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ウォシュレット交換の手順とポイント!自分でできる交換方法と注意点

ウォシュレット交換の手順とポイント!自分でできる交換方法と注意点

ウォシュレット(温水洗浄便座)が古くなり、そろそろ交換のタイミングが迫っていませんか。ウォシュレットは、必要な工具や部品があれば、自分で交換することが可能です。

スタッフ

ただし、あらかじめ止水栓を閉めておく、コンセントを抜いておくなど、作業の安全を確保するために欠かせない注意点もあります。

そこでこの記事では、ウォシュレットを交換する前に知っておくべきことや作業の流れ、交換時の注意点や、工事業者に依頼すべきケースについて紹介します。

この記事の概要
  • 古いウォシュレットを使い続けると火災や感電、水漏れの恐れがある
  • ウォシュレットの取扱説明書に目を通し、安全対策を行った上で交換
  • 自分で交換できない場合は水回りの工事業者に相談
書いてあること

ウォシュレット交換の前に知っておくべきこと

ここでは、ウォシュレット交換の前に知っておきたいポイントを解説します。

ウォシュレットを自分で交換する場合は、使用している製品の種類や、交換に適したタイミング、作業に必要な工具や材料について把握しておくことが大切です。

ウォシュレットの種類

まずは使用しているウォシュレットの種類を確認しましょう。

ウォシュレットの種類

ウォシュレットは、お使いのトイレのタイプに合った製品を選ぶ必要があります。以下の表を参考にして、設置可能なウォシュレットを確認してください。

トイレのタイプ特徴
一般洋式便器背中にタンクがある一般的なタイプ
ワンピース型便器手洗い台がなく、タンクが便器の後ろにあるタイプ
隅付タンク式腰掛便器タンクと便器が分離して、個室の隅に取り付けられているタイプ(古いトイレに多い)

ほとんどのメーカーのウォシュレットは、トイレのタイプが適合していれば、他社の製品にも取り付け可能な仕様になっています。ただし、同一メーカーのウォシュレットを選べば、より確実に取り替え可能です。

交換のタイミング

ウォシュレットの耐用年数(寿命)は、およそ7年~10年です。ただし、使用環境によっては、もっと早く交換が必要になる場合もあります。

ウォシュレット交換のタイミングが近づいているサインは8つあります。

  • 便座のゴム足が外れたり、ガタついたりしている
  • 電源コードがねじれたり、便座の隙間に挟まったりしている
  • 便座にひびや割れがある
  • 便座が異常に熱くなったり、冷たくなったりする
  • 使用していないときに水漏れしている
  • 操作パネルがひび割れたり、シールがめくれたりしている
  • 電源コードが発熱している
  • 電源プラグの差し込み部分が発熱・変色している

必要な工具と材料

ウォシュレットの交換を自分で行う場合、以下の工具や材料(部品)を用意する必要があります。

  • プラスドライバー
  • スパナ(マイナスドライバー機能付)
  • 便座の締付工具(便座外し工具)

これら3つの工具に加えて、モンキーレンチやウォータープライヤーがあれば、楽に交換作業を行うことが可能です。

またお使いのトイレが隅付タンク式腰掛便器で、タンクと止水栓の距離が短い場合、止水栓分岐金具(接続用分岐金具)が取り付けられている場合があります。ウォシュレット交換の際に分岐金具を取り外すと、給水管の長さが不足するため、タンクから止水栓までの長さのフレキシブル管をご用意ください。

ウォシュレット交換の手順

ここでは、ウォシュレットの交換手順を3つのステップに分けてわかりやすく紹介します。

  1. 古いウォシュレットの取り外し
  2. 新しいウォシュレットの取り付け
  3. 配線と配管の接続

古いウォシュレットの取り外し

まずは古いウォシュレットを取り外すときの手順です。

ホースや接続部の交換

ウォシュレットの便座は、便器の下側にナットかネジで固定されていることが一般的です。スパナやプラスドライバー、便座外し工具などを使って、以下の流れで便座を取り外しましょう。

  1. 便座の蓋を持ち上げて、ナット・ネジの位置を確認する
  2. 便器の下側から、スパナかモンキーレンチでナットを外す(※ネジの場合はプラスドライバーを使用する)
  3. ボルトに装着されたゴムパッキンや座金(ワッシャー)を外し、必要な場合は保管しておく
  4. ウォシュレット本体を便器から取り外す

ウォシュレットがナットで固定されている場合、モンキーレンチがあると便利です。スパナでも取り外しは可能ですが、ナットをゆるめるのに大きな力を入れる必要があります。

なお、取り外しボタンが付いたタイプのウォシュレットの場合、工具を使う必要はありません。ボタンを押しながら便座を手間にスライドさせると、簡単にウォシュレットを取り外せます。

新しいウォシュレットの取り付け

次は新しいウォシュレットを取り付ける手順です。

ウォシュレット交換

ウォシュレット本体は、ベースプレート(固定プレート)と呼ばれる部品によって、便器に固定されています。まずはベースプレートの取り付けを行ってから、本体を設置しましょう。

  1. 便器の取り付け穴の位置を確認し、ベースプレート(固定プレート)を置く
  2. 上から取り付け用のボルトを差し込み、ゴムパッキンや座金(ワッシャー)を挟んでナットで仮止めする
  3. ウォシュレット本体を上からベースプレートに差し込む

メーカーによっては、ボルトではなく、ベースプレート用のゴムとネジで本体を固定するタイプのウォシュレットもあります。

配線と配管の接続

ホースや接続部の交換

ウォシュレット本体を設置したら、便器とタンクをつなぐ給水管を取り外しましょう。給水管はナットで固定されているため、タンク内の金具を抑えながら、スパナかモンキーレンチでゆるめてください。

その後、新しいウォシュレットに合わせて、タンクと止水栓をつなぐ分岐金具を取り付けます。給水管の長さが足りない場合は、付属のフレキシブル管(自由に曲げて調整できる給水管)を活用しましょう。

ウォシュレット本体の給水ホースを分岐金具に差し込んだら、取り付け工事は完成です。

ウォシュレット交換時の注意点

ウォシュレットを自分で交換する際は、以下の3つの点に注意しましょう。

  1. 製品からの水漏れ
  2. 電気配線の取り扱い
  3. 安全確認の重要性

過去には、ウォシュレットが原因となるやけどや感電事故も発生しています。安全対策を行った上で、正しい手順でウォシュレットを交換しましょう。

製品からの水漏れ

ウォシュレットを取り外す際に起きやすいのが、製品からの水漏れです。水漏れを防止するため、交換作業の前にトイレの止水栓(水道の元栓)を閉めておきましょう。

トイレの止水栓

止水栓は、以下のいずれかの形状をしていることが一般的です。

  • ハンドル式:蛇口のような形をしていて、ハンドルを回して開閉できるタイプ
  • ドライバー式、内ネジ式:ハンドルがなく、スパナやプラスドライバーなどの工具で開閉するタイプ

止水栓が古く、固まっていて閉められない場合は、水道メーターの付近にある止水栓を閉めるとよいでしょう。その後、トイレを一度流して、水が止まっているか確認してください。

電気配線の取り扱い

またウォシュレットの電気配線の取り扱いにも注意が必要です。

作業中の感電事故や、製品からの発煙・発火などを防止するため、必ず電源プラグを抜いてからウォシュレットを取り外しましょう。

またコンセントの端子(アース端子)にアース線が接続されている場合は、忘れずに抜いておきましょう。

安全確認の重要性

ウォシュレットは電気製品の一種です。見た目は安全に見えても、以下のような危険が潜んでいます。

予測される事故特徴
発煙・発火製品や便座コード、コンセント部から火が出る
やけど誤動作し、熱いお湯が出る
感電・漏電漏電し、感電する
階下漏水水漏れが継続し、階下へ漏水する

安全にウォシュレットを交換するためには、電源プラグを抜いて、止水栓を閉めてから作業を行う必要があります。また事前にメーカーの取扱説明書(施工説明書)をよく読み、取り付け・取り外し方法を確認しておくとよいでしょう。

もし作業中に異常(水漏れや焦げ臭いニオイなど)を感じたら、すぐに交換作業を中止し、水回りの工事業者に相談してください。

『温水洗浄便座は電気製品です』

https://www.meti.go.jp/product_safety/consumer/pdf/onsuisenjyobenza.pdf

自分で交換できない場合は業者へ依頼しよう

ここまでの内容を踏まえて、「最後までうまく交換できるか自信がない」「感電や水漏れなど、万が一の事故が怖い」と不安のある方は、専門業者にウォシュレット交換を依頼しましょう。

ほとんどの製品は、プラスドライバーやスパナなどの工具を用意すれば、誰でも簡単に取り付けられる仕組みになっています。しかし、実際には狭い個室内で工具を使う必要があるため、時間や労力を要する作業です。

また不慣れな方が無理にウォシュレットの交換を行うと、以下のようなリスクがあります。

  • 購入したウォシュレットが、トイレのタイプと合わなかった
    • ※ウォシュレットは、開封後に返品不可の場合があります
  • 取り付け中にウォシュレットや便器が故障し、結局業者に修理を依頼することになった

水回りのプロに依頼すれば、こうしたリスクもなく、最短即日でウォシュレットを交換することが可能です。商品保証や工事保証が付いたサービスなら、万が一の事故が起きても、修理にかかる費用の補償を受けられます。

ただし、アパートやマンションなどの賃貸住宅にお住まいの場合は、工事を依頼する前に管理会社に確認してください。無断で工事を行った場合、管理規約に違反し、管理会社とのトラブルに発展する可能性があります。

もしウォシュレットの取り付け工事の承認が得られなかった場合も、携帯ウォシュレット(携帯用おしり洗浄器)などで代用することが可能です。ウォシュレットの交換なら、水回りの専門業者に相談しましょう。

ウォシュレット交換に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、ウォシュレット交換に関するよくある質問にお答えします。

ウォシュレットの寿命はどれくらいですか?

ウォシュレットの寿命は、約7年~10年と言われています。10年以上使用しているウォシュレットは、電子・電気部品が劣化している恐れがあるため、買い替えを検討しましょう。

ウォシュレットを安心して使い続けるには、交換や買い替えはもちろん、定期的な点検も大切になってきます。

『温水洗浄便座は電気製品です』

https://www.meti.go.jp/product_safety/consumer/pdf/onsuisenjyobenza.pdf

ウォシュレットの交換にかかる時間は?

初めてウォシュレットの交換を行う場合、本体や工具・部品を用意する手間も含めて、作業に数日かかることが一般的です。

ウォシュレットが故障していて危険な場合や、すぐに新しいウォシュレットが欲しい場合は、専門業者に依頼するとよいでしょう。水回りのプロなら、30分〜2時間ほどの作業時間で工事が完了します。

ウォシュレット交換の費用はどれくらいかかりますか?

ウォシュレットの交換のみを業者に依頼する場合、本体の購入費用を除いて、工事費用の目安は1万円〜2万円です。ウォシュレットの交換がお急ぎでない場合は、複数の工事業者に見積もりを依頼すると、工事費用が安い業者を見つけられます。

一方、ウォシュレット交換を自力で行う場合、費用の目安は2,000円前後です(※工具や部品を購入する場合)。日ごろから工具を使った作業に慣れている方は、自分でウォシュレットを交換すると費用削減につながるでしょう。

まとめ

ウォシュレットを10年以上使い続けている場合、電子・電気部品の劣化が進んでいる可能性があります。水漏れや発煙・発火などの事故が起きる前に、早めにウォシュレットの買い替えを検討しましょう。

ウォシュレットは、プラスドライバーやスパナなどの工具があれば、誰でも簡単に交換できます。安全対策のため、電源プラグを抜き、止水栓を閉めてから、正しい手順で交換作業を行いましょう。

ただし慎重に作業しても、ウォシュレットが破損したり、トイレが水浸しになったりするリスクがあります。最後まで自分でできるか不安な方は、水回りの工事業者にウォシュレットの交換を依頼するとよいでしょう。

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