと便器、タンクと給水管などの接続部に問題がないかどうかを確認します。接続部がずれていたり、固定が甘かったりすると水漏れなどのトラブルが発生しやすくなるので念入りに調べましょう。

問題がある場合は取り付けの手順を逆にたどり、必要に応じてパーツを外して再度取り付けをやり直します。

トイレのタンク交換時の注意点

トイレのタンク交換を行う際に注意したいポイントは3つあります。

水漏れの防止

トイレタンクの交換では、給水管の着脱やパッキンの交換などを行います。いずれも正しい手順で作業すれば問題ありませんが、ナットの締めつけが甘い、給水管やパッキンの位置がずれたなどのミスがあった場合、水漏れが発生する原因となります。

そのため、トイレタンクを交換する際は給水管やパッキンが正しい位置に取り付けられたかどうか、ナットやボルトはきちんと締まっているか、などの確認を怠らないようにしましょう。

タンク内の部品の確認

新しいトイレタンクの内部には、ボールタップや浮き球、フロートバルブなどの部品があらかじめ取り付けられています。これらの部品はタンクの取り付けが正常に完了すれば問題なく動作しますが、作業の最中に位置をずらしてしまったり、タンクの取り付けに不備があったりすると、正確に動かなくなる可能性があります。

タンク内の部品に不具合が生じると、タンク内でずっと給水が続いたり、逆にタンク内に給水されなかったりとさまざまなトラブルが発生する原因となるので、新しいタンクに交換したら、内部の部品が正常に動作しているか確認してみましょう。

設置後の動作確認

トイレタンクを設置したら、必ず動作確認を行いましょう。接続や取付に不備があると、タンクの下や横から水漏れしたり、後日タンクにヒビが入ったりする原因となります。

設置直後は問題がなくても、時間を置いたらいつの間にか水漏れしていたというケースも考えられるので、トイレタンクを新品に交換した後は、設置直後としばらく時間を置いた後の2回ほど動作確認や不具合チェックを行うのがおすすめです。

タンク交換直後の水漏れ発生の原因には、以下のようなケースがあります。

  • 浮き球が外れている
  • フロートバルブが外れている
  • オーバーフロー管が外れている
  • 給水管との接続不良

上記の箇所を中心に状態をチェックし、問題があれば再度の取り付けを行いましょう。

トイレのタンクの交換が難しい場合は業者に依頼しよう

トイレタンクの交換は、必要な工具を準備し、正しい手順で行えば自力で作業することも可能です。ただ、給水管やタンクの脱着はデリケートな作業であり、扱い方を誤ると配管の接続不良やタンクの破損などのトラブルを引き起こす原因となります。

また、タンクはかなりの重量があるため、慣れないまま作業を行おうとすると、足元などに落としてケガをしたり、トイレの床や壁に傷をつけたりしてしまいかねません。特に新しいタンクを落としてしまった場合、再び新品を用意しなければならず、出費がかさんでしまいます。

スタッフ

さらに、接続不良などのミスがあると水漏れが発生して床が水浸しになるなどの被害が起こる可能性もゼロではありません。少しでも「難しいな」「大変かも」と思ったら、無理をせずにプロの業者に依頼することを検討しましょう。

トイレタンクの交換は水道修理業者の他、工務店やリフォーム業者など複数の業者が対応していますが、業者によってサービス内容や実績、料金などに違いがあります。業者を選ぶ際は、工事に必要な許認可を取得しているか、修理実績が豊富かどうか、料金体系が明朗かなどをチェックし、信頼できる業者に依頼することが大切です。

また、取り扱っているタンクの商品や種類も業者によって異なるので、自宅の便器に対応するタンクの在庫があるかどうかも重要な比較ポイントになります。業者をある程度絞り込んだら、複数の業者に見積もりを依頼し、良い条件を提示した業者を選びましょう。

ただし、料金だけで選ぶとあとから見積もりに記載されていない追加料金を請求されたり、手抜き工事をされたりするおそれがあるので要注意です。

インターネットを調べれば実際にその業者を利用したユーザーの口コミや体験談などを確認できるので、評判を下調べしてから検討することをおすすめします。

トイレのタンク交換に関するよくある質問(FAQ)

トイレのタンク交換について、よくある質問を3つご紹介します。

トイレのタンクの寿命はどれくらいですか?

陶器製のトイレタンクは非常に耐久性が高く、亀裂や欠けなどが生じない限り、100年以上使えるといわれています。しかし、内部のパーツは10年ほどで劣化し始めるため、適宜交換が必要です。

また、タンク内の清掃を怠っていると、頑固なカビなどがこびりつき、掃除しても汚れが落ちにくくなることがあります。以上のことから、トイレタンクを交換するならタンク内部のパーツの寿命が尽きる10年程度を目安にするとよいでしょう。

トイレのタンクの交換にかかる時間は?

トイレタンクの交換にかかる時間は2~3時間程度とされています。ただ、初めてタンク交換作業を行う場合、部品の取り外しに手間取ったり、タンクの取り付けがうまくいかなかったりする可能性があります。

その場合、さらに時間がかかってしまうおそれがあるので、DIYで交換する場合は時間にゆとりがある日に作業をしましょう。業者なら2時間程度で作業が完了するので、短時間でトイレタンクを交換したい場合は業者に依頼することをおすすめします。

トイレのタンク交換の費用はどれくらいかかりますか?

トイレのタンク交換にかかる費用はタンクの値段や依頼先の業者によって異なりますが、おおむね5~10万円程度とされています。なお、DIYでトイレタンクを交換する場合は、タンク自体の料金と工具の購入代だけで済むので、5万円以下で収まるケースが多いです。

ただ、作業ミスで水漏れなどが発生し、その対応を業者に依頼した場合は二重でコストがかかるので、難しいと思ったら最初から業者に依頼した方が安心です。

まとめ

トイレのタンクは10年以上経過すると内部のパーツが劣化したり、汚れやカビが発生したりしやすくなるので、必要に応じて交換を行いましょう。

スタッフ

トイレタンクは必要な工具と正しい手順を守れば自力で交換することもできますが、重いタンクを脱着したり、給水管を取り外したりする作業が必要なので、慣れていないとかなりの手間と時間がかかります。

また、作業ミスをしてしまうとタンクや給水管から水が漏れたり、タンクに亀裂が入ったりする原因となり、別途修理が必要になることもあります。

そのため、自力で作業するのは難しいと思ったら、プロの業者に依頼した方がよいでしょう。なお、トイレタンクは便器とセットになっているため、交換するタンクの品番を間違えないよう注意が必要です。
トイレタンクの在庫は業者によって異なるので、問い合わせの際、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

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