給湯器の突然の故障は、私たちの生活に大きな影響を与えます。お湯が出ない、温度が安定しない、異音がするなど、様々なトラブルが発生する可能性があります。特に寒い時期に給湯器が故障してしまうと、お風呂に入れない、洗い物ができないなど、日々の生活が困難になることも少なくありません。このような状況に直面したとき、「修理はどこに頼めばいいの？」「費用はいくらくらいかかるの？」「そもそも修理で直るの？それとも交換が必要？」といった疑問や不安を抱える方も多いでしょう。
この記事では、給湯器の修理に関する様々な疑問にお答えします。どこに修理を依頼するのが最適か、修理にかかる費用相場や内訳、修理が必要な具体的な症状、修理か交換かを判断する基準、さらにはご自身で試せる応急処置や、信頼できる修理業者の選び方まで、給湯器の故障時に役立つ情報を網羅的に解説します。この記事を読めば、給湯器のトラブルに落ち着いて対処し、適切な修理・交換の判断ができるようになるでしょう。
給湯器の修理はどこに頼むべき？主な依頼先と特徴
給湯器の修理を依頼できる主な先はいくつかあります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、状況に応じて最適な依頼先を選ぶことが重要です。
依頼先ごとの比較とメリット・デメリット
給湯器の修理を依頼できる代表的な窓口は以下の3つです。
- メーカー
- 給湯器専門業者
- ガス会社・リフォーム会社など
それぞれの依頼先について、特徴とメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。比較しやすいように表でまとめました。
| 依頼先 | 特徴 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| メーカー | 給湯器の製造元。自社製品に関する知識や部品が豊富。 |
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| 給湯器専門業者 | 給湯器の設置・修理を専門に行う業者。様々なメーカーの製品に対応可能。 |
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| ガス会社・リフォーム会社など | ガス供給契約をしているガス会社や、住宅関連のリフォーム会社。 |
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メーカーに依頼する
給湯器のメーカーに直接修理を依頼する最大のメリットは、その製品に関する高い専門知識と技術力、そして純正部品の確保の容易さです。特に購入から日が浅く、保証期間内である場合は、無償または割引価格で修理を受けられる可能性があります。また、古い機種で特定の部品が必要な場合も、メーカーであれば保有している可能性が高いです。
一方で、メーカーは修理依頼が集中しやすい時期（冬場など）には対応が遅れることがあり、料金も他の依頼先と比較して高めになる傾向があります。また、当然ながら自社製品以外の修理は基本的に受け付けていません。
給湯器専門業者に依頼する
給湯器専門業者は、様々なメーカーの製品知識を持ち、修理だけでなく交換工事も得意としている点が特徴です。地域密着型の業者は特に対応が早く、急な故障にも迅速に駆けつけてくれることが多いです。メーカーと比較して修理費用を抑えられる場合もあり、見積もりから修理完了までのスピード感も期待できます。
ただし、専門業者と一口に言っても、その技術力や信頼性にはばらつきがあります。実績が豊富で評判の良い業者を選ぶことが重要です。また、メーカー純正部品が必要な場合は、メーカーを経由するため、部品の確保に若干時間がかかる可能性もあります。
ガス会社・リフォーム会社などに依頼する
日頃から利用しているガス会社や、住宅全体のリフォームを手がける会社も給湯器の修理を受け付けています。普段から付き合いのある安心感があり、ガス漏れなど給湯器以外のガス関連トラブルもまとめて相談できる点がメリットです。リフォーム会社の場合は、給湯器の設置場所変更など、住宅全体の改修と合わせて相談できることもあります。
デメリットとしては、給湯器専門ではないため、専門業者と比較すると対応速度や費用面で劣る場合があります。また、取り扱い可能な給湯器のメーカーや機種が限定されることも考えられます。
状況別のおすすめ依頼先
給湯器の故障は突然起こるものです。状況に応じて、より適切で迅速な対応をしてくれる依頼先を選ぶことが重要です。
保証期間内の場合
給湯器には通常、メーカー保証が付帯しています。保証期間内（一般的には購入から1～2年、長期保証の場合は5年〜10年）であれば、まずはメーカーに連絡するのが最も合理的です。製品自体の不具合による故障であれば、無償または大幅な割引で修理を受けられる可能性が高いです。保証書を確認し、メーカーの修理受付窓口に問い合わせましょう。
緊急性の高い故障の場合
お湯が全く出ない、ガス臭い、水漏れがひどいなど、生活への影響が大きい、あるいは安全に関わる緊急性の高い故障の場合は、給湯器専門業者や契約しているガス会社に依頼するのがおすすめです。地域密着型の専門業者やガス会社は、緊急対応の体制が整っている場合が多く、迅速に駆けつけてくれる可能性が高いです。複数の専門業者に連絡し、一番早く対応可能な業者に依頼するのも良いでしょう。
費用を重視したい場合
修理費用をできるだけ抑えたい場合は、複数の給湯器専門業者から見積もりを取るのが一般的です。専門業者間の競争があるため、メーカーやガス会社と比較して費用を抑えられる場合があります。ただし、安さだけで選ぶのではなく、後述する「失敗しない業者選び」のポイント（実績、口コミ、アフターフォローなど）もしっかり確認することが重要です。適正価格で質の高い修理をしてくれる業者を選びましょう。
給湯器の修理にかかる費用相場と内訳
給湯器の修理費用は、故障箇所や症状、給湯器の種類、依頼する業者などによって大きく異なります。ここでは、一般的な費用相場と内訳について解説します。
給湯器修理の費用相場
給湯器の修理費用は、故障箇所や内容によって幅がありますが、一般的には1万円～5万円程度のケースが多いです。ただし、基幹部品の交換や複数の箇所に問題がある場合は、10万円を超えることもあります。
以下に、一般的な故障箇所ごとの修理費用相場を示します。
| 故障箇所・症状 | 修理内容の例 | 費用相場（目安） |
|---|---|---|
| 点火不良・着火しない | バーナー部の清掃・調整、点火プラグ交換、電磁弁交換 | 1万円 ～ 3万円 |
| 温度が安定しない | 温度センサー交換、混合栓の調整、水量制御部品交換 | 2万円 ～ 5万円 |
| 異音・振動 | ファンモーター交換、ポンプ交換、配管の固定直し | 3万円 ～ 7万円 |
| エラーコード表示 | 原因箇所の特定と部品交換（エラーコードによる） | 1万円 ～ 10万円以上 |
| 水漏れ（本体内部） | パッキン交換、配管の締め直し、熱交換器の修理/交換 | 3万円 ～ 10万円以上 |
| 水漏れ（配管・接続部） | パッキン交換、配管補修、バルブ交換 | 1万円 ～ 3万円 |
| リモコンの不具合 | リモコン交換、配線修理 | 1万円 ～ 3万円 |
| 排気口からの異常 | 排気筒の点検・清掃、燃焼状態の調整 | 1万円 ～ 3万円 |
※上記の費用はあくまで目安であり、給湯器の機種、年式、業者の料金体系などによって変動します。正確な費用は必ず業者に見積もりを取って確認してください。
修理費用の主な内訳（技術料・部品代・出張費など）
給湯器の修理費用は、主に以下の要素で構成されます。
- 技術料: 修理作業を行う技術者の手間賃です。故障箇所の特定、分解、部品交換、調整などにかかる技術費用が含まれます。作業の難易度や時間によって変動します。
- 部品代: 交換が必要な部品の費用です。電子基板、熱交換器、バーナー、ファンモーター、各種センサーなどが該当します。高額な部品（熱交換器や電子基板など）の交換が必要になると、修理費用全体が高くなります。純正部品か、互換性のある部品かによっても費用が変わる場合があります。
- 出張費: 業者が現場に駆けつけるための費用です。自宅からの距離や、緊急対応かどうかによって費用が設定されている場合があります。業者によっては、見積もりとセットで出張費が無料になることもあります。
- 見積もり費: 修理内容や費用を提示するための見積もりにかかる費用です。多くの業者は無料で見積もりを行いますが、一部有料の場合や、修理を依頼しなかった場合にのみ費用が発生するケースもあります。事前に確認しておきましょう。
- その他費用: 作業内容によっては、古い部品の処分費、高所作業費などが別途発生する場合があります。
修理費用が高額になりやすいケース
以下のようなケースでは、給湯器の修理費用が高額になりやすく、場合によっては新品への交換を検討した方が良い場合があります。
- 重要な基幹部品の故障: 熱交換器や電子基板、燃焼部など、給湯器の心臓部ともいえる部品が故障した場合、部品代自体が高額になるため、修理費用も高くなります。
- 複数箇所の故障: 一箇所だけでなく、複数の箇所に問題が発生している場合も、部品代と技術料が加算され、費用がかさみます。
- 使用年数が長い給湯器: 10年以上使用している給湯器の場合、部品自体の劣化が進んでいる可能性が高く、一箇所を修理しても他の箇所がすぐに故障するリスクがあります。また、古い機種だと部品の生産が終了しており、部品代が高騰したり、部品の入手自体が困難な場合もあります。
- 特殊なタイプやサイズの給湯器: エコキュートや業務用給湯器など、特殊なタイプやサイズの給湯器は、専門的な技術が必要だったり、部品が高価だったりするため、修理費用が高くなる傾向があります。
- 修理作業が困難な設置場所: 給湯器が狭い場所にあったり、高所に設置されていたりするなど、修理作業に特殊な技術や安全対策が必要な場合も、追加費用が発生することがあります。
修理費用が新品の給湯器本体価格の半分やそれ以上になる場合は、新しい給湯器への交換を真剣に検討することをおすすめします。
給湯器にこんな症状が出たら修理が必要！
給湯器の故障は、様々な形で現れます。「いつもと違うな」と感じたら、早めに点検や修理を検討することが大切です。ここでは、修理が必要な代表的な症状とその可能性のある原因について解説します。
お湯が出ない・温度が安定しない
給湯器の故障で最も多いのが、お湯に関するトラブルです。
- お湯が全く出ない: これは最も深刻な症状の一つです。考えられる原因としては、給湯器本体の故障（点火不良、基板故障など）、ガスの供給停止、断水、電源が入っていない、リモコンの不具合などが挙げられます。冬場には配管の凍結も一般的な原因です。
- お湯が出るまで時間がかかる: 通常よりお湯が出るまでに時間がかかるようになった場合は、流量センサーや水量制御部品の異常、または内部の配管詰まりなどが考えられます。
- お湯の温度が安定しない: シャワーを使っている途中で急に水になったり、温度が一定に保たれなかったりする場合、温度センサーの故障、水量制御の異常、または混合水栓自体の問題が考えられます。特に夏場に水温が高く、給湯器が最小燃焼でも温度が高くなりすぎる場合なども該当します。
- 設定温度より熱い/ぬるいお湯が出る: 設定した温度と実際に出るお湯の温度が違う場合、温度センサーの異常や、給湯器内部の混合弁の不具合などが考えられます。
これらの症状が出た場合は、まずリモコンの表示や他の蛇口でお湯が出るかなどを確認し、改善しない場合は専門業者に連絡しましょう。
異音や異臭が発生する
給湯器の使用中に普段と違う音や臭いがする場合は、注意が必要です。
- 大きな音・振動: 運転中に「ゴー」「ブーン」といった大きな音や、ガタガタといった振動が発生する場合、ファンモーターやポンプの異常、または配管の固定が緩んでいる可能性などが考えられます。運転音が急に大きくなったり、金属がこすれるような音がしたりする場合は、内部部品の摩耗や損傷のサインかもしれません。
- 爆発音（着火時の「ボンッ」という音）: 給湯器がお湯を出す際に「ボンッ」という爆発音がする場合は、バーナー部分に不具合がある可能性が高いです。不完全燃焼を起こしている危険性もあり、非常に危険な状態です。すぐに使用を中止し、専門業者に点検を依頼してください。
- 焦げ臭い臭い: 給湯器の近くで焦げ臭い臭いがする場合、内部配線や部品が焼けている可能性があります。電気的なトラブルのサインです。すぐに給湯器の使用を止め、電源プラグを抜いて、専門業者に連絡しましょう。
- ガス臭い臭い: 卵の腐ったようなガス特有の臭いがする場合は、ガス漏れの可能性があり、非常に危険です。火災や中毒の恐れがあります。すぐにガスの元栓を閉め、換気を行い、契約しているガス会社か給湯器専門の緊急対応業者に連絡してください。換気扇の使用や火気の利用は厳禁です。
異音や異臭は、重大な故障や事故につながる可能性のあるサインです。いつもと違うと感じたら、決して放置せず、速やかに専門業者に相談しましょう。
エラーコードが表示された
給湯器のリモコンに数字やアルファベットの「エラーコード」が表示された場合、給湯器本体が異常を検知しています。エラーコードは、給湯器の取扱説明書やメーカーのウェブサイトで確認することで、どのような異常が発生しているかを知る手がかりになります。
- エラーコードの意味を確認する: まずは取扱説明書を見て、表示されているエラーコードが何を意味しているか確認しましょう。「燃焼異常」「水量異常」「温度センサー異常」など、具体的な原因が示されていることが多いです。
- 自分で対処できるエラーもある: 電源リセット（電源プラグを抜いて数分待ってから再度差し込む）や、ガスの元栓確認などで復旧する一時的なエラーもあります。取扱説明書に「お客様ご自身で解除できます」と記載されているエラーコードであれば、指示に従って試してみても良いでしょう。
- 専門業者への連絡が必要なエラー: 対処法を試してもエラーが解除されない場合や、「点検が必要です」「修理が必要です」といった内容のエラーコードが表示された場合は、給湯器本体に深刻な問題が発生している可能性が高いため、専門業者に修理を依頼する必要があります。特に安全に関わるようなエラー（不完全燃焼など）の場合は、絶対に自分で分解したりせず、プロに任せましょう。
エラーコードは給湯器からの「助けて」というメッセージです。無視せずに、適切に対処することが大切です。
本体や配管からの水漏れ
給湯器本体の下部や接続されている配管から水が漏れている場合も、修理が必要です。
- 本体からの水漏れ: 給湯器本体のカバーの下や、排気口付近から水が垂れている場合、内部の部品（熱交換器、ポンプ、配管など）に破損や劣化がある可能性があります。特に熱交換器からの水漏れは、修理費用が高額になりやすい故障の一つです。
- 配管や接続部からの水漏れ: 給湯器本体と接続されている給水管、給湯管、ガス管などからの水漏れは、パッキンの劣化、配管の緩み、または凍結による配管破裂などが考えられます。ガス管からの水漏れは、ガス漏れを併発する危険性があるため、すぐにガス会社に連絡が必要です。
- 結露との見分け方: 冬場など、外気温と給湯器内部の温度差が大きい時期には、結露によって本体や配管に水滴が付くことがあります。これが水漏れと間違われるケースもあります。結露は一時的なもので、給湯器の使用を止めると止まりますが、水漏れは継続的に水が漏れ続けるのが特徴です。判断に迷う場合は専門業者に相談しましょう。
水漏れを放置すると、建物の構造材の腐食やカビの発生、階下への漏水など、二次被害を引き起こす可能性があります。水漏れを発見したら、被害を最小限に抑えるためにも、早急に業者に連絡して修理を依頼してください。
給湯器の修理か交換か迷ったら？判断基準を解説
給湯器の調子が悪くなったとき、修理で直るのか、それともいっそ新しいものに交換すべきか、判断に迷うことが多いでしょう。給湯器は高額な製品なので、安易に交換するのも気が引けますが、修理を繰り返してもすぐに別の箇所が故障するようでは、かえって費用がかさんでしまいます。ここでは、修理か交換かを判断するための重要な基準を解説します。
使用年数が10年を超えているか確認
給湯器の一般的な設計標準使用期間は10年とされています。これは、製品を安全に使用できる標準的な期間を示すもので、この期間を超えると経年劣化による部品の故障が増加する傾向があります。
- 10年以内の給湯器: 使用年数が10年未満であれば、比較的軽微な部品交換で修理できる可能性が高いです。修理費用も抑えられることが多いでしょう。メーカーも部品を保有している可能性が高く、スムーズな修理が期待できます。
- 10年を超えた給湯器: 使用年数が10年を超えている場合、一箇所を修理しても他の箇所が劣化しており、すぐに別の故障が発生する「いたちごっこ」になるリスクが高まります。また、主要な部品（熱交換器や電子基板など）が故障した場合、部品の生産が終了していたり、高額になったりすることがあります。修理費用が新品購入費用の半分を超えるような場合は、交換を検討する方が経済的にも賢明な選択となることが多いです。
給湯器本体に貼られている銘板シールで製造年を確認できます。まずはご自宅の給湯器が何年使用されているか確認してみましょう。
修理費用と新規交換費用の比較
修理にかかる費用と、新しい給湯器に交換する際にかかる費用（本体価格＋工事費）を比較検討することも重要な判断基準です。
- 修理費用が比較的安い場合: 部分的な部品交換や軽微な調整で済む場合、修理費用は数万円程度で収まることが多いです。この場合は、まだ使用できる給湯器であれば修理を選ぶのが一般的でしょう。
- 修理費用が高額になる場合: 前述したように、重要な基幹部品の故障や複数箇所の故障で修理費用が10万円を超えるようなケースでは、新しい給湯器への交換費用（一般的なガス給湯器の場合、本体価格＋工事費で15万円～30万円程度が目安）と比較検討が必要です。特に修理費用が新品交換費用の50%を超えるようであれば、新品交換の方が長期的に見てメリットが大きい可能性が高いです。
- 長期的な視点での比較: 新しい給湯器は、省エネ性能が向上している製品が多いです。特にエコジョーズタイプなどは、ガス代を節約できるため、長期的に見ればランニングコストを含めた総費用で、高額な修理を繰り返すよりも新品交換の方がお得になるケースもあります。修理業者から見積もりを取る際に、修理費用と合わせて新品交換の場合の見積もりも取ってもらい、比較検討することをおすすめします。
故障内容や症状の深刻度
故障の内容や症状の深刻度も、修理か交換かを判断する上で考慮すべき点です。
- 軽微な故障: リモコンの表示がおかしい、一時的にエラーコードが出た、といった軽微な症状で、簡単に修理やリセットで復旧する場合は、修理で十分でしょう。
- 重要な機能の故障: お湯が全く出ない、水漏れがひどい、異音や異臭（特にガス臭）がする、爆発音がするなど、給湯器の基本的な機能に影響する故障や、安全に関わる危険な症状が出ている場合は、給湯器自体の寿命が近い、あるいは重大な欠陥がある可能性が考えられます。このような場合は、修理しても他の箇所がすぐに故障するリスクや、安全面での懸念があるため、交換を検討する方が安心です。
- 部品の入手性: 古い給湯器の場合、必要な部品がメーカーで生産終了しており、入手が非常に困難な場合があります。部品が手に入らない場合は、修理自体が不可能となり、交換せざるを得なくなります。業者に見積もりを依頼する際に、部品の在庫状況についても確認してもらいましょう。
これらの判断基準を総合的に考慮し、ご自宅の給湯器にとって最善の選択を行いましょう。信頼できる業者であれば、修理と交換、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく説明し、適切なアドバイスをしてくれるはずです。
自分で給湯器を修理するのは危険？可能な応急処置
給湯器が故障したとき、「自分で直せないかな？」と思う方もいるかもしれません。しかし、給湯器はガスや電気、水を扱う精密機器であり、内部構造も複雑です。安易に自分で修理しようとすると、かえって事態を悪化させたり、火災やガス漏れ、感電などの重大な事故を引き起こす危険性があります。
自分で試せる簡単なリセット方法など
給湯器のトラブルの中には、一時的なシステムエラーや設定ミスによるもので、簡単な操作で復旧するものもあります。専門業者を呼ぶ前に、以下の応急処置を試してみても良いでしょう。ただし、安全に関わる異常（ガス臭、異音、水漏れなど）がある場合は、絶対に試さず、すぐに使用を中止してください。
- リモコンの電源リセット: リモコンの電源を一度切り、数秒待ってから再度入れてみましょう。一時的なエラーが解消されることがあります。
- 給湯器本体の電源リセット: 給湯器本体につながっている電源プラグをコンセントから抜き、数分（メーカーによっては10秒〜1分など指定がある場合があります）待ってから再度差し込みます。ブレーカーを操作して電源を切る方法もあります。これにより、給湯器の制御基板がリセットされ、エラーが解消されることがあります。
- ガスの元栓確認: ガス給湯器の場合、ガスの元栓が閉まっていないか確認しましょう。引っ越し後や長期不在後にありがちなミスです。
- 水道の元栓確認: 水道（給水）の元栓が閉まっていないか確認しましょう。給湯器に水が供給されなければお湯は出ません。
- 給水フィルターの確認: 給水フィルターが詰まっているとお湯の出が悪くなることがあります。取扱説明書を確認し、清掃可能なフィルターであれば、指示に従って清掃してみましょう。ただし、無理に行うと破損させる可能性があるので注意が必要です。
- 凍結の確認: 冬場にお湯が出ない場合、配管が凍結している可能性があります。自然に解凍するのを待つか、比較的安全な場所（露出している配管など）であれば、タオルを巻いてぬるま湯をかけるなどの方法があります。熱湯をかけると配管が破裂する危険があるため絶対にやめましょう。給湯器に凍結防止機能がある場合は、電源が入っているか確認してください。
これらの簡単な応急処置で解決しない場合や、エラーコードが再発する場合は、本体内部の故障である可能性が高いです。
専門業者に必ず依頼すべきケース
以下のいずれかに該当する場合は、ご自身での対処はせず、必ず給湯器の専門業者または契約しているガス会社に連絡してください。
- ガス臭がする場合: ガス漏れの危険性があります。火災や中毒につながるため、絶対に自分で触らず、すぐにガス会社に連絡し、換気を行ってください。
- 本体や配管から水漏れしている場合: 水漏れ箇所によっては、内部の重要な部品の損傷や配管の破裂が考えられます。放置すると建物への被害も拡大します。
- 異音（特に爆発音）や焦げ臭い臭いがする場合: 不完全燃焼や電気系統の異常など、重大な事故につながる危険なサインです。
- エラーコードが表示され、電源リセットでも復旧しない場合: 給湯器本体の基幹部品に問題が発生している可能性が高いです。
- お湯が全く出ない、温度が著しく不安定な場合: 給湯器の主要な機能が損なわれており、専門的な知識と技術による点検・修理が必要です。
- 給湯器の使用年数が10年を超えている場合: 経年劣化が進んでいる可能性が高く、専門家による診断が必要です。
- 取扱説明書に記載されていない症状や、自分で対処できない症状の場合: 無理に触るとかえって故障を悪化させる可能性があります。
給湯器の修理は、安全性が最優先です。少しでも不安を感じたら、ためらわずにプロに依頼しましょう。
主要メーカー（ノーリツ・リンナイなど）の給湯器修理
給湯器の国内主要メーカーといえば、ノーリツやリンナイが挙げられます。これらのメーカーの給湯器を使用している場合、メーカーに直接修理を依頼することも可能です。
メーカー修理のメリット・デメリット
前述の依頼先ごとの比較でも触れましたが、メーカー修理には以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:
- 技術力と専門知識: 自社製品に関する最も詳しい知識と、豊富な修理実績に基づいた技術力を持っています。原因特定や適切な修理が期待できます。
- 純正部品の使用: 修理には原則として純正部品を使用します。互換部品を使用する場合よりも品質や適合性の面で安心感があります。古い機種でも、一定期間は修理用部品を保有しています。
- 保証対応: 保証期間内の製品であれば、保証に基づいた修理を受けられます。
デメリット:
- 費用が高め: 一般的に、メーカーの修理料金は給湯器専門業者などと比較して高めになる傾向があります。出張費や技術料の設定が高いことが多いです。
- 対応スピード: 修理依頼が集中する時期（冬場など）には、修理担当者の手配に時間がかかり、訪問までに数日かかることがあります。緊急性が高い場合でも、すぐに対応してもらえない可能性があります。
- 営業時間: 受付時間や修理対応時間が限定されている場合があります。土日祝日や夜間の緊急対応が難しいメーカーもあります。
ノーリツやリンナイのような大手メーカーの修理は、技術的な安心感を重視する方や、保証期間内の製品をお使いの方におすすめです。
各メーカーの修理受付窓口
ノーリツやリンナイをはじめとする主要給湯器メーカーは、修理受付専用の窓口やウェブサイトを設けています。
- ノーリツ: 公式ウェブサイトに「修理のご依頼」ページがあります。電話受付やインターネット受付が可能です。エラーコードからの診断や、修理費用の目安を確認できるツールを提供している場合もあります。
- リンナイ: リンナイも同様に、公式ウェブサイトに「修理のご依頼」ページがあります。電話やウェブサイトからの受付が可能です。修理受付だけでなく、製品に関するよくある質問やエラーコード検索機能なども提供しています。
- パロマ: パロマも公式ウェブサイトで修理の受付や相談を受け付けています。
- パーパス: パーパスの給湯器も、公式ウェブサイトから修理の申し込みが可能です。
これらのメーカー以外にも、多くの給湯器メーカーが修理受付窓口を設けています。ご自宅の給湯器メーカーを確認し、公式ウェブサイトで修理に関する情報を調べてみましょう。電話で問い合わせる際は、お手元に給湯器の品番（本体に貼られている銘板シールに記載されています）やエラーコードなどを準備しておくとスムーズです。
給湯器修理の流れと完了までの期間
給湯器の修理を依頼してから完了するまでの一般的な流れと、かかる時間の目安について解説します。事前に流れを把握しておけば、焦らずスムーズに対応できます。
問い合わせから修理完了までのステップ
給湯器修理の一般的なステップは以下の通りです。
- 症状の確認と依頼先の選定: 給湯器の具体的な症状（お湯が出ない、異音など）や表示されているエラーコードを確認します。その後、保証期間や緊急性、費用などを考慮して、依頼する業者（メーカー、専門業者、ガス会社など）を選定します。
- 修理の問い合わせ・申し込み: 選定した依頼先の受付窓口に連絡します。電話またはウェブサイトからの申し込みが一般的です。給湯器の品番、症状、エラーコード、氏名、住所、連絡先、希望訪問日時などを伝えます。
- 訪問日の調整: 業者から連絡があり、訪問日時の調整を行います。緊急度や業者の状況によって、当日の訪問が可能か、数日後になるかが決まります。
- 現地調査・見積もり: 予約した日時に業者の担当者が訪問し、給湯器の状態を詳しく診断します。故障箇所を特定し、修理に必要な部品や作業内容を確認した上で、修理費用（技術料、部品代、出張費など）の見積もりを提示します。
- 修理作業: 見積もり内容に納得できれば、修理作業を開始します。軽微な修理であればその場で完了しますが、部品の交換が必要な場合は、部品があればその場で交換、なければ後日改めて訪問して交換となる場合があります。
- 動作確認・支払い: 修理作業が完了したら、給湯器が正常に動作するか（お湯が出るか、設定温度になるかなど）を確認します。問題がなければ、修理費用を支払います。支払い方法は、現金、クレジットカード、振込など、業者によって異なります。
- 修理完了: 支払いが完了し、修理内容の説明や今後の注意点などを聞いて修理完了となります。修理箇所に対して保証が付く場合もありますので、確認しておきましょう。
修理にかかる一般的な時間・日数
修理にかかる時間や日数は、故障内容や部品の有無、業者の手配状況によって大きく変動します。
- 軽微な修理・調整: リモコン交換や簡単な配線修理、設定調整など、部品交換を伴わない、または簡単な部品交換で済む場合、訪問したその日のうちに数時間程度で完了することが多いです。
- 部品交換（在庫あり）: 現場に担当者が交換用の部品を持ってきている場合や、業者の拠点に在庫がある部品であれば、訪問したその日のうちに半日〜1日程度で交換作業が完了します。
- 部品交換（取り寄せが必要）: 修理に必要な部品が業者の在庫になく、メーカーなどから取り寄せが必要な場合、部品が届くまでに数日〜1週間程度かかることがあります。部品が届き次第、改めて訪問日を調整して修理作業を行います。
- 大規模な修理・複数の故障: 熱交換器の交換など大規模な修理や、複数の箇所が故障している場合は、作業時間が長くかかったり、部品の取り寄せに時間がかかったりするため、完了までに数日〜1週間以上かかることもあります。
冬場の繁忙期は修理依頼が集中し、業者の手配や部品の取り寄せに通常より時間がかかる傾向があります。故障かなと思ったら、早めに相談・点検を依頼することをおすすめします。
失敗しない！給湯器修理業者の選び方
給湯器の修理は専門知識と技術が必要なため、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。残念ながら、中には不当に高額な費用を請求したり、ずさんな工事を行ったりする悪質業者も存在します。ここでは、失敗しない給湯器修理業者の選び方を解説します。
複数業者から見積もりを取る
信頼できる業者を見つけるための最も基本的なステップは、複数の業者から見積もりを取ることです。
- 費用の比較: 複数の業者から同じ修理内容で見積もりを取ることで、費用の相場感が把握でき、不当に高額な請求をする業者を見抜くことができます。安すぎる見積もりにも注意が必要です。安すぎる場合は、手抜き工事や後から追加費用を請求されるリスクも考えられます。
- 対応や説明の比較: 見積もりを依頼した際の業者の対応（電話応対の丁寧さ、返信の早さなど）や、現地調査での診断内容、修理方法、費用に関する説明の分かりやすさなども比較できます。誠実で分かりやすい説明をしてくれる業者は信頼できる可能性が高いです。
- 最低でも2〜3社から見積もりを取りましょう。可能であれば、メーカー、給湯器専門業者、ガス会社など、異なるタイプの業者から見積もりを取ると、比較検討の幅が広がります。見積もりは無料か、修理を依頼しなかった場合の費用はかかるかなども事前に確認しましょう。
実績や口コミ・評判を確認する
業者のこれまでの実績や、実際に利用した人の口コミ・評判も重要な判断材料です。
- 実績: 業者のウェブサイトなどで、創業年数、施工実績、対応可能な給湯器メーカーなどを確認しましょう。長く営業しており、豊富な実績がある業者は信頼性が高いと考えられます。特定の給湯器メーカーの専門知識が豊富かどうかもチェックポイントです。
- 口コミ・評判: Googleレビュー、SNS、地域の掲示板サイトなどで、その業者の口コミや評判を調べてみましょう。「対応が早かった」「説明が丁寧だった」「適正価格だった」「工事が丁寧だった」といった肯定的な意見が多いか、「連絡が取れない」「工事が雑だった」「追加費用を請求された」といった否定的な意見がないかなどを確認します。ただし、口コミは匿名で投稿できるため、鵜呑みにせず、複数の情報源で確認することが大切です。
- 会社の情報公開: 会社の所在地、連絡先（固定電話があるか）、代表者名などが明確に公開されているかも確認しましょう。情報公開に消極的な業者は注意が必要です。
アフターフォローや保証制度をチェック
修理後のアフターフォローや保証制度も、安心して依頼できる業者かどうかを見極める重要なポイントです。
- 修理保証: 修理した箇所に対して一定期間の保証があるか確認しましょう。もし同じ箇所がすぐに故障した場合に、無償で再修理してもらえるかなど、具体的な保証内容を事前に確認しておくと安心です。保証期間は業者や修理内容によって異なりますが、数ヶ月〜1年程度が一般的です。
- アフターサービス: 修理後の定期点検サービスや、緊急時の再連絡体制などが整っているかも確認しましょう。
- PL保険への加入: 万が一、修理作業中に事故や建物の破損などが起きた場合に備えて、生産物賠償責任保険（PL保険）に加入している業者を選ぶと安心です。
契約前に、保証内容やアフターフォローについて、書面で確認しておくことをおすすめします。
対応スピードと信頼性を見極める
給湯器の故障は生活に直結するため、対応スピードも重要ですが、それ以上に信頼性が大切です。
- 問い合わせ時の対応: 電話やメールでの問い合わせに対して、迅速かつ丁寧に対応してくれるかを確認しましょう。質問に対して明確に答えてくれるか、専門用語を避け分かりやすく説明してくれるかなども判断材料になります。
- 現地調査時の対応: 担当者が約束の時間に遅れず来るか、身だしなみは整っているか、言葉遣いは丁寧か、分かりやすく説明してくれるか、強引な勧誘はないかなどを観察しましょう。給湯器の状態をしっかりと確認し、考えられる原因や修理方法、リスクなどを丁寧に説明してくれる担当者であれば信頼できます。
- 契約内容の確認: 見積もり書や契約書の内容をしっかりと確認し、不明な点があれば納得がいくまで質問しましょう。口頭での約束だけでなく、重要な内容は必ず書面に残してもらいましょう。追加費用が発生する可能性がある場合は、どのような場合に発生するのかを明確にしてもらいます。
これらのポイントを総合的に判断し、最も信頼でき、かつ適正な価格で修理をしてくれる業者を選びましょう。
給湯器の寿命を延ばすための日頃のケアやメンテナンス
給湯器を長く安全に使うためには、日頃のちょっとしたケアや定期的なメンテナンスが大切です。適切な手入れを行うことで、故障のリスクを減らし、給湯器の寿命を延ばすことができます。
- 取扱説明書を確認する: ご使用の給湯器の取扱説明書には、日常のお手入れ方法や使用上の注意点が記載されています。まずは取扱説明書をよく読み、メーカーが推奨するケアを行いましょう。
- 本体の外観を確認する: 定期的に給湯器本体の外観を確認し、異常がないかチェックしましょう。本体の凹みや傷、排気口の詰まり、水漏れがないかなどを確認します。
- 給水フィルターの清掃: 給水フィルターにゴミやスケールが溜まると、お湯の出が悪くなったり、故障の原因になったりします。取扱説明書に記載されている手順に従って、定期的に給水フィルターを取り外して清掃しましょう。
- 凍結対策: 冬場は給湯器や配管の凍結に注意が必要です。給湯器には凍結予防ヒーターが内蔵されていることが多いですが、電源プラグがコンセントに刺さっているか確認しましょう。外気温が氷点下になりそうな夜間や長期不在時には、少量の水を流しっぱなしにしておく（追い焚き機能付きの場合は浴槽に水を張っておく）といった対策も有効です。露出している配管には保温材を巻くなどの対策も効果的です。
- 排気口・吸気口の清掃: 排気口や吸気口が落ち葉や鳥の巣などで詰まっていると、不完全燃焼の原因となり危険です。定期的に周辺を確認し、詰まりがないか清掃しましょう。ただし、高所作業になる場合は危険なので専門業者に依頼してください。
- 試運転を行う: 長期間給湯器を使用しなかった場合（例：夏場あまりお湯を使わない場合など）は、使用再開前に一度試運転を行い、正常に動作するか確認しましょう。
- 定期点検: 給湯器を安全に長く使用するためには、数年に一度、専門業者による定期点検を受けることをおすすめします。プロの目で内部の状態をチェックしてもらうことで、潜在的な故障のサインを早期に発見し、大事に至る前に修理することができます。メーカーや業者によっては、点検サービスを提供しています。
これらの日頃のケアやメンテナンスを適切に行うことで、給湯器のトラブルを未然に防ぎ、安心して快適な給湯生活を送ることができます。
給湯器の故障・修理に関するよくある質問（FAQ）
給湯器の故障や修理について、お客様からよくいただく質問とその回答をまとめました。
給湯器の修理費用は火災保険で賄える？
給湯器の修理費用が火災保険で賄えるかどうかは、加入している保険契約の内容や、故障の原因によって異なります。
保険が適用される可能性のあるケース:
- 自然災害による損傷: 落雷による基板の故障、台風による本体の損傷、地震による転倒や配管の破損など、火災保険の補償対象となる自然災害が原因で給湯器が損傷し、修理が必要になった場合。
- 外部からの衝突: 車が給湯器に衝突したなど、外部からの偶発的な事故によって給湯器が損傷した場合。
- 凍結による配管破裂: 冬場の凍結により、給湯器本体内部の配管や、給湯器に接続されている水道管が破裂し、水漏れや故障が発生した場合。多くの火災保険で「水道管凍結による損害」が補償対象に含まれています。
保険が適用されない可能性が高いケース:
- 経年劣化による故障: 部品の寿命による自然な故障や、使用による摩耗、劣化が原因の場合。これは火災保険の補償対象外となるのが一般的です。
- 故意または過失による故障: 誤った使用方法や、故意に給湯器を破損させた場合。
- 施工不良: 設置工事の際の不備が原因で故障した場合。これは施工業者の責任となることが多いです。
給湯器が故障した場合、まずは加入している火災保険の契約内容を確認し、保険会社に問い合わせてみましょう。故障原因によっては、保険金が下りて修理費用をカバーできる可能性があります。業者に修理を依頼する前に保険会社に相談し、必要な手続き（事故状況の写真撮影など）を確認しておきましょう。
修理中に代替の給湯器は利用できる？
給湯器の修理や交換には、状況によって数日かかる場合があります。その間お湯が使えないのは困りますよね。修理期間中に代替の給湯器を利用できるかどうかは、依頼する業者によって対応が異なります。
- 代替機を提供してくれる業者: 一部の給湯器専門業者やガス会社では、修理や交換に日数がかかる場合に、簡易的な給湯器（例：小型の電気給湯器など）を貸し出すサービスを提供していることがあります。ただし、これは全ての業者が行っているサービスではなく、有料の場合や台数に限りがある場合もあります。
- 代替機の提供がない業者: メーカー修理や、代替機サービスを行っていない業者に依頼した場合、修理が完了するまでお湯が使えない状態が続きます。
修理を依頼する際に、代替機の貸し出しサービスがあるか、ある場合は費用や期間などの条件について事前に確認しておくと良いでしょう。特に冬場など、お湯が使えない期間が長いと困る時期には、代替機の有無が業者選びの一つのポイントになります。
エラーコードが出た場合の正しい対処法は？
給湯器のリモコンにエラーコードが表示された場合は、以下の手順で落ち着いて対処しましょう。
- 表示されているエラーコードを控える: まずはリモコンに表示されている数字やアルファベットのコードを正確にメモしておきましょう。
- 取扱説明書を確認する: 給湯器の取扱説明書を取り出し、控えたエラーコードが何を意味しているか調べます。原因や対処法が記載されています。メーカーのウェブサイトでもエラーコード検索ができることが多いです。
- 取扱説明書に従って対処する: 取扱説明書に「お客様ご自身で解除できます」といった記載があれば、指示されている対処法（例：電源リセット、ガスの元栓確認など）を試してみましょう。
- 安全を確認する: ガス臭がする場合や、本体からの水漏れ、異音、焦げ臭い臭いなど、安全に関わる異常がある場合は、すぐに給湯器の使用を中止し、ガスの元栓を閉める、電源を切るなどの安全措置を講じます。
- 専門業者に連絡する: 取扱説明書を見ても原因が分からない場合、自分で対処してもエラーが解除されない場合、または安全に関わる危険なエラーコードが表示された場合は、迷わず給湯器の専門業者、メーカー、またはガス会社に連絡しましょう。連絡する際は、給湯器の品番、エラーコード、具体的な症状を正確に伝えるようにしてください。
エラーコードは給湯器の状態を知るための重要な情報です。正しく理解し、適切な対処を行うことが、給湯器を安全に使用するために不可欠です。
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