給湯器の電源が突然つかなくなると、お湯が使えず生活に大きな支障をきたします。特に寒い時期には深刻な問題です。しかし、慌てる必要はありません。給湯器の電源が入らない原因はいくつか考えられ、中にはご自身で簡単に解決できるケースもあります。この記事では、給湯器の電源がつかない時に考えられる主な原因から、自分で試せる確認方法や応急処置、そして専門業者に依頼すべきケースや選び方について詳しく解説します。この記事を読んで、落ち着いて原因を特定し、適切な対処法を見つけてください。
電源供給に関わる原因
給湯器は電気を使って制御システムやポンプなどを動かしているため、電気が供給されていないと動作しません。最も基本的な原因として、電源供給に問題があるケースが考えられます。
ブレーカーが落ちている可能性がある
多くの家庭では、給湯器専用のブレーカーが分電盤内に設けられています。給湯器が一度に多くの電気を消費したり、他の家電と同時に使いすぎたり、あるいは給湯器自体に漏電などの不具合が生じたりした場合、安全装置としてブレーカーが落ちることがあります。
分電盤には、家全体の電気を管理する「主幹ブレーカー」、各回路の使いすぎを防ぐ「安全ブレーカー」、漏電を検知して電気を遮断する「漏電ブレーカー」があります。給湯器のブレーカーは通常、いずれかの安全ブレーカーにあたります。「給湯器」「風呂」「浴室」などとラベルが貼られていることが多いですが、特に表示がない場合もあります。特定の安全ブレーカーだけが下がっている場合は、その回路に問題が発生したことを示します。
電源コンセントが抜けている、または断線している
給湯器本体の電源コードがコンセントから抜けている場合も、当然電源は入りません。特に屋外に設置されている給湯器の場合、風雨や動物、あるいは誤って電源プラグを抜いてしまうといった可能性も考えられます。電源プラグがコンセントにしっかりと奥まで差し込まれているか確認しましょう。
また、電源コード自体が劣化していたり、物理的な損傷(断線など)があったりする場合も電源は供給されません。屋外設置の場合はコードの状態も併せて確認することをおすすめします。ただし、濡れた手で触ったり、無理にコードを引っ張ったりするのは危険ですので避けましょう。
給湯器本体・リモコンの故障
電源供給に問題がない場合、給湯器本体やリモコンといった機器自体の故障が考えられます。
給湯器リモコンの電源が入らない・反応しない
給湯器の操作はリモコンで行うのが一般的です。リモコンの画面が消えている、ボタンを押しても反応しない、といった場合、リモコン自体や、本体とリモコンを繋ぐ配線に問題がある可能性があります。
壁掛け式のリモコンの場合、基本的には給湯器本体から電力が供給されるため電池は不要ですが、機種によっては電池が必要な場合もあります。まずリモコンに電池が必要か、必要であれば電池が切れていないか確認しましょう。また、リモコン自体が水に濡れたり、結露で内部がショートしたりして故障することもあります。
本体とリモコン間の通信に問題がある場合も、リモコンが正常に動作しないことがあります。この配線トラブルは自分で対処するのが難しいため、専門業者への依頼が必要です。
給湯器本体内部の部品(基盤など)の故障
給湯器の心臓部ともいえる「基盤」や、電源周りを制御する部品などが故障すると、給湯器全体が動作しなくなり、電源が入らない状態になります。基盤は非常に精密な電子部品で構成されており、経年劣化や外部からの衝撃(雷サージなど)、内部への水の侵入などによって故障することがあります。
基盤の故障は、見た目で判断するのは難しく、また素人が触ることは非常に危険です。内部部品の故障が疑われる場合は、安全のため速やかに使用を中止し、専門業者に点検・修理を依頼する必要があります。特に使用年数が長い給湯器の場合、基盤の劣化による故障はよくある原因の一つです。
その他の原因
電気的な問題や機器の故障以外にも、給湯器が正常に動作しない、あるいは電源が入らないように「見えている」原因があります。これらは安全装置が働いているケースや、給湯器の運転に必要な条件が満たされていないケースです。
ガスの供給が停止している
給湯器はお湯を作るためにガスを燃焼させます。ガスの供給が停止している場合、給湯器は安全のために運転を停止し、電源が入らない状態になったりエラーコードが表示されたりします。
ガスの供給が停止する原因としては、ガスメーターが地震や長時間使用などによって安全装置を働かせている、LPガスをご利用の場合はボンベが空になっている、ガスの元栓が閉まっているなどが考えられます。他のガス機器(ガスコンロなど)が使えるかどうかを確認することで、ガスの供給に問題があるかを判断できます。
給水栓が閉まっている
給湯器がお湯を作るには、水が供給されている必要があります。給湯器手前の給水バルブや、家全体の水道の元栓が閉まっていると、給湯器に水が供給されず、安全装置が働いて運転できなくなります。
特に給湯器を設置したり修理したりした後、誤って給水バルブを閉めたままになっているケースや、引っ越しや長期不在の後に元栓を閉めたまま忘れているといったケースが考えられます。給水バルブは給湯器本体の配管部分にあります。家全体の元栓は多くの場合、地面の量水器ボックス内にあります。
給湯器や配管の凍結(特に冬場)
冬場、特に気温が氷点下になるような寒冷地や寒波の影響を受ける地域では、給湯器内部や配管が凍結してしまうことがあります。配管が凍結すると水が流れなくなるため、安全装置が働き給湯器は運転を停止します。この際、リモコンにエラーコードが表示されたり、電源が入らないように見えたりします。
凍結しやすいのは、給湯器本体に接続されている給水管(通常は青いテープが巻かれていることが多い)や給湯管(赤いテープ)です。また、おいだき機能付きの場合は、浴槽と給湯器をつなぐ循環配管が凍結することもあります。日中でも気温が上がらない日や、夜間に冷え込む予報が出ている日は特に注意が必要です。多くの給湯器には凍結予防ヒーターや自動ポンプ運転機能がありますが、極端な冷え込みには対応しきれない場合があります。
給湯器本体の経年劣化による寿命
給湯器にも寿命があります。一般的に、給湯器の設計標準使用期間は10年程度と言われています。使用期間が10年を超えると、内部の部品(基盤、熱交換器、ファン、ポンプなど)が劣化し、故障のリスクが高まります。
電源が入らないという症状は、経年劣化による寿命のサインの一つである可能性が高いです。特に長年使用している給湯器で、上記の他の原因に当てはまらない場合、本体の寿命と考えて良いでしょう。この場合は、修理よりも本体交換が必要になることがほとんどです。
給湯器の電源がつかない時に自分でできる応急処置・確認方法
給湯器の電源がつかない原因が分かったら、まずはご自身でできる範囲の応急処置や確認を試みましょう。ただし、安全を最優先に行うことが重要です。無理な作業や危険を伴う行為は絶対に避けてください。
安全確保の上で確認を始める
作業を始める前に、必ず安全を確保してください。
- 濡れた手で電気部分に触らない: 感電の危険があります。
- ガス臭がしないか確認: もしガス臭がする場合は、すぐに窓を開けて換気し、火気の使用を中止してください。換気扇を回すことも火花が出る可能性があるので避け、契約しているガス会社にすぐに連絡しましょう。この場合は自分で対処せず、専門家の到着を待ってください。
- 無理な分解や修理はしない: 給湯器の内部は複雑で、高電圧部分もあり危険です。また、専門知識がない人が分解すると、状況を悪化させたり保証対象外になったりする可能性があります。
- 屋外設置の場合は天候に注意: 雨や雪の中での作業は危険です。晴れている時に作業しましょう。
ブレーカーを操作してみる
給湯器専用のブレーカー、または分電盤全体のブレーカーを確認します。
- 分電盤を探す: 家の中の洗面所や玄関、廊下などに設置されていることが多いです。
- ブレーカーの状態を確認: 分電盤を開け、ブレーカーのスイッチが下がっているものがないか確認します。給湯器専用のブレーカーがあれば、それだけが下がっているか、家全体を示す主幹ブレーカー(一番大きなスイッチ)が下がっているかなど、状態を確認しましょう。
- ブレーカーを上げる: スイッチが下がっているブレーカーがあれば、一度完全に下げてから、ゆっくりと「入」の方向に上げ直します。
- 復旧しない場合: すぐにブレーカーが再び落ちる場合は、給湯器本体やその回路に何らかの不具合(漏電など)が発生している可能性が高いです。この場合は自分で無理に操作せず、専門業者に連絡してください。ブレーカーを上げても給湯器の電源が入らない場合は、他の原因を考えましょう。
分電盤のブレーカーには、主に以下の種類があります。
- アンペアブレーカー(契約ブレーカー): 電力会社との契約アンペア数以上の電流が流れると落ちます。通常、分電盤の一番左にあります。
- 漏電ブレーカー(漏電遮断器): 回路で漏電が発生すると、感電事故を防ぐために落ちます。通常、分電盤の中央にあり、テストボタンが付いています。
- 安全ブレーカー(配線用遮断器): 各部屋や回路ごとに設置されており、それぞれの回路で使いすぎたりショートしたりすると落ちます。
給湯器のブレーカーは、安全ブレーカーであることが一般的です。
給湯器の電源プラグを抜き差しする(本体リセット)
給湯器本体の電源プラグを一度抜いて、しばらく待ってから再度差し込むことで、内部の制御システムがリセットされ、一時的な不具合が解消されることがあります。これはパソコンやスマートフォンを再起動するのと似た効果があります。
- 給湯器本体の場所を確認: 通常は建物の外壁に設置されています。
- 電源プラグを探す: 給湯器本体の下部や側面に、コンセントに差し込まれた電源コードがあります。屋外設置の場合は、防水対策がされていることもあります。
- 電源プラグを抜く: 安全を確認し、電源プラグをコンセントから抜きます。濡れた手で触らないように注意してください。
- 数分待つ: 5分〜10分ほどそのまま待ちます。これにより、給湯器内部の電力が完全に放電され、リセット効果が高まります。
- 電源プラグを差し直す: コンセントに電源プラグをしっかりと奥まで差し込みます。
- リモコンを確認: 給湯器のリモコンの電源が入るか、正常に動作するか確認します。
この方法で復旧する場合、多くは一時的なシステムエラーが原因だったと考えられます。ただし、頻繁にこのリセットが必要になる場合は、給湯器本体に何らかの異常がある可能性も否定できません。
リモコンの電池確認やリセット方法
リモコン自体に問題がある場合や、一時的なフリーズの場合に有効な手段です。
- 電池の確認(ワイヤレスリモコンの場合): 一部の給湯器(特に浴室暖房乾燥機のリモコンなど)にはワイヤレスリモコンがあり、これは電池で動作します。リモコンの表示が薄い、全く表示されないといった場合は、電池切れの可能性があります。電池を交換してみましょう。壁掛け式の有線リモコンは基本的に本体から給電されるため、電池は不要です。
- リモコンのリセットボタンを押す: 多くの給湯器リモコンには、小さい穴の中にリセットボタンが隠されています。つまようじやペンの先など、細いものでこのボタンを数秒間押すと、リモコンがリセットされます。リセット後、画面が表示されるか確認します。リセットボタンの位置は、取扱説明書に記載されています。
- 主電源からのリセット: リモコン単体でのリセットが難しい場合や効果がない場合は、給湯器本体の電源プラグを抜き差しする(前述の本体リセット)ことで、リモコンも含めてシステム全体をリセットできます。
ガスの元栓・給水栓が開いているか確認する
給湯器に必要な「ガス」と「水」が正しく供給されているか確認します。
- ガスの元栓: 給湯器本体のガスコックが開いているか確認します。ガスの配管に沿って、バルブが配管と平行になっていれば開いています。また、ガスメーターでガスが遮断されていないかも確認しましょう。ガスメーターの復帰方法は、メーターの種類によって異なりますが、多くはメーターのランプが点滅している場合に、ガス機器を全て閉じて、復帰ボタンを数秒押してしばらく待つ、という手順です。詳しい手順は、契約しているガス会社のホームページで確認できます。
- 給水栓: 給湯器本体の下部にある給水バルブが開いているか確認します。これもバルブのレバーやハンドルが配管と平行になっていれば開いています。また、家全体の水道の元栓(止水栓)が閉まっていないかも確認してください。これは水道メーターボックス内に設置されていることが多いです。他の蛇口から水が出るか確認するのも良い方法です。
凍結が疑われる場合の簡単な解凍方法
冬場に電源が入らなくなった場合、凍結の可能性が高いです。配管や給湯器本体が凍結している場合、無理にお湯を出す操作をしたり、本体を叩いたりしないでください。
- 凍結箇所を確認: 給湯器につながっている給水管(通常は青いテープが巻かれていることが多い)や給湯管(赤いテープ)の表面を触ってみて、冷たい、または膨張しているように見える箇所がないか確認します。
- ぬるま湯をかける: 凍結していると思われる配管に、タオルや布を巻き付け、その上から30℃~40℃程度のぬるま湯をゆっくりとかけます。やかんやバケツで何度かに分けて行うと効果的です。
- 注意: 熱湯は絶対に使用しないでください。 急激な温度変化で配管や給湯器本体が破損する恐れがあります。
- 自然解凍を待つ: 日中の気温上昇によって自然に解凍するのを待つのも一つの方法です。特に急ぎでない場合は、この方法が最も安全です。
- 給湯器の凍結予防機能を確認: 多くの給湯器には凍結予防機能(ヒーターや自動ポンプ運転)が付いています。これらの機能が正常に動作しているか、説明書を確認してみましょう。機能がオフになっていないか、電源プラグが抜けていないかも確認してください。
- 解凍後の確認: 凍結が解消されたら、給水バルブが開いていることを確認し、少量のお湯を出してみて正常に運転するか確認します。リモコンにエラーコードが表示されていた場合は、解除されているか確認します。
ご自身での解凍が難しい場合や、給湯器本体の凍結が疑われる場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。凍結による破損は大きな修理費用がかかることがあります。
自分で解決できない場合の判断基準と専門業者への依頼
上記の自分でできる対処法を試しても給湯器の電源が入らない場合や、原因が特定できない場合、あるいは危険を感じる場合は、迷わず専門業者に連絡しましょう。ここでは、専門業者に依頼すべき症状や、修理か交換かの判断基準、信頼できる業者の選び方について解説します。
専門業者に連絡すべき症状
以下のような症状が見られる場合は、早急に専門業者に点検・修理を依頼する必要があります。ご自身での対応は危険を伴うか、解決が困難です。
- ガス臭がする場合: 最も危険なサインです。すぐにガス会社に連絡し、指示を仰いでください。
- 異音や異臭がする場合: 普段と違う変な音(ファンから擦れる音、異様な燃焼音など)がする、焦げ臭い、といった場合も内部の不具合が考えられます。
- エラーコードが表示されている: リモコンにアルファベットと数字のエラーコードが表示されている場合、給湯器が何らかの異常を検知して運転を停止しています。エラーコードは給湯器の取扱説明書やメーカーのホームページで内容を確認できますが、多くの場合、専門的な修理が必要です。業者に連絡する際にエラーコードを伝えると、スムーズに対応してもらえます。
- 給湯器本体や配管から水漏れしている: 水漏れは、配管の破損や本体内部の故障(熱交換器の破損など)が原因である可能性が高いです。放置すると建物の構造に影響を与えることもあります。
- ブレーカーが頻繁に落ちる: 給湯器を使うたびにブレーカーが落ちる、あるいはブレーカーを上げてもすぐに落ちる場合は、給湯器本体の漏電やショートなどの電気的な深刻な故障が考えられます。
- 自分でできる対処法を全て試しても改善しない: ブレーカー、コンセント、リモコンリセット、ガス・水の確認などを試しても電源が入らない場合は、内部の部品故障や配線トラブルなど、専門的な知識や技術が必要な原因の可能性が高いです。
- 給湯器から電源に関する警告音が出ている: 音声で異常を知らせている場合もあります。
修理か交換か?判断の目安
専門業者に見てもらった結果、修理で対応できる場合と本体交換が必要になる場合があります。どちらが良いか判断に迷うことも多いでしょう。修理か交換かを判断する際の目安を以下にまとめました。
判断基準 | 修理 | 交換 |
---|---|---|
使用年数 | 10年未満が目安 メーカーが部品を保有している可能性が高い |
10年以上が目安(設計標準使用期間) 部品の供給が終了している場合や、他の部品も劣化している可能性が高い |
修理費用 | 部分的な故障で比較的安価な場合 | 修理費用が高額になる場合 (本体価格の半分以上が目安) |
故障箇所 | 特定の一部の部品故障 | 基盤、熱交換器など主要部品や複数箇所の故障 本体全体の劣化 |
部品供給 | 在庫があれば修理可能 | 部品がない場合は修理不可 |
保証 | 保証期間内であれば無償または割引修理 | 新たなメーカー保証や工事保証が付く |
省エネ性能 | 変わらない | 最新機種は高効率でガス代・電気代の節約に繋がる |
再故障リスク | 他の部品も劣化していれば再故障の可能性あり | 基本的に新品なので当分は低い |
対応スピード | 部品があれば比較的早い | 本体や部品の在庫、工事スケジュールの調整が必要 |
一般的に、給湯器の使用年数が10年を超えている場合は、たとえ一部の部品修理で一時的に直っても、他の部品も劣化しているため近いうちに別の箇所が故障するリスクが高いです。修理費用も高額になる傾向があるため、総合的に考えると本体交換の方が長期的な安心感やコストメリットが高い場合が多いです。業者から見積もりを取る際に、修理と交換の両方の費用やメリット・デメリットをよく説明してもらい、比較検討することをおすすめします。
信頼できる給湯器業者の選び方
給湯器の修理や交換を依頼する業者は慎重に選びましょう。悪質な業者に依頼してしまうと、高額請求されたり、ずさんな工事をされたりといったトラブルに巻き込まれる可能性があります。
信頼できる業者を選ぶためのポイントは以下の通りです。
- 給湯器専門業者か、ガス会社・水道工事店か:
- 給湯器専門業者: 給湯器に関する知識や実績が豊富で、比較的費用を抑えられることが多いですが、数は多くありません。
- ガス会社: 契約しているガス会社であれば、安心して依頼できますが、費用は高めになる傾向があります。
- 地元の水道工事店: 地域密着型で迅速な対応が期待できますが、給湯器の専門知識は業者によって差があります。
- ハウスメーカー・工務店: 新築やリフォーム時に依頼した業者であれば安心ですが、給湯器の専門業者に再委託する場合もあり、費用は高めになりがちです。
- 複数の業者から見積もりを取る: 最低でも2〜3社から見積もりを取り、費用だけでなく、工事内容、使用する機種、保証内容などを比較検討しましょう。極端に安い見積もりには注意が必要です。
- 見積もりの内訳が明確か: 本体価格、標準工事費、追加工事費(必要な場合)、出張費などが詳細に記載されているか確認します。不明な点があれば納得いくまで質問しましょう。
- 実績と評判を確認する: 業者のホームページで施工事例や実績を確認したり、インターネット上の口コミや評判を参考にしたりしましょう。ただし、口コミは全てを鵜呑みにせず、複数の情報源を参考にすることが大切です。
- 対応の速さ・丁寧さ: 電話やメールでの問い合わせに対する対応、現地調査時の態度なども判断材料になります。迅速かつ丁寧な対応をしてくれる業者は信頼できる可能性が高いです。
- 保証制度を確認する: メーカー保証(多くは1〜2年)に加え、業者独自の工事保証(通常1〜10年程度)があるか確認しましょう。長期保証があると、その後のトラブル時にも安心です。
- 必要な資格を持っているか: ガス給湯器の工事には「ガス機器設置工事監督者」などの資格が必要です。信頼できる業者であれば、これらの資格を持った技術者が工事を行います。
オンラインで給湯器の交換見積もりや相談ができるサービスも増えています。複数の業者の情報を比較検討しやすく、自宅にいながら概算費用を知ることができるため、活用してみるのも良いでしょう。
まとめ:給湯器の電源トラブルは落ち着いて原因確認と適切な対処を
給湯器の電源がつかないというトラブルは、突然起きると慌ててしまいがちです。しかし、まずは落ち着いて状況を確認し、考えられる原因を一つずつチェックしていくことが大切です。
最初にご自身で確認できるのは、電源供給に関わる部分です。分電盤のブレーカーが落ちていないか、給湯器本体の電源プラグがコンセントから抜けていないかを確認しましょう。また、冬場であれば凍結の可能性も高く、簡単な方法で解凍を試みることができます。ガスの供給や給水栓が閉じられていないかの確認も、比較的容易に行える対処法です。
これらの簡単なチェックや応急処置を試しても改善しない場合や、ガス臭がする、異音・異臭がする、水漏れしているといった危険なサインが見られる場合は、無理に自分で何とかしようとせず、迷わず専門業者に連絡してください。給湯器の内部部品(基盤など)の故障や、配線トラブルなどは、専門知識と技術がなければ修理できません。
使用年数が10年を超えている給湯器の場合は、経年劣化による寿命が原因である可能性が高いです。この場合は修理よりも本体交換が必要になることがほとんどです。専門業者に相談し、修理と交換の費用やメリット・デメリットを比較検討して、ご家庭にとって最適な選択をしましょう。
給湯器のトラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検や、寿命が近づいてきたら早めに交換を検討することも重要です。
今回の給湯器の電源トラブルが、この記事で解決につながれば幸いです。ご自身での対処が難しい場合は、安全のためにも信頼できるプロの力を借りて、快適な暮らしを取り戻しましょう。
免責事項:本記事の情報は一般的な給湯器のトラブルシューティングに関するものであり、全てのケースに当てはまるわけではありません。特定の機種や設置状況によっては、原因や対処法が異なる場合があります。ご自身で作業を行う際は、必ず取扱説明書をご確認の上、安全に十分配慮してください。DIYでの作業による事故や、給湯器本体の破損、その他いかなる損害についても、当社は一切の責任を負いません。不安を感じる場合や、上記対処法で改善しない場合は、必ず専門業者にご相談ください。