給湯器から急にお湯が出なくなると、日常生活に大きな支障が出て困りますよね。朝のシャワー、食器洗い、お風呂など、お湯が使えないと何もかもが滞ってしまいます。しかし、焦る必要はありません。給湯器でお湯が出なくなる原因はいくつか考えられますが、中には自分で簡単に解決できるケースもあります。この記事では、給湯器からお湯が出ないときに考えられる主な原因を、自分で確認できることから順に解説します。状況に応じた対処法や、専門業者に連絡するべきケース、給湯器の寿命についてもご紹介しますので、ぜひ落ち着いて一つずつ確認してみてください。
まず確認すべきこと:お湯はどの蛇口でも出ないか?水は出るか?
給湯器のトラブルかな?と思ったら、まず最初に以下の2点を確認しましょう。この確認で原因を絞り込める場合があります。
- 家中のどの蛇口からお湯が出ないか?
- 家中の全ての蛇口でお湯が出ない
- 特定の場所だけ(例: キッチンの蛇口だけ)お湯が出ない
- 特定の器具だけ(例: シャワーだけ)お湯が出ない
家中の全ての蛇口でお湯が出ない場合は、給湯器本体やガス・水道の供給など、家に全体に関わる問題の可能性が高いです。
特定の場所だけお湯が出ない場合は、その蛇口や器具自体の不具合、またはそこにつながる配管の問題の可能性が考えられます。 - 水は正常に出るか?
- お湯は出ないが、水は問題なく出る
- お湯も水も、どちらも出ない(またはちょろちょろしか出ない)
水は出るのに、お湯だけが出ない場合は、給湯器本体の燃焼不良や給湯器内部の部品の故障、またはガスの供給に問題がある可能性が高いです。
水もお湯もどちらも出ない場合は、断水など水道の供給に問題がある可能性が考えられます。
これらの初期確認で、おおまかな原因の方向性が見えてきます。次のセクションで、それぞれの状況に応じた詳しい原因と対処法を見ていきましょう。
【状況別】給湯器でお湯が出ない主な原因と自分でできる対処法
ここからは、先ほどの確認結果を踏まえ、考えられる主な原因と自分でできる対処法を具体的に解説します。作業を行う際は、安全のため必ず給湯器の電源を切ってから行ってください。
原因① 給湯器本体の不具合(エラー表示が出ている場合)
給湯器のリモコンに普段見慣れない数字やアルファベットが表示されている場合、それはエラーコードです。エラーコードは、給湯器が何らかの異常を検知したことを示しており、原因特定の大きなヒントになります。
エラーコードを確認する
まずはリモコンに表示されているエラーコード(例: 111, 140, 610など)をメモしましょう。エラーコードはメーカーや機種によって意味が異なります。給湯器の取扱説明書や、メーカーのウェブサイトで、そのエラーコードが何を意味しているのかを確認してください。
よくあるエラーコードの例(メーカーによって異なります)
エラーコード | 考えられる原因 |
---|---|
111 | 給湯の着火不良、ガス供給異常 |
140 | 過熱防止装置の作動 |
252 | ふろの循環不良 |
610 | 燃焼制御の不具合 |
710 | 暖房の燃焼不良 |
エラーコードの意味が分かれば、ある程度の原因(ガス供給、水圧、部品故障など)を推測できます。簡単なエラーであれば、自分で対処できる可能性があります。
給湯器を再起動する
多くの給湯器のエラーは、一時的な不具合で発生している場合があります。スマートフォンの調子が悪くなったときに再起動するように、給湯器も再起動することでエラーが解消し、正常に戻ることがあります。
給湯器の再起動手順:
- 給湯器本体のコンセントを抜く。 屋外に設置されている場合、給湯器の下や横にコンセントがあります。
- 電源プラグを抜いたまま、5分〜10分程度待つ。 これにより、給湯器内部の電気が完全に放電され、制御基板がリセットされます。
- コンセントを差し込む。
- リモコンの電源を入れ直し、お湯が出るか確認する。
注意点:
- 屋外のコンセントは濡れないよう注意してください。
- 凍結の恐れがある厳冬期は、コンセントを抜くと凍結防止ヒーターなども停止するため、凍結リスクが高まります。その場合は、無理に再起動せず専門業者に相談しましょう。
- リモコンの運転スイッチを一度オフにしてから再度オンにするだけでもリセット効果がある場合がありますが、完全なリセットにはコンセント抜き差しが推奨されます。
再起動しても同じエラーコードが表示される、またはお湯が出ない場合は、給湯器内部の深刻な不具合の可能性が高いです。この場合は自分で直すのは難しいため、専門業者に連絡しましょう。
原因② 給湯器本体の不具合(エラー表示がない場合)
リモコンにエラー表示が出ていないのに、お湯が出ない場合もあります。この場合も、給湯器本体や周辺の簡単な確認で解決することがあります。
電源プラグやガス栓を確認する
初歩的なことですが、意外と見落としがちなのが電源とガス栓です。
- 電源プラグ: 給湯器の電源プラグがコンセントから抜けていないか確認します。ブレーカーが落ちていないかも確認してください。他の家電が使えるか確認すると、ブレーカーの問題かどうかが分かります。
- ガス栓: 給湯器につながるガス栓が閉まっていないか確認します。ガス管に沿って給湯器までたどると、ガス栓があります。地震などで安全装置が作動して閉まっている可能性もゼロではありません。ガス栓は通常、ガスの流れと平行にコックが開いています。直角になっている場合は閉まっています。
特に引っ越し後や、ガス工事・点検後に触った可能性がある場合は確認してみましょう。
リモコンの設定を確認する
リモコンの設定が意図せず変わってしまっている可能性も考えられます。
- 運転スイッチ: リモコンの運転スイッチが「ON」になっているか確認します。「OFF」になっているとお湯は出ません。
- 給湯温度設定: 設定温度が極端に低い(例えば35℃以下など)になっていないか確認します。
- 湯張りや追い焚き中ではないか: お風呂の湯張りや追い焚き中は、給湯(蛇口からお湯を出す)が優先されない機種や、同時使用で能力が落ちる機種があります。湯張りなどが終わってから試してみましょう。
- 「少量出湯」や「節約モード」など特殊な設定になっていないか: 機種によっては、少量のお湯を出すと出なかったり、節約モードで能力が制限されたりすることがあります。通常モードに戻して試しましょう。
これらの簡単な確認で解決する場合もありますので、慌てずにチェックしてみてください。
原因③ 水は出るがお湯が出ない
水は問題なく出るのに、お湯だけが出ないという状況は、給湯器がお湯を作る過程で問題が発生している可能性が高いです。
混合水栓の不具合を確認する
特定の蛇口からだけお湯が出ない場合は、その蛇口(混合水栓)自体の不具合が考えられます。混合水栓内部の部品(温度調節部など)の劣化や故障により、お湯側への切り替えがうまくできていない、温度調節ができない、といった症状が出ることがあります。
他の蛇口では問題なくお湯が出るかを確認し、特定の蛇口だけの問題であれば、蛇口メーカーや水道業者に相談するのが適切です。
給湯器の最低作動水量・水圧不足の可能性
給湯器がお湯を作るためには、一定以上の水が流れる必要があります。これを最低作動水量といいます。一般的に、多くの給湯器は1分間に2~3リットル程度の水が流れないと、お湯を作るための燃焼が始まりません。
- 水圧が低い: 建物の構造(高層階など)、水道管の劣化、または水道工事などで一時的に水圧が低下している場合、最低作動水量に達せずお湯が出ないことがあります。水は問題なく出るのに量が少ない、勢いがない、と感じる場合は水圧不足かもしれません。
- ちょろちょろとしか蛇口を開けていない: 洗い物などで少量の水しか流していない場合も、最低作動水量に満たずお湯が出ないことがあります。一度、蛇口を最大にお湯側に開けてみて、お湯が出るか確認してください。勢いよく出せば出る場合は、水圧または最低作動水量が原因の可能性があります。
水圧が低い場合は、給湯器側の問題というよりは水道側の問題である可能性が高いです。自治体の水道局や建物の管理会社に相談してみましょう。
給湯器内部の部品故障
給湯器内部には、ガスの量を調節するガス比例弁、お湯の温度を感知するサーミスタ、火をつけるための点火装置、安全装置など、様々なお湯を沸かすための部品が入っています。これらの部品が故障すると、エラーコードが出ない場合でもお湯が出なくなることがあります。
例えば、点火装置が故障すると火がつかずお湯になりませんし、ガス比例弁が故障するとガス量が調節できず不完全燃焼を起こしてお湯が不安定になる、あるいは安全装置が働いて停止するといったことが起こります。
部品の故障は、専門知識がないと特定も修理も困難です。無理に自分で分解したりせず、専門業者に点検・修理を依頼してください。特に給湯器内部の部品はガスや電気に関わるため、非常に危険です。
原因④ 冬場の凍結
冬場、特に気温が氷点下を下回る日が続くと、給湯器本体や給水・給湯配管内の水が凍結し、お湯が出なくなることがあります。これは冬場に最も多いトラブルの一つです。
給湯器や配管の凍結を確認する
- 給湯器本体の下部にある給水管(一般的に金属製)や、そこから壁に向かって伸びる配管に、タオルが巻かれていたり、凍結防止ヒーターが巻かれているか確認しましょう。これらが凍っている、または霜が付いている場合は凍結の可能性が高いです。
- 給水管が凍結すると、そもそも水が給湯器に供給されないため、水も出なくなることがあります。給湯管(お湯が出てくる側の配管)が凍結すると、水は出るがお湯が出ないという状況になります。
- 給湯器のリモコンにエラーコードが表示されることもあります(例: 111, 140, 252など、メーカーによる)。
凍結時の対処法(自然解凍、ぬるま湯をかける)
軽度の凍結であれば、自分で対処できる場合があります。
- 自然解凍: 日中の気温上昇を待って、自然に解凍するのを待ちます。急ぎでなければこれが最も安全な方法です。
- ぬるま湯をかける: 給水管や給湯管など、凍結していると思われる配管部分に、人肌程度のぬるま湯(30℃~40℃)をゆっくりと時間をかけてかけます。
- 絶対に熱湯をかけないでください! 配管や給湯器本体が破損する恐れがあります。
- 凍結防止帯(ヒーター)が巻かれている場合は、その上からぬるま湯をかけても大丈夫です。
- タオルを巻いてからぬるま湯をかけると、保温効果で解凍が早まります。
- 解凍後、蛇口を少量開けてみて水が流れ出すか確認します。勢いよく開けると、凍結した配管が破損する可能性があります。
- 解凍されたら、給湯器のリモコンを操作してお湯が出るか確認してください。エラーが出ている場合は、一度リモコンをオフ・オンするか、給湯器本体のコンセントを抜いて再起動してみてください。
注意点:
- 自分で対処するのは、見える範囲の配管凍結に限ります。壁の中など、見えない部分の凍結は専門業者でないと対応できません。
- 水抜き栓がある機種の場合は、取扱説明書に従って水抜きを試みるのも一つの方法です。
凍結予防策
冬場の凍結を防ぐためには、いくつかの対策があります。
- 給湯器の凍結防止機能: 多くの給湯器には凍結防止機能が搭載されています。リモコンの運転スイッチを「切」にしても、電源プラグは抜かずにコンセントに差したままにしておきましょう。気温が下がると自動的に作動します。
- 自動ポンプ運転(お風呂の場合): 浴槽の残り湯がある場合、気温が下がると自動で浴槽と給湯器の間でポンプを循環させ、配管の凍結を防ぐ機能です。浴槽に残り湯があることが条件です。
- 水抜き: 長期間家を留守にする場合や、より確実な対策として、給湯器本体や配管の水を抜く方法があります。機種によって方法が異なるため、取扱説明書を確認してください。
- 配管の保温材や凍結防止ヒーター: 配管に保温材を巻いたり、電気で暖める凍結防止ヒーターを取り付けたりすることも有効です。
これらの予防策を適切に行うことで、冬場の凍結トラブルを減らすことができます。
原因⑤ ガスの供給問題
給湯器はお湯を作るためにガスを燃焼させます。ガスの供給に問題があると、お湯が出なくなります。
ガスメーターの状況と復帰方法
大規模な地震やガス漏れの可能性がある場合、ガスメーターの安全装置が作動してガス供給が止まることがあります。ガスメーターに赤ランプが点滅したり、液晶に文字が表示されたりしている場合は、安全装置が作動しているサインです。
ガスメーターの復帰方法:
- 全てのガス機器の栓を閉める。 給湯器だけでなく、コンロなど全てのガス機器の栓を閉めます。
- 屋外のガスメーターを探す。 玄関脇や集合住宅のメーターボックス内にあります。
- 復帰ボタンを押す。 ガスメーターの種類によって異なりますが、通常は黒いキャップで覆われたボタンがあります。キャップを外し、ボタンを奥までしっかりと押してすぐに離します。
- ランプの点滅が消えるまで待つ(約1分〜3分)。 ランプが再び点灯したら、ガスが使えるようになります。マイコンメーターがガス漏れなど異常がないか自動的に安全確認を行っています。
- 全てのガス機器の栓が開いているか確認し、給湯器のリモコンでお湯が出るか確認する。
注意点:
- 復帰操作を行ってもガスが使えない場合や、再び安全装置が作動する場合は、ガス漏れの可能性があります。絶対に自分で復旧させようとせず、すぐにガス会社に連絡してください。 異臭がする場合(卵の腐ったような臭い)も、すぐにガス会社に連絡し、窓を開けて換気し、火気の使用は厳禁です。
ガス栓が開いているか確認する
給湯器につながるガス栓が閉まっている場合もお湯は出ません。ガス管に沿って給湯器までたどり、ガス栓が開いているか確認してください。通常、ガスの流れと平行にコックが開いています。引っ越しや工事後に閉められたままになっている可能性もあります。
LPガスボンベの残量を確認する
LPガス(プロパンガス)を使用している場合は、ガスボンベの残量がなくなっている可能性も考えられます。予備のボンベに切り替えるか、ガス販売店に連絡してボンベの交換を依頼してください。
原因⑥ 水道の供給問題
給湯器がお湯を作るためには水の供給が必要です。水道側に問題があると、お湯が出なくなります。
断水や減圧給水を確認する
地域全体で断水している場合や、水道工事などで一時的に水圧が低下している(減圧給水)場合は、水もお湯も出なくなります。
- 近所で水道工事が行われていないか確認する。
- マンションやアパートの場合は、管理会社に確認する。
- 自治体の水道局のウェブサイトなどで、断水情報や工事情報を確認する。
断水の場合は復旧を待つしかありません。減圧給水の場合は、水量が回復すればお湯も使えるようになります。
止水栓が開いているか確認する
給湯器の給水側に止水栓(バルブ)が付いていることがあります。この止水栓が閉まっていると、給湯器に水が供給されずお湯が出ません。
- 給湯器本体の下部、給水管の途中にある止水栓が開いているか確認します。ハンドル式のものや、マイナスドライバーで回すタイプなどがあります。
- マンションやアパートの場合、玄関の近くやパイプスペースに設置されている水道全体の止水栓が閉まっている可能性もゼロではありません。
これらの止水栓は、給湯器の修理や交換、水道工事などの際に閉めることがあります。誤って閉められたままになっていないか確認してみましょう。
原因⑦ その他の可能性(特定の場所だけお湯が出ないなど)
家全体ではなく、特定の場所や特定の状況でのみお湯が出ない場合は、給湯器以外の場所に原因がある可能性が高いです。
特定の蛇口やシャワーの不具合
先述の混合水栓の不具合の可能性が高いです。蛇口内部のカートリッジ(温度調節部など)の劣化や詰まり、故障が考えられます。この場合は、蛇口メーカーの修理窓口や水道工事業者に相談するのが適切です。
また、シャワーヘッドやホースに詰まりがある場合、十分な水量が確保できずにお湯にならないこともあります。シャワーヘッドを取り外して掃除してみたり、別のシャワーヘッドに付け替えて試してみると原因が特定できる場合があります。
アパート全体でお湯が出ない場合の原因
マンションやアパートなど集合住宅全体でお湯が出ない場合は、以下の原因が考えられます。
- 建物全体の水道・ガス供給問題: 断水、減圧給水、または建物全体のガスメーターの安全装置作動などが考えられます。管理会社や大家さんに確認しましょう。
- 共有給湯設備(セントラル給湯)のトラブル: 建物全体で一つの大きな給湯設備を使っている場合、その設備が故障している可能性があります。この場合も管理会社への連絡が必要です。
- 自身の部屋のガス供給問題: 部屋ごとのガスメーターが作動している、またはLPガスボンベが空になっている(LPガスの場合)など、自分の部屋のガス供給に問題がある可能性もあります。この場合はガス会社や管理会社に連絡してください。
集合住宅の場合は、まずは他の部屋の住人や管理会社に状況を確認することが大切です。
自分で対処できない場合や修理・交換の判断基準
これまで解説した自分でできる対処法を試しても改善しない場合や、原因が特定できない場合は、専門業者に依頼する必要があります。また、給湯器には寿命があります。
専門業者に連絡するタイミング
以下の場合は、自分で無理に解決しようとせず、速やかに専門業者に連絡しましょう。
- エラーコードが表示され、再起動しても改善しない
- 給湯器本体から異音、異臭(特にガスの臭い)、煙がする
- 給湯器や配管から水漏れしている
- 冬場に凍結したが、ぬるま湯をかけても解凍しない、または凍結箇所が特定できない
- ガスメーターが復帰できない、または復帰してもすぐに止まる(ガス漏れの可能性)
- 複数の原因が考えられ、自分で判断できない
- 自分で対処法を試したが、お湯が出ない状況が改善しない
- 設置から10年以上経過している給湯器でトラブルが発生した
ガスや電気、水圧に関わる作業は危険を伴います。無理な自己判断や修理は、事故につながる可能性があるため絶対に避けてください。給湯器メーカーの修理受付や、地域のガス会社、給湯器交換業者などに連絡しましょう。
給湯器の寿命と交換の目安
給湯器の一般的な寿命は10年〜15年と言われています。これはあくまで目安であり、設置環境や使用頻度によって異なりますが、10年を過ぎると部品の劣化が進み、故障のリスクが高まります。
以下のようなサインが見られる場合は、寿命が近いかもしれません。
- お湯の温度が不安定になる
- 追い焚きや湯張りに時間がかかるようになる
- 給湯器本体から異音や振動が大きくなる
- 頻繁にエラーが表示されるようになる
- 本体から水漏れする
- リモコンの表示が見づらい、ボタンの効きが悪い
設置から10年以上経過している場合、修理をしても別の箇所がすぐに故障したり、交換部品が入手困難だったりすることがあります。修理費用が高額になるケースも多いため、トラブルを機に交換を検討するのが合理的です。
修理か交換か迷ったら
給湯器にトラブルが発生した際、修理で済ませるか、思い切って新しい給湯器に交換するか迷う方も多いでしょう。判断基準としては、以下の点を考慮すると良いでしょう。
比較項目 | 修理 | 交換 |
---|---|---|
費用 | 部分的な修理なら安価な場合が多い | 一時的な費用は高くなる |
期間 | 部品があれば比較的早く済む | 見積もり、発注、工事で数日~数週間かかる場合がある |
寿命 | 根本解決にならない場合、再発の可能性あり | 新しい給湯器になり、今後10~15年は安心 |
性能 | 変わらない | 最新機種なら省エネ性能や便利機能が向上 |
リスク | 他の部品も劣化しており、連鎖的に故障する可能性 | 初期投資が大きい |
修理がお勧めなケース:
- 設置からまだ数年(〜7,8年程度)しか経過していない
- 比較的安価で済む簡単な部品交換や修理
- 一時的な不具合で、すぐに解決したい
交換がお勧めなケース:
- 設置から10年以上経過している
- 高額な修理費用が見積もられた(新品購入費用の3割〜5割以上など)
- メーカーが部品の製造を終了している
- 何度も同じ、または別の箇所が故障している
- 最新の省エネ性能や便利機能(エコキュート、エネファーム、スマートフォン連携など)に魅力を感じる
- 長期的に安心して給湯器を使いたい
迷う場合は、複数の専門業者に見積もりを依頼し、修理費用と交換費用、それぞれのメリット・デメリットを比較検討することをお勧めします。信頼できる業者であれば、修理と交換のどちらが良いか、客観的なアドバイスをしてくれるはずです。
給湯器の修理・交換は専門業者に依頼しましょう
給湯器のお湯が出ない原因は様々ですが、自分でできる簡単な対処法を試しても改善しない場合や、原因が特定できない場合は、無理せず専門業者に依頼することが最も安全で確実な解決策です。特にガス漏れや水漏れ、本体からの異音・異臭がある場合は、直ちに給湯器の使用を中止し、専門業者に連絡してください。
給湯器のトラブルは突然起こることが多く、慌ててしまいがちですが、まずは落ち着いて状況を確認し、安全な範囲で自分でできることを試してみましょう。それでも解決しない場合は、プロの力を借りるのが賢明です。給湯器の寿命が近い場合は、この機会に最新機種への交換を検討するのも良いでしょう。
安全で快適な暮らしのためにも、給湯器のトラブルは適切な方法で解決しましょう。
免責事項: 本記事の情報は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況に対する診断や修理方法を保証するものではありません。給湯器の修理や交換は専門的な知識と技術が必要であり、誤った作業は事故につながる危険があります。ご自身の判断で作業を行う場合は、安全に十分配慮し、自己責任で行ってください。不安な場合や、本記事の内容だけでは解決しない場合は、必ず専門業者にご相談ください。