24時間365日通話料無料
【相場は2万円~8万円】水道管破裂の原因・対処法を解説!
水道管は、鉄や鉛、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂など耐久性の高い素材で作られています。しかし、経年劣化したり、地震や凍結などの影響を受けたりすると、配管が破裂することもあります。いざ水道管が破裂したときにどうすればよいかわからないという方もいるのではないでしょうか。
水道管が破裂すると、漏水によって床や家財が水浸しになったり、多額の水道費や修理費を請求されたりする原因になるので、万一破裂したら早急に然るべき対処を取ることが大切です。
本記事では、水道管が破裂する原因や主な症状、破裂時の対処法、修理費用の相場について解説します。
修理業者の選び方や、利用できる制度についても説明しているのでぜひ参考にしてください。
- 破裂した箇所や対応した時間帯によって異なるが、水道管修理代はおおむね2万円~8万円程度が相場
- 水道管が破裂した場合に備え、あらかじめ元栓の場所はチェックしておく
- 補修テープを利用すれば応急処置は可能。ただし修理は業者しかできないので注意
水道管が破裂する原因とその症状
水道管が破裂すると配管から水が漏れるため、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りを中心に床が水浸しになります。
早めに対処すれば表面が濡れるだけで済みますが、被害が拡大すると家財や家電がダメになったり、建物の基礎部分が腐食して家の耐久性が低下したりする可能性も否めません。
なお、水道管が破裂する原因には以下のようなものがあります。
長年使用と腐食・サビによる劣化とその兆候
水道管は10年~15年程度で劣化し始めるといわれています。劣化が始まったからといってすぐに破裂するリスクが高まるというわけではありませんが、腐食やサビが進行すると配管がもろくなり、ある日突然破裂してしまうこともあります。
水道管の劣化は見た目から判断するのは難しいですが、水の色がおかしい、異物が混ざっている、臭いがする、味がおかしいといった異常が現れたら、経年劣化を疑いましょう。
地震による損傷と影響
地震の揺れが水道管に伝わると、配管に負荷がかかってヒビが入ることがあります。ライフラインが遮断されるような大地震はもちろん、小さな地震であっても、水道管が老朽化していれば亀裂や破損のきっかけになります。
築年数が経過している建物で地震にあったら、揺れが収まった後、元栓を閉めた上で水道メーターをチェックしてみましょう。メーターが動いていたら地震の影響で漏水が発生している可能性があるので、水回りを中心に異常がないかどうか確認します。
室内で異常が見られなかった場合でも、地中に埋もれている配管が損傷している可能性があるので、水道を止めているのにメーターが動いている場合は業者に点検してもらいましょう。
凍結による破裂とその対策
水道管の中に溜まっている水が凍結すると、膨張によって配管が破裂する危険性があります。寒冷地はもちろん、そうでない地域でも、冷え込みが厳しいときは水道管が凍結することがあるので要注意です。
そのため、天気予報などで凍結への注意が呼びかけられていた場合は、寝る前に水抜きをする、蛇口など剥き出しの配管に布などを巻き付けて保温する、水を細く出しておくなどの対策を講じることが大切です。
配管の設置不良や欠陥
新築の建物で、地震や凍結などのトラブルにも見舞われていないのに水道管に亀裂が入った、あるいは水漏れしたという場合は設置不良や欠陥が考えられます。
例えば、キッチンやトイレ、お風呂などの水回り設備を取り付けるときに水道管を傷つけた、あるいは配管自体に元々不具合があった場合、少々の衝撃で亀裂が生じ、破裂するリスクがあります。
水道管破裂時の対処方法
水道管が破裂してしまったときの対処方法を3つのステージに分けて解説します。
- とりあえず元栓を閉める
- 簡単な応急処置をする
- 専門業者へ連絡する
とりあえず元栓を閉める
水道管が破裂したとき、真っ先に行いたいのが元栓を閉めることです。元栓を開けっ放しにしていると、破裂した箇所から延々と水が漏れ続け、被害が拡大するおそれがあります。元栓を閉めれば給水がストップされるので、被害の拡大を防ぐことができるでしょう。
戸建ての場合
戸建てなら屋外の敷地内にあるメーターボックスの中にあります。青色(黒色などもあり)のプラスチックまたは金属の四角いフタを開けると、メーターの横に止水栓があるので、つまみを時計回りにひねって止水しましょう。
マンションなどの集合住宅の場合
マンションなど集合住宅の場合は玄関の隣に設置されているパイプスペースの中にあります。パイプスペースには、水道だけでなく電気やガスなどのメーターや配管などもまとめて設置されていますが、水道の元栓は扉を開けてすぐ下にある場合がほとんどです。また、ハンドルは水色になっているケースが多いので、あまり迷わずに見つけられるでしょう。
ただ、万一のときにすぐ元栓を閉められるよう、あらかじめ位置を確認しておくと安心です。
なお、同じ集合住宅でも、アパートの場合は戸建てと同じように敷地内の地中に埋まっていることがあります。メーターボックスが戸別に配置されている場合は自宅の水だけ止められますが、全戸共通の場合、元栓を閉めると他の住戸まで給水がストップしてしまうので要注意です。
簡単な応急処置をする
元栓を閉めたら、ホームセンターなどで販売されている水漏れ補修テープで破損箇所を塞ぎましょう。亀裂が小さければ、補修テープを巻き付けるだけで水漏れを防止することができます。
補修テープの使い方は以下のとおりです。
- 補修箇所の汚れや水気を拭き取る
- テープの端を破損箇所に当て、片手でしっかり押さえながら、もう片方の手を使ってテープを巻き付ける
- 3.余分なテープをカットする
補修箇所の汚れや水気を拭き取る際、汚れや水分が残っているとテープの密着力が低下するので、雑巾やタオルなどを使ってきれいに拭き取っておきましょう。
テープを巻き付けるときは、シワや隙間ができないよう、丁寧に作業するのがポイントです。余計な隙間ができると、その部分から水が漏れてきてしまう可能性があるので注意しましょう。
専門業者へ連絡する
少々の亀裂であれば補修テープで水漏れを防止できますが、あくまで応急処置に過ぎません。補修テープは消耗品であり、時間が経過するとテープが剥がれて破損箇所から水が漏れてしまう可能性があるので、新しい水道管に交換してもらいましょう。
なお、水道管工事は専門資格を持った業者しか行うことができないので、応急処置を施したら、速やかに水道修理業者に連絡しましょう。
その際、いつ・どの部分の水道管が破裂し、どのような被害が出たかなどを伝えておくと、業者も状況を把握しやすくなります。
水道管破裂の修理費用の相場
破裂した水道管の修理を業者に依頼した場合の費用相場について説明します。
修理費用の内訳と計算方法
水道管破裂の修理にかかる費用の内訳には、材料代、作業代、調査代などがあります。材料代は新しい配管の他、ソケットやパイプといった部品代も含まれます。また、漏水調査を行った場合は、配管工事の作業代とは別に調査代も加算されるのが一般的です。
他にも状況に応じて特別な作業が必要になった場合は、作業費が上積みされていきます。具体的な内訳を知りたい場合は、業者に見積もりの作成を依頼しましょう。
見える箇所と見えない箇所の費用差
水道管破裂の修理費用は、破裂した箇所が目に見えているか、いないかによって差が出ます。
キッチンや洗面台のシンク下など、普段から見えている箇所であれば、配管を交換するだけで済むので2万円程度がおおよその相場となっています。
一方、屋外の地中に埋まっている水道管や、屋内の床下・壁内などに隠れた水道管が破裂した場合は、地面を掘削したり、壁を破壊したりしなければなりません。そのぶん、見えている箇所が破裂したケースよりも作業代がかさむため、3万円~8万円程度の費用がかかります。
また、基本となる料金体系も修理を依頼した業者ごとに異なるので、コストを抑えたい場合は複数の業者から見積もりを取り、比較検討してみましょう。
ただし、その場合は修理が始まるまで時間がかかってしまうため、日頃から業者の情報をリサーチしておくと安心です。
夜間料金と通常料金の違い
修理業者によっては24時間体制で作業に対応してくれるところもありますが、その場合は夜間の割増料金が発生します。
具体的な費用は業者によって異なりますが、通常料金の25%相当が加算されるのが一般的です。
「翌日まで待てない」「平日日中は誰もいなくて対応できない」などの事情があれば別ですが、そうでない場合は日中に修理に来てもらった方がコストを節約できます。
修理業者の選び方と注意点
水道管破裂の修理を依頼する業者の選び方と注意点を説明します。
信頼できる業者を選ぶポイント
安心して工事を任せられる業者かどうか見極めるには、指定給水装置工事事業者(水道局指定工事店)として登録されているかどうかをチェックしましょう。水道局指定工事店とは、給排水装置工事を適切に行えるものとして、各自治体の水道局から指定されている業者のことです。
指定を受けるには、国家資格の保持者がいること、工事に必要な機材や資材を保有していること、不正な対応をする業者でないと認められていることなど、特定の条件をクリアしなければならないため、信頼できる業者かどうか見分ける基準になります。
見積もりの取得方法とその重要性
水道管破裂の修理を依頼する際は、必ず業者から見積もりを取得する必要があります。見積もりには作業内容や修理費用などが詳しく記載されており、どのような修理が行われるのか、どのくらいのコストがかかるのかを正確に把握することができます。
なお、見積もりの内訳に「作業一式」など曖昧な内容しか記載されていなかった場合は要注意。後から追加料金を請求されたり、知らない間に手抜き工事をされたりするおそれがあります。
そのため、見積もりを取り寄せたら内容をきちんと確認し、疑問点があれば業者に問い合わせましょう。
補償制度と減免制度
水道管が破裂してしまったときに気になるのは、やはり水道代や修理などにかかるコストです。これらの費用は原則として自己負担となりますが、補償制度や減免制度を利用すればコスト減につながることもあります。
ここでは水道管が破裂したときに利用できる制度を2つご紹介します。
火災保険での補償
火災保険に加入している場合、補償内容によっては保険金の支払い対象になる場合があります。
例えば、水道管凍結修理費用保険などの特約に加入していれば、凍結によって水道管が破裂した場合、修理費用の全部または一部を補償してもらえます。
ただし、この特約はすべての保険会社が扱っているものではないため、ご自分が加入している保険の補償内容をあらかじめ確認しておきましょう。
水道料金の減免制度
自治体によっては、水道管の破裂にともなって発生した水道料金を減免する制度を設けているところもあります。
ただし、減免制度を利用するには、以下のような要件を満たしている必要があります。
- 利用者に過失がない
- 利用者自身が水漏れを把握できない(地中に埋まっているなど)
- 大雨や洪水、地震などの災害が原因
- 修理を自治体が指定する指定給水装置工事事業者に依頼する
なお、適用要件は自治体によって異なる場合があるので、お住まいの地域の市町村役所に問い合わせてみましょう。
よくある質問(FAQ)
水道管破裂や修理代についてよくある質問をまとめました。
水道管破裂を防ぐ方法は?
水道管の破裂を防ぐには、日頃から凍結対策を行うことが大切です。例えば剥き出しになっている配管にタオルなどを巻いて保温する、冷え込みが厳しいときは寝る前に水抜きを行うなどが挙げられます。
配管の温度が一定以下になると自動で通電し、水道管を温めてくれる凍結防止帯などを使うのも有効な手段の一つです。
修理代はどれくらいかかる?
破裂した箇所にもよりますが、屋内の見える箇所なら2万円程度、地中など見えない箇所なら3万円~8万円程度の費用がかかるといわれています。
ただ、状況によって費用は前後するので、修理を依頼するときは業者から見積もりを取り寄せて正確な費用を確認しましょう。
自分で修理できる?
破裂箇所の応急処置はご自分でも行えますが、水道管の工事には専門的な知識や資格が必要になります。
勝手に修理すると違反行為とみなされて罰則の対象となる可能性がある他、施工不良で新たなトラブルが発生する可能性もあるので、水道管破裂の修理は業者に依頼しましょう。
まとめ
水道管は、経年劣化による腐食やサビ、凍結、配管の設置不良などによって破裂することがあります。水道管が破裂すると漏水が発生し、家具や家財、建物を傷める原因になるので、早急に応急処置を行った上で、業者に修理を依頼しましょう。
水道管破裂の修理代は、見える箇所と見えない箇所によって異なる他、対応してもらう時間帯によっても差が出るので要注意です。
なお、水道管破裂の修理代は火災保険の補償や自治体の減免制度などを利用できることがあるので、きちんと確認することをおすすめします。