給湯器が壊れてしまって、お湯が出ない!急にお風呂に入れなくなったり、洗い物ができなかったりすると、本当に困ってしまいますよね。「一体どこに電話すれば良いんだろう…」と、途方に暮れてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
給湯器の故障は突然起こることが多く、普段あまり気にしない設備だからこそ、いざという時にどうすれば良いか分からないものです。この記事では、給湯器が壊れたときにまず確認することから、あなたの状況に応じた適切な連絡先、修理か交換かの判断基準、費用の目安、信頼できる業者の選び方までを網羅的に解説します。さらに、緊急時の応急処置についてもご紹介。この記事を読めば、給湯器のトラブルが発生しても、慌てずに適切な対応ができるようになります。
給湯器が壊れたらまず確認すること
給湯器が故障したかな?と思ったら、すぐに修理や交換を依頼する前に、まずは落ち着いていくつかの点を確認しましょう。これらの情報が、その後の問い合わせや対応をスムーズに進める上で非常に重要になります。
給湯器の症状を把握する
どのような症状が出ているのかを具体的に確認しましょう。これが修理業者やメーカーに状況を伝える際の第一歩となります。
よくある症状としては、以下のようなものがあります。
- お湯が全く出ない:冷たい水しか出ない。
- お湯の温度が安定しない:急に熱くなったり冷たくなったりする。
- 設定温度までお湯が熱くならない:ぬるいお湯しか出ない。
- 追い焚きや自動湯張り機能が使えない。
- リモコンにエラーコードが表示されている:取扱説明書で内容を確認できる場合があります。
- 給湯器本体から異音や異臭がする:普段と違う大きな音や焦げ臭いにおいなど。
- 給湯器本体や配管から水漏れしている。
- 電源が入らない、リモコンが映らない。
特に、エラーコードが表示されている場合は、そのコード番号をメモしておくことが非常に重要です。エラーコードは故障の原因を特定する手助けになります。
給湯器の製造メーカーと型番を確認する
給湯器の修理や交換を依頼する際には、給湯器の製造メーカーと正確な型番の情報が必ず必要になります。
- 確認場所:給湯器本体の側面に貼られているシールや銘板に記載されています。屋外設置型の場合は本体の前面や側面に、屋内設置型の場合は本体下部などに記載されていることが多いです。
- 記載内容:メーカー名(例:ノーリツ、リンナイ、パロマ、パーパスなど)、製品名、型番(例:GT-C2462SAWX、RUF-A2405SAWなど)、製造年月などが記載されています。
- ポイント:スマートフォンなどで写真を撮っておくと、間違いがなく便利です。特に型番は、給湯器の能力(号数)や機能(追い焚き、エコジョーズなど)を特定するために不可欠な情報です。
これらの情報があれば、問い合わせを受けた側はスムーズに状況を把握し、適切な修理部品の手配や後継機種の提案ができます。
賃貸か持ち家かを確認する
給湯器が設置されている建物が賃貸物件なのか、それとも持ち家なのかによって、連絡すべき相手が大きく異なります。
- 賃貸の場合:アパート、マンション、貸家などの賃貸物件に住んでいる場合は、まず大家さんまたは管理会社に連絡するのが原則です。自分で勝手に修理業者を手配したり、費用を負担したりする必要はありません。
- 持ち家の場合:戸建てや分譲マンションなどの持ち家の場合は、ご自身で修理・交換の依頼先を探して手配する必要があります。
この区分けが、その後の対応の最初の分かれ道となります。必ずご自身の状況を確認しましょう。
給湯器が壊れた際の連絡先【ケース別】
給湯器が壊れたことが確認できたら、いよいよ修理や交換の依頼に進みます。前述の「賃貸か持ち家か」によって連絡先が異なりますので、ご自身のケースに合わせて確認してください。
持ち家の場合の連絡先
持ち家の場合、主な連絡先として以下の選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の状況や希望に合った依頼先を選びましょう。
給湯器専門業者に電話する
給湯器の販売、取り付け、修理を専門に行っている業者です。
- メリット:
- 給湯器に関する知識や経験が豊富で、様々なメーカーや機種に対応できることが多いです。
- 複数のメーカーの製品を取り扱っているため、様々な選択肢の中から最適な給湯器を選べます。
- 競争原理が働くため、価格が比較的安価になる傾向があります。
- 迅速な対応を売りにしている業者が多く、緊急時にも頼りになります。
- デメリット:
- 業者の数が多く、信頼できる業者を見つけるための比較検討が必要です。
- 悪質な業者も存在するため、選定には注意が必要です。
給湯器メーカーに電話する
給湯器を製造しているメーカー(ノーリツ、リンナイなど)の修理窓口に連絡します。
- メリット:
- 自社製品に関する知識は最も豊富で、安心して修理を任せられます。
- 純正部品を使用するため、品質や安全性が高いです。
- 保証期間内の故障であれば、無償修理となる場合があります。
- デメリット:
- 修理対応が中心で、交換が必要な場合は購入先を紹介されるか、割高になることがあります。
- 特定のメーカーの製品しか対応できません。
- 費用が他の選択肢と比べて高めになる傾向があります。
- 受付から修理までの日程調整に時間がかかる場合があります。
ガス会社に電話する
普段ガス契約をしているガス会社(東京ガス、大阪ガス、プロパンガス供給会社など)に連絡します。
- メリット:
- 長年の実績があり、信頼性が高いです。
- ガス機器のプロフェッショナルであり、安全管理の面でも安心です。
- ガス契約者向けの優待や独自の保証制度がある場合があります。
- デメリット:
- 提携している特定のメーカーや機種に限定される場合があります。
- 費用が他の選択肢と比べて高めになる傾向があります。
- 対応が自社指定の業者となることがほとんどです。
住宅の施工会社(ハウスメーカー・工務店)に電話する
新築時やリフォーム時に給湯器を含めて工事を依頼したハウスメーカーや工務店に連絡します。
- メリット:
- 住宅全体を把握しているため、他の設備との兼ね合いなども考慮した対応が期待できます。
- 引き渡し後の保証期間内であれば、無償対応となる場合があります。
- デメリット:
- 給湯器単体の専門知識は専門業者に劣る場合があります。
- 給湯器の修理や交換は下請け業者に委託することが多く、中間マージンが発生して費用が高くなる可能性があります。
- 保証期間が過ぎている場合は、他の専門業者などに依頼した方が安価な場合があります。
これらの選択肢の中から、緊急性(すぐに直したいか)、費用(安く済ませたいか)、信頼性(多少高くても安心を優先するか)、製品選びの自由度(様々な機種から選びたいか)などを考慮して、最適な依頼先を検討しましょう。
賃貸の場合の連絡先
賃貸物件にお住まいの場合は、給湯器は貸主である大家さんの所有物です。したがって、ご自身で修理業者などを手配するのではなく、定められた手順で対応する必要があります。
大家さん・管理会社に電話する
賃貸物件で給湯器が壊れた場合は、最優先で大家さんまたは物件を管理している管理会社に連絡してください。
- 連絡時のポイント:
- 給湯器が故障したこと、お湯が出ないなどの具体的な症状を伝えます。
- エラーコードが出ている場合は、その番号も併せて伝えます。
- 給湯器の設置場所やメーカー、型番なども分かれば伝えるとスムーズです。
- いつからお湯が出なくなったか、などの状況も伝えます。
- その後の流れ:
- 連絡を受けた大家さんや管理会社が、修理業者やメーカーに連絡し、手配を進めてくれます。
- 修理や交換にかかる費用は、原則として貸主(大家さん)が負担します。入居者の故意や過失による故障の場合はこの限りではありませんが、通常の経年劣化による故障であれば費用負担はありません。
- 注意点:
- 大家さんや管理会社の許可なく、自分で勝手に修理業者を手配してはいけません。費用負担を巡るトラブルの原因となります。
- 緊急でお湯を使いたい場合でも、まずは指示を仰ぎましょう。応急対応についてアドバイスをもらえることもあります。
給湯器の修理・交換の依頼先を比較
持ち家の場合の主な依頼先である「給湯器専門業者」「給湯器メーカー」「ガス会社」の3つについて、さらに詳しく比較してみましょう。それぞれの特徴を理解することで、ご自身のニーズに合った依頼先を選びやすくなります。
依頼先 | 特徴 | メリット | デメリット | 主な費用項目 | 対応範囲(修理/交換) |
---|---|---|---|---|---|
給湯器専門業者 | 給湯器の販売・施工・修理を専門に行う。多様なメーカーの製品を扱う。 | 費用が安い傾向、対応が迅速、様々なメーカー・機種から選べる、専門性が高い。 | 業者の数が多く選定が必要、悪質業者に注意、メーカー純正部品ではない場合も。 | 本体価格、工事費用、出張費、技術費 | 修理・交換 |
給湯器メーカー | 自社製品の製造・販売・修理を行う。 | 自社製品の知識が豊富、純正部品使用、安心感が高い、保証期間内は無償の場合も。 | 費用が高め、対応に時間がかかる場合も、自社製品のみ対応、修理が中心。 | 修理費用(部品代、技術料)、出張費 | 修理(一部交換も) |
ガス会社 | ガス供給事業者。ガス機器の販売・施工・修理も行う。ガス契約者向けのサービス。 | 信頼性が高い、安全管理が徹底されている、ガス契約者特典がある場合も。 | 費用が高め、対応メーカー・機種が限定される場合も、提携業者での対応が主。 | 本体価格、工事費用、出張費、技術費 | 修理・交換 |
【費用について】
一般的に、給湯器専門業者が最も費用を抑えられる傾向があります。これは、複数のメーカーから製品を仕入れることができ、また工事も自社で行うため、中間マージンが発生しにくいからです。
ガス会社やメーカーは、安心感や信頼性は高いですが、料金体系が定められており、専門業者と比べると割高になることが多いです。特にメーカーは修理は得意ですが、交換となると選択肢が限られる場合や費用が高くなる可能性があります。
【対応速度について】
緊急性の高い故障の場合、給湯器専門業者は即日対応や短時間での駆けつけを売りにしている業者が多く、迅速な対応が期待できます。ガス会社も比較的迅速に対応してくれることが多いですが、メーカーは予約が混み合っている場合など、対応までに数日かかることも珍しくありません。
【製品選びについて】
給湯器専門業者は様々なメーカーの製品を取り扱っているため、ご自身の希望に合った機能や価格帯の給湯器を選びやすいというメリットがあります。一方、ガス会社は提携しているメーカーに限定されることが多く、メーカーは自社製品のみとなります。
これらの比較を踏まえ、ご自身の状況や優先順位に合わせて、最適な依頼先を選びましょう。例えば、「とにかく早く、安く直したい・交換したい」という場合は専門業者、「多少費用がかかっても安心できるところに任せたい」という場合はメーカーやガス会社、というように判断できます。
給湯器の修理か交換か判断する目安
給湯器が故障した場合、修理で済むのか、それとも交換が必要なのかは、悩ましい判断です。ここでは、修理か交換かを判断するための主な目安をご紹介します。
給湯器の使用年数を確認する(寿命の目安)
給湯器の寿命は、一般的に10年~15年と言われています。これは、主要な部品の供給が終了したり、メーカーの補修用性能部品の保有期間(製造終了から10年程度)が経過したりすることが多いためです。
- 使用年数が10年未満の場合:
比較的年式が新しいため、修理で直る可能性が高いです。部分的な部品交換で済むことが多く、修理費用も比較的安価に抑えられる可能性があります。 - 使用年数が10年~15年の場合:
寿命に近づいているため、修理しても別の箇所がすぐに故障したり、修理部品が手に入りにくくなっている可能性があります。修理費用と交換費用を比較し、交換も視野に入れることを強くお勧めします。 - 使用年数が15年以上の場合:
給湯器の寿命を過ぎている可能性が非常に高いです。修理部品の入手が困難であることや、修理してもすぐに別の箇所が故障するリスクが高いため、基本的に交換をお勧めします。省エネ性能の高い最新機種に交換することで、ランニングコストの削減にもつながります。
給湯器本体の側面に貼られている銘板で製造年月を確認し、現在の使用年数を把握することが判断の重要な手がかりになります。
故障箇所や修理費用で判断する
給湯器の故障箇所や、それにかかる修理費用も、修理か交換かを判断する上で重要な要素です。
- 軽微な故障の場合:
一時的なエラーや、比較的安価な部品交換で済む故障(センサーの不具合、リモコンの故障など)であれば、修理が有効な選択肢となります。修理費用が数千円~数万円程度で済む場合は、修理を検討しましょう。 - 基板や熱交換器など主要部品の故障の場合:
給湯器の心臓部ともいえる基板や、お湯を作る重要な部分である熱交換器などが故障した場合、修理費用が高額になる傾向があります。修理費用が交換費用の50%を超えるような場合は、新しい給湯器に交換した方が、長期的に見てお得になることが多いです。 - 複数の箇所が故障している場合:
一つの故障を修理しても、すぐに別の箇所が故障してしまうような場合(特に使用年数が経過している給湯器)は、修理を繰り返すよりも思い切って交換した方が、結果的に手間や費用を抑えられる可能性が高いです。
修理業者やメーカーに点検・見積もりを依頼した際に、担当者に給湯器の使用年数や故障箇所、修理費用と交換費用の目安を尋ねて、総合的に判断することが重要です。
給湯器の修理・交換にかかる費用相場
給湯器の修理や交換にかかる費用は、故障箇所、給湯器の種類、依頼する業者などによって大きく変動します。ここでは、一般的な費用相場をご紹介します。あくまで目安として参考にしてください。
修理費用の目安
給湯器の修理費用は、「部品代」+「技術料」+「出張費」で構成されます。故障箇所によって部品代や技術料が異なります。
故障箇所(例) | 修理費用の目安(出張費込み) | 備考 |
---|---|---|
点火装置の不具合 | 1万円 ~ 3万円 | 着火しない、火がすぐに消えるなど |
センサー系の故障 | 1万円 ~ 3万円 | 温度制御の不具合、エラー表示など |
ファンモーターの不具合 | 2万円 ~ 5万円 | 異音、エラー表示など |
水量サーボの故障 | 2万円 ~ 5万円 | お湯の出が不安定、温度制御の不具合など |
熱交換器の詰まり・破損 | 3万円 ~ 8万円 | お湯の出が悪い、水漏れなど |
電子基板の故障 | 3万円 ~ 10万円 | リモコン操作不能、様々なエラー表示など |
凍結による破裂 | 5万円 ~ 15万円以上 | 配管や部品の交換が必要、重症化しやすい |
- 軽微な修理であれば1万円~3万円程度で済むことが多いですが、主要部品(基板、熱交換器など)の交換が必要な場合は、5万円~10万円以上と高額になることがあります。
- 使用年数が長く、部品供給が終了している場合は、修理自体ができないこともあります。
- 冬場の凍結による破裂は、複数の箇所が破損している場合があり、修理費用がかなり高額になる可能性が高いです。
交換費用の目安(本体価格+工事費用)
給湯器を交換する場合の費用は、「給湯器本体価格」+「工事費用(既存給湯器の撤去・新規設置・配管接続・試運転など)」で構成されます。給湯器本体価格は、号数、機能(追い焚き、エコジョーズ、暖房機能など)、設置タイプ(屋外壁掛型、屋外据置型、屋内設置型など)によって大きく異なります。
給湯器の種類(目安) | 本体価格の目安 | 標準工事費用の目安 | 合計費用の目安 |
---|---|---|---|
ガス給湯専用器 (お湯を出す機能のみ、追い焚きなし) | 5万円 ~ 15万円 | 3万円 ~ 6万円 | 8万円 ~ 21万円 |
ガスふろ給湯器 (給湯+追い焚き・自動湯張り機能) | 10万円 ~ 30万円 | 4万円 ~ 8万円 | 14万円 ~ 38万円 |
エコジョーズ (高効率ガス給湯器) | 15万円 ~ 40万円 | 5万円 ~ 10万円 | 20万円 ~ 50万円 |
暖房機能付き給湯器(TES) | 20万円 ~ 50万円+ | 6万円 ~ 12万円+ | 26万円 ~ 62万円+ |
- 上記はあくまで一般的な目安であり、製品のグレードや工事内容、依頼する業者によって費用は大きく変動します。
- リモコンセットや排気筒部材などが別途必要になる場合があり、その費用も加算されます。
- 特殊な設置場所や配管工事が必要な場合は、標準工事費用に加えて追加費用が発生します。
- 特にエコジョーズは初期費用は高めですが、ガス代が節約できるため、長期的に見るとお得になる可能性があります。
- マンションのパイプスペース設置型など、タイプによっては対応できる機種が限られる場合や工事が複雑になる場合があります。
修理か交換かを判断する際は、これらの費用相場を参考に、給湯器の使用年数や故障状況と照らし合わせて、より経済的で安心できる選択をしましょう。
給湯器の修理・交換業者の選び方
給湯器の修理や交換は、専門的な知識や技術が必要です。安心して依頼できる業者を選ぶためには、いくつかのポイントがあります。悪質な業者に騙されないためにも、以下の点を必ず確認しましょう。
複数の業者から見積もりを取る
給湯器の修理・交換費用は、業者によって大きく異なります。適正な価格で工事をしてもらうためには、最低でも2~3社から見積もりを取り、比較検討することを強くお勧めします。
- 比較のポイント:
- 合計金額:本体価格、工事費用、諸経費などが含まれているか、総額で比較します。
- 内訳:何にいくらかかるのか、項目が明確に記載されているか確認します。曖昧な項目がないか注意しましょう。
- 追加費用の有無:見積もり以外に追加費用が発生する可能性があるか、どのような場合に発生するのかを確認します。
- 工事内容:どのような工事が含まれているか、丁寧な説明があるかを確認します。
- 担当者の対応:見積もり依頼時の対応や、現地調査時の説明が丁寧で分かりやすいか、質問にきちんと答えてくれるかなども判断材料になります。
安さだけで業者を選ぶのではなく、見積もり内容や担当者の対応を含めて総合的に判断することが重要です。
実績や口コミを確認する
信頼できる業者か判断するために、その業者の施工実績や利用者の口コミ・評判を確認しましょう。
- 確認方法:
- 業者のウェブサイト:これまでの施工事例やお客様の声が掲載されているか確認します。
- インターネット上の口コミサイト:Googleマップのレビューや、専門の口コミサイトなどで、実際に利用した人の評価やコメントを確認します。良い口コミだけでなく、悪い口コミがないか、また悪い口コミに対する業者の対応などもチェックすると参考になります。
- 地域の評判:近所の人や知人に評判を聞いてみるのも良いでしょう。
実績が豊富で、利用者からの評価が高い業者は、安心して依頼できる可能性が高いと言えます。逆に、全く情報が見つからない業者や、極端に悪い口コミが多い業者には注意が必要です。
保証内容を確認する
給湯器本体だけでなく、工事に対しても保証があるか確認することは非常に重要です。
- 確認すべき保証:
- 製品保証:給湯器メーカーによる保証です。一般的に1年~2年ですが、有料で期間を延長できる場合もあります。保証期間や保証範囲を確認しましょう。
- 工事保証:施工業者が独自に設けている保証です。工事ミスによる不具合などに対応してもらえます。保証期間(1年~10年など業者によって異なります)や保証範囲を確認しましょう。
製品保証があっても、工事に不備があった場合の保証がなければ、後々トラブルになる可能性があります。信頼できる業者は、製品保証とは別に一定期間の工事保証を設けていることが多いです。
迅速な対応が可能か確認する
お湯が出ないのは非常に困る状況ですので、できるだけ早く対応してくれる業者を選びたいものです。特に冬場は、給湯器の故障に関する問い合わせが増えるため、対応に時間がかかる場合があります。
- 確認すべき点:
- 受付時間:土日祝日や夜間も対応しているか確認します。
- 対応エリアと駆けつけ時間:自宅が対応エリアに含まれているか、緊急時にどのくらいで駆けつけられるか確認します。
- 即日対応の可否:故障の状況にもよりますが、緊急時でも即日対応が可能か確認します。
ウェブサイトなどで「最短○時間で駆けつけ」「24時間365日受付」などとアピールしている業者もあります。緊急度が高い場合は、これらの情報を参考に業者を選びましょう。
これらのポイントを総合的に考慮して業者を選ぶことで、給湯器の修理・交換を安心して任せられる可能性が高まります。焦らず、しっかりと比較検討することが大切です。
給湯器が壊れた!お湯が出ない!緊急時の応急処置
給湯器が突然壊れてお湯が出なくなると、本当に困りますよね。すぐに業者に連絡しても、駆けつけるまでに時間がかかることもあります。そんな緊急時に、自分で試せる応急処置や確認事項があります。症状によっては解消したり、状況が悪化するのを防いだりできる可能性があります。
電源リセットを試す
給湯器のリモコンにエラーコードが表示されたり、一時的に不具合が起きたりしている場合は、給湯器本体の電源を一度切って、数分待ってから入れ直す(電源リセット)ことで、状況が改善することがあります。
- 手順:
- 給湯器本体の近くにある電源コンセント(通常は給湯器のすぐ横の壁にある)を抜きます。または、室内のブレーカーで給湯器 مربوط のブレーカーをオフにします。
- そのまま5分~10分程度待ちます。
- 再びコンセントを差し込むか、ブレーカーをオンにします。
- リモコンに何も表示されていない状態から、正常に電源が入るか確認します。
- お湯が出るか試運転してみます。
電源リセットは、電子機器の一時的な誤作動を解消するのに有効な手段です。ただし、根本的な故障の場合は効果がありません。試しても改善しない場合は、次のステップに進みましょう。
ガスの元栓、給水のバルブを確認する
給湯器が正常に動作するためには、ガスと水の両方が供給されている必要があります。それぞれの元栓やバルブが開いているか確認しましょう。
- ガスの元栓:給湯器本体につながっているガスの配管に付いているバルブです。通常は黄色いレバーで、配管と並行になっていれば開いています。震災時などに自動で閉まっている可能性もあります。閉まっている場合はゆっくり開けてみましょう。
- 給水バルブ:給湯器本体につながっている水の配管に付いているバルブです。こちらも配管と並行になっていれば開いています。水道の元栓自体が閉まっている可能性もゼロではありませんが、他の場所で水が出ているなら給湯器側のバルブを確認します。
これらが閉まっている場合は、開けることでお湯が出るようになる可能性があります。ただし、ガス臭い場合はすぐに閉めて換気し、ガス会社に連絡してください。
給湯器の凍結を確認する(冬場)
寒冷地や急な冷え込みがあった冬場には、給湯器本体内部や配管が凍結してお湯が出なくなることがあります。
- 凍結のサイン:給湯器から水漏れしている(凍結によって配管が破裂した可能性)、給湯器や配管に霜や氷が付着しているなど。
- 確認事項:外気温が氷点下になっているか、給湯器の凍結防止機能(電源が入っていれば作動します)が正常に機能していたかなど。
- 応急処置(凍結している場合):
- 気温の上昇によって自然に溶けるのを待ちます。
- 給水バルブを閉め、タオルなどを給湯器の給水管に巻き付け、ぬるま湯(熱湯は厳禁!配管が破裂する可能性があります)をゆっくりかけることで溶かす方法がありますが、これはあくまで自己責任で行ってください。無理に行うと状態を悪化させる可能性があります。
- 追い焚き機能付き給湯器の場合は、浴槽に水またはお湯を残しておき、風呂ポンプをつけたまま給湯器の電源を入れておくと、循環によって凍結を防止できる場合があります。
- 注意点:凍結によって配管などが破裂している場合、凍結が溶けると水漏れが発生し、家屋の損傷につながる可能性があります。凍結が疑われる場合は、むやみに操作せず、まずは業者に連絡して指示を仰ぐのが最も安全です。
これらの応急処置を試しても改善しない場合や、明らかに異常が見られる場合は、自己判断で無理な操作をせず、専門業者やメーカー、ガス会社に連絡して点検・修理を依頼してください。特にガス機器は、安全に関わる重要な設備です。
給湯器のトラブルに関するよくある質問(PAA回答)
給湯器の故障に直面した際によくある疑問と、それに対する回答をまとめました。
給湯器が壊れた時、どこに連絡すればいいですか?
A: 持ち家か賃貸か、そして保証期間内かなど、状況によって最適な連絡先が異なります。
- 賃貸の場合: 最優先で大家さんまたは管理会社に連絡してください。ご自身で修理業者に直接連絡するのは避けましょう。
- 持ち家の場合: 主な選択肢として給湯器専門業者、給湯器メーカー、ガス会社、住宅の施工会社があります。
- 給湯器専門業者: 迅速な対応や費用を抑えたい場合におすすめです。
- 給湯器メーカー: 製品知識が豊富で安心感を重視する場合、特に保証期間内であればおすすめです。
- ガス会社: 普段利用しているガス会社で、信頼性や安全性を重視する場合におすすめです。
- 住宅の施工会社: 新築やリフォーム時に依頼した場合で、保証期間内であれば連絡してみましょう。
まずはご自身の状況を確認し、この記事の「給湯器が壊れた際の連絡先【ケース別】」を参考に、最適な連絡先を選んでください。
給湯器がつかないときはどこに電話すればいいですか?
A: 給湯器がつかない原因は様々ですが、まずは落ち着いて状況を確認し、適切な場所に連絡しましょう。
給湯器がつかない場合、リモコンにエラーコードが出ていないか、ガスの元栓や給水バルブは開いているか、電源は入っているかなどを確認してください。冬場であれば凍結も原因として考えられます。
これらの基本的な確認や、電源リセットなどを試しても改善しない場合は、故障の可能性があります。連絡先は上記の「給湯器が壊れた時、どこに連絡すればいいですか?」で解説した通り、ご自身の状況(持ち家か賃貸かなど)に合わせて、給湯器専門業者、メーカー、ガス会社、大家さん/管理会社などに電話してください。
給湯器が故障したらどこに修理にいくべき?
A: 給湯器の「修理」を希望する場合、給湯器メーカーまたは給湯器専門業者に依頼するのが一般的です。
- 給湯器メーカー: 自社製品の修理に関しては最も専門知識があり、純正部品を使用します。特に保証期間内の修理であればこちらに連絡します。ただし、修理のみの対応となる場合や、対応に時間がかかることもあります。
- 給湯器専門業者: 様々なメーカーの給湯器修理に対応していることが多いです。メーカーよりも迅速に対応してくれる場合や、修理費用を抑えられる場合があります。
どちらに依頼するかは、給湯器の使用年数(修理部品の有無に関わる)、故障内容、費用、対応速度などを比較検討して決めましょう。ガス会社や住宅の施工会社も修理を受け付けている場合がありますが、多くは提携業者による対応となります。賃貸の場合は、必ず大家さんや管理会社に連絡してください。
給湯器が壊れたらいくらくらいかかりますか?
A: 給湯器の「修理」か「交換」か、また故障箇所や選ぶ機種、依頼する業者によって費用は大きく異なります。
- 修理の場合: 軽微な故障であれば1万円~3万円程度で済むこともありますが、主要部品の交換が必要な場合は5万円~10万円以上かかることもあります。使用年数が長く部品がない場合は修理ができないこともあります。
- 交換の場合: 給湯器本体の価格と工事費用がかかります。合計すると、8万円~50万円以上と幅があります。給湯専用器かふろ給湯器か、エコジョーズか否か、号数や機能などによって本体価格が大きく変わります。工事費用も設置場所や状況によって変動します。
詳しくはこの記事の「給湯器の修理・交換にかかる費用相場」で解説しています。修理・交換を検討する際は、複数の業者から見積もりを取り、費用だけでなく工事内容や保証も比較検討することが重要です。
まとめ:給湯器が壊れたら状況に応じて適切な連絡先へ電話を
給湯器の故障は突然起こり、お湯が使えない生活は不便で不安を感じるものです。しかし、慌てずに正しい手順で対応すれば、スムーズに解決できます。
まず給湯器が壊れたら、以下の3つの確認を行いましょう。
- どのような症状が出ているか、エラーコードは表示されているか
- 給湯器の製造メーカーと型番は何か
- 住まいが賃貸か持ち家か
これらの情報が、その後の問い合わせや対応を円滑に進めるために非常に役立ちます。
次に、確認した状況に合わせて適切な連絡先に電話しましょう。
- 賃貸にお住まいの場合は、必ず大家さんまたは管理会社に連絡してください。費用負担のトラブルを防ぎ、適切な手配をしてもらえます。
- 持ち家にお住まいの場合は、給湯器専門業者、給湯器メーカー、ガス会社、住宅の施工会社など、ご自身の状況や希望(費用、対応速度、信頼性など)に応じて最適な依頼先を選びましょう。特に費用を抑えたい、早く対応してほしい場合は給湯器専門業者が有力な選択肢となります。
修理か交換かの判断は、給湯器の使用年数(一般的に10年~15年が目安)と修理にかかる費用を基準に行います。使用年数が10年を超えている場合や、修理費用が高額になる場合は、交換を検討した方が経済的で安心です。
業者に依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、実績や口コミ、保証内容、対応の迅速さなどを比較して、信頼できる業者を選びましょう。
万が一、緊急でお湯が必要な場合でも、自分でできる応急処置には限りがあります。電源リセットやバルブの確認は有効ですが、凍結が疑われる場合や原因不明の場合は、むやみに触らず専門家に連絡して指示を仰ぐのが最も安全です。
給湯器の故障は誰にでも起こりうることです。この記事の情報が、あなたが給湯器トラブルに直面した際に、落ち着いて、そして適切に対応するための助けとなれば幸いです。
免責事項:この記事で紹介する費用相場や判断基準は一般的な目安であり、個別の状況によって異なります。給湯器の修理・交換は専門的な知識と技術が必要です。実際の対応や正確な費用については、必ず専門業者にご相談の上、判断・依頼を行ってください。ガス機器の取り扱いは特に安全に十分注意し、異常がある場合はガス会社にも連絡してください。