24時間365日通話料無料
水道蛇口交換を自分でやる手順!準備から方法までタイプ別に詳しく解説
水道の蛇口が経年や地震などの影響によって劣化・破損したら、新品への交換が必要です。ただ、蛇口交換は自分でも作業できるのかと疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
自力で交換するのなら、必要な工具を揃えると同時に、正しい手順を押さえておく必要があります。
また、蛇口にはさまざまな種類があり、それぞれ交換の仕方が異なるので要注意です。
本記事では蛇口交換の基礎知識や必要な準備、蛇口の種類と選び方、蛇口を交換する手順などを分かりやすく解説します。
- 蛇口交換にはモンキーレンチや各種ドライバー、シールテープなどが必要
- 交換する蛇口は基本的に既存の種類と同じタイプを選ぶ
- 業者に依頼する場合は口コミ評判や実績、アフターサービスをチェックする
蛇口交換の基本知識と準備
まずは、蛇口を交換するのに必要な工具や、作業を行う前の準備について解説します。
交換に必要な工具と道具
蛇口の交換作業に必要な工具・道具は以下のとおりです。
- モンキーレンチ
- 立水栓取付レンチ
- 六角レンチ(本体に付属されているケースが多い)
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- パッキン
- シールテープ
このうちモンキーレンチは、蛇口の種類にかかわらず必要になる工具なので、必ず用意しましょう。
立水栓取付レンチはモンキーレンチが使いにくい場所(シンク下など)での蛇口の取り外しなどに使用します。モンキーレンチで代用することも可能ですが、あればより作業がスムーズになるでしょう。また、壁付けタイプの場合は水漏れ対策として、接続部にシールテープを使用します。
水道の元栓を閉める重要性
水道の元栓を閉めないまま蛇口の交換作業を行うと、古い蛇口を取り外した際に勢いよく水が流れ出てくる可能性があります。水道の元栓は、戸建てなら敷地内の地中にあるメーターボックスにあります。
マンションなどの集合住宅なら玄関脇のパイプスペースにそれぞれ設置されているので、作業前に必ず閉めておきましょう。
なお、同じ集合住宅でも、アパートの場合は戸建てと同じように敷地内のメーターボックスに設置されているケースもあります。住戸ごとに設置されていればよいですが、全戸共通の場合、元栓を閉めると他の住居の水までストップしてしまうので要注意です。
作業場所の準備と安全確保
作業前には周囲にビニールシートを敷いて、万一の漏水に備えましょう。また、元栓を閉めても蛇口を外した際に配管に残った水が流れてくることがあるので、タオルや雑巾、バケツなどで受け止める準備をしておくと安心です。
なお、作業中はケガをする可能性があるので、ゴム手袋を着用することをおすすめします。
蛇口の種類
蛇口の種類は大きく分けて4つありますが、既存の蛇口と同じタイプのものを選んで交換するのが基本です。
既存の蛇口とは別の種類の蛇口に交換する場合、新しい取り付け穴を開けたり、既存の取り付け穴を拡大するなどの工事が必要になるので注意しましょう。以下では蛇口の主な種類とそれぞれの特徴を紹介します。
ワンホール混合水栓
取り付け穴が一つしかない混合水栓です。このタイプは後述する台付けが主流で、主にキッチンや洗面台などに用いられます。穴が一つなので、交換する蛇口の選び方は穴のサイズのみ確認すれば大丈夫です。
ツーホール混合水栓
取り付け穴が二つある混合水栓です。壁面または台座の取り付け穴と、蛇口本体の取り付け穴をぴったり合わせて設置する必要があるため、取り付け穴のサイズだけでなく、穴同士の距離(ピッチ)が合っているかどうかがポイントになります。
ピッチは国内のメーカーで規格が共通していますが、ワンルームマンションやアパートなどに設置されているミニキッチンの場合は、通常のタイプよりピッチが短いので注意が必要です。
また、後述する壁付けタイプの場合は製品によってピッチの差が大きいので、取り付け穴のピッチをきちんと計ってから購入することが大切です。
壁付けタイプ
風呂場や洗面所などの壁面に取り付ける蛇口です。
壁けタイプにはクランク型、ソケット型、埋め込み型などがありますが、給水配管にクランクを取り付けた上で水栓本体を接続するクランク型が主流です。
台付けタイプ
天板に取り付けるタイプの蛇口で、台座付きのものは特にデッキタイプとも呼ばれています。キッチンや洗面台、お風呂場などさまざまな水回りに多用されます。取り付ける際は天板の裏側からナットなどで固定が必要です。
蛇口を外す手順
蛇口を交換するには、まず既存の蛇口を外す作業から始めます。ここでは蛇口を外す手順を種類別に説明します。
ワンホール混合水栓の外し方
ワンホール混合水栓の外し方は以下のとおりです。
止水栓を閉める
止水栓はキッチンの場合はシンク下、お風呂場の場合は浴槽や浴室の壁面などに設けられている点検口の内部にあります。元栓を閉じていれば給水はストップされていますが、念のため止水栓も閉めておきましょう。
給水管・給湯管のナットを緩める
給水管・給湯管のナットはモンキーレンチで緩められます。作業しにくい場合は立水栓取付レンチを使用しましょう。
逆止弁やパッキン、座金などのパーツを外す
パッキンが破損したり、座金を紛失しないように気を付けましょう。
蛇口本体の根元のネジを緩める
本体の他に台座が固定されていることもあります。その場合は台座も一緒に外しておきましょう。
蛇口本体を天板から外す
本体を外す際、天板に対して垂直に引き抜くのがポイントです。斜めに引き抜こうとすると取り付け穴の回りに傷が付いてしまうおそれがあるので注意しましょう。
ツーホール混合水栓の外し方
ツーホール混合水栓の外し方は以下のとおりです。
止水栓を閉める
止水栓はマイナスドライバーで操作しますが、硬貨でも代用できます。止水栓が見当たらない場合は元栓だけ閉めておけば大丈夫です。なお、止水栓を操作する場合は何回回転させたか覚えておきましょう。
給水管・給湯管のナットを緩める
給水管・給湯管のナットはモンキーレンチで緩められます。
逆止弁やパッキン、座金などのパーツを外す
蛇口本体の根元のネジを緩める
蛇口本体を天板から外す
本体側の手間は増えますが、基本の手順はワンホール混合水栓と同じです。
壁付けタイプの蛇口の外し方
壁付けタイプの蛇口の外し方は以下のとおりです。
止水栓を閉める
壁付けタイプであっても止水栓は止めておきます。
左右のクランクのナットを緩める
左右のクランクのナットは、どちらも時計回りに回すと緩みます。
蛇口本体を壁から外す
クランク本体は反時計回りにすると外れる仕組みになっています。
左右のクランクを回して取り外す
ナットはモンキーレンチで緩めますが、クランクは手回しでも外すことが可能です。
もし固くて回せない場合はレンチを使用しましょう。
台付けタイプの蛇口の外し方
台付けタイプの蛇口を外すときの手順は以下のとおりです。
止水栓を閉める
台付けタイプの場合、給水管が縦に真っ直ぐ設置されています。
給水管と給湯管のナットを緩める
止水栓側のナットを緩めた時点で配管に残った水が落ちてきます。そのため、作業前に止水栓の下にバケツを置いておくとよいでしょう。
蛇口本体を固定しているナットを緩めてパッキンなどのパーツを外す
天板の上から蛇口本体を引き抜いて外す
プラスドライバーまたは六角レンチで台座を外す
なお、製品によっては台座が天板に固定されているものもあります。その場合は5で台座を取り外しましょう。
蛇口を取り付ける手順
古い蛇口を取り外した後、新しい蛇口を取り付ける手順を種類ごとに説明します。
新しい蛇口の準備と確認
新しい蛇口を準備する際は、取り付け穴の数とサイズ、穴同士のピッチが合っているかどうかを確認する必要があります。
一方、ツーホールの場合は取り付け穴は2つ、穴のサイズはワンホールと同じで、ピッチは203ミリメートルが基準となっています。
ただし、ミニキッチンの場合は102ミリメートルが一般的なので注意しましょう。また、壁付けタイプの場合は取り付け穴が2つ、ピッチは105ミリメートル~225ミリメートルとなっています。
このように、同じツーホールでも取り付け場所によってピッチが異なるため、交換用の蛇口を購入するときは既存の蛇口を参考に、取り付け場所に適しているかどうかよく確認することが大切です。
シールテープの巻き方
壁付けタイプの場合、水漏れ対策として蛇口本体の接続部にシールテープを巻き付ける必要があります。シールテープはネジの先端から数えて二つ目のネジ山から巻いていきます。
一つ目から巻き付けると接続部に余ったテープがはみ出てしまい、隙間が生じるリスクが高くなるので注意しましょう。
シールテープはネジ山に合わせて、時計回りに8回~13回ほど巻いていきます。反時計回りに巻き付けてしまうと、配管に接続する際にテープがねじれ、隙間が空いてしまうので気を付けましょう!
また、テープを巻く回数は多すぎると太くなって取り付けに支障を来たしますが、少なすぎると隙間が空いて水漏れの原因になるので、適度な回数を守ることが大切です。テープを巻き終えたら、指を使ってネジ山にテープをなじませます。爪で引っ掻いてしまうとテープに亀裂が入り、水漏れの原因となるので慎重に作業しましょう。
ワンホール混合水栓の取り付け方
ワンホール混合水栓の取り付け方は以下のとおりです。
天板の穴に台座を入れて固定する
台座に給水管や給湯管を入れ、天板下からパッキンや座金などのパーツを入れて固定する
蛇口本体を固定する
給水管・給湯管を本体側に固定する
給水管・給湯管を止水栓側につなげる
止水栓を開ける
1は台座がある場合に必要となる作業です
ツーホール混合水栓の取り付け方
ツーホール混合水栓の取り付け方は以下のとおりです。
天板の穴に台座を入れて固定する
台座に給水管や給湯管を入れ、天板下からパッキンや座金などのパーツを入れて固定する
蛇口本体を固定する
給水管・給湯管を本体側に固定する
給水管・給湯管を止水栓側につなげる
止水栓を開ける
ツーホール混合水栓の取り付け方は基本的にワンホール混合水栓と同じです。ただ、ホールが2つあるぶん、蛇口本体側で給水管・給湯管を取り付ける作業が2回発生します。
壁付けタイプの蛇口の取り付け方
壁付けタイプの蛇口を取り付ける手順は以下のとおりです。
1回分少なめに回すのは、シールテープで太くなった分を差し引くためです。
クランクは時計回りに取り付けますが、誤って逆回転させてしまった場合はテープにシワや隙間が空いてしまうので、一から巻き直しましょう。
台付けタイプの蛇口の取り付け方
台付けタイプの取り付け方は以下のとおりです。
基本的な手順はワンホールタイプ混合水栓と同じです。
蛇口交換に関するよくある質問(FAQ)
蛇口交換についてよくある疑問・質問をまとめました。
蛇口交換に必要な時間は?
蛇口の交換は、大体60分ほどあれば終わらせることが可能です。ただ、作業に慣れていない方は手間取ってしまうので、それ以上の時間が掛かるケースも少なくありません。短時間で交換したいのなら、業者に作業を依頼した方がよいでしょう。
交換費用の目安は?
蛇口の交換費用は、本体の種類によって異なります。シンプルなタイプなら1万円前後ですが、浄水機能やシャワー、タッチレスなどの機能が付いているものは2万円~3万円するものもあります。また、レンチなどがない場合は工具を購入する費用も必要です。
なお、業者に依頼する場合は別途作業料がプラスされますが、全体で3万円~4万円程度に収まるケースが多いようです。ただし、取り付け穴の加工や拡大、タッチレス水栓に必要な電源設備の移設などが必要になる場合は、さらにオプション工事費が加算されます。より詳しい費用を知りたい場合は、業者から見積もりを取り寄せ、じっくり検討しましょう。
プロに依頼する場合のポイントは?
プロの業者に蛇口交換を依頼する際は、インターネットなどを使って口コミや体験談を調べてみましょう。利用者のリアルな声をチェックすることで、誠実な対応をしてくれる業者か、作業内容に問題はなかったか、料金は妥当だったかなどを含む評判をある程度把握できます。
また、業者のホームページなどで実績を確認することも大切です。実績が豊富であるほど、知識や技術にも長けている場合が多く、適切かつスピーディな作業を期待できます。
さらに、作業後のアフターサービスの内容も調べておくと安心です。保証サービスがあれば、蛇口からの水漏れ等のトラブルがあった場合、無償かつ迅速に対応してもらえるので安心です。
まとめ
蛇口の交換は、必要な工具があれば自力で行うことも可能です。ただし、蛇口の外し方や取り付け方は種類によって異なるため、自宅にある蛇口の種類ごとに、正しい手順を覚えておく必要があります。
スムーズに作業できれば1時間程度で交換は完了しますが、DIYに慣れていないと作業に時間が掛かったり、誤った方法で蛇口を取り付けてしまったりするおそれがあります。特に取り付け方法を誤ると、通水したときに水漏れなどのトラブルが発生するリスクがあるため、作業に不安がある方はプロの業者に任せた方がよいでしょう。
蛇口交換に対応している業者は複数あるので、口コミ評判や実績、アフターサービスの有無などをチェックし、信頼できるところにお願いすることが大切です。